【USCPA試験】試験内容

【2024年】新USCPA試験はどうなる?USCPAが徹底解説!(CPA Evolution)

【2024年1月改正】USCPAの新ライセンスモデルと新試験の内容を先取り
知りたい君
知りたい君
USCPA(米国公認会計士)試験の勉強中だよ。

2024年1月にUSCPA試験が変更されると聞いたけど、どう変更されるのか知りたいな。

どこ
どこ
どこは、ワシントン州のUSCPA(米国公認会計士)だよ。

USCPA試験については、小規模の変更は時々あるけど、2024年の変更は約20年ぶりの大規模なものになる予定だよ。

2024年1月なので少し先だけど、この変更の影響は、既に現行のUSCPA試験制度にも表れているので、知っておいて損はないよ。

2024年1月のCPA試験の変更について、今分かっている情報を基に説明していくね。

 

目次(見たい項目へ)

【2024年】新USCPA試験はどうなる?USCPAが徹底解説!(CPA Evolution)

2024年1月からの新USCPA試験について、徹底解説していきます!

 

当記事でご説明するのは、以下のような内容です。

2024年1月からの新USCPA試験の徹底解説!

  1. 2024年1月のUSCPA試験制度変更の背景
  2. コア+専門分野CPAライセンスモデルの内容
  3. 2024年1月からの新USCPA試験の試験形式
  4. 2024年1月からの新USCPA試験の試験内容
  5. 2024年1月からの新USCPA試験のBlueprints草案の内容
  6. 2024年1月のUSCPA試験制度変更インフラ変更
  7. 2024年1月のUSCPA試験制度変更の影響

 

本論に入る前に、参考までに新USCPA試験の補足情報をお伝えします。

新USCPA試験の補足情報

  1. 新USCPA試験までの今後の流れ
  2. 新USCPA試験に関する今までの公表
  3. 新USCPA試験のBuleprints案(当記事で詳しくご説明します)

 

(1)新USCPA試験までの今後の流れ

2024年1月からの新USCPA試験までの今後の流れは、以下のようになっています。

2024年1月からの新USCPA試験までの今後の流れ

  1. 2022年7月1日:Blueprintsと新USCPA試験のデザイン草案が発表
  2. 2022年後半:新USCPA試験制度での受験申請について発表
  3. 2023年1月:Blueprints最終版を含めて最終発表
  4. 2023年7月~10月:Sample Testsの統合
  5. 2024年1月1日:新USCPA試験開始

現在は、2024年CPA試験の変更案(公開草案)が発表されたところです。

 

(2)新USCPA試験に関する今までの公表

また、2024年1月からの新USCPA試験に関する今までの公表は以下のようなものがありました。

 

(3)新USCPA試験のBlueprints草案

既に2024年1月からの新USCPA試験のBlueprints草案が発表されています。

新USCPA試験のBlueprints草案については、当記事で詳しくご説明しています。

 

それでは、2024年1月からのUSCPA新USCPA試験について詳しく見ていきましょう。

 

 

1.2024年1月のUSCPA試験制度変更の背景

はじめに、2024年1月の新USCPA試験の試験制度変更の背景からご説明します。

 

USCPA試験は、2024年に1月に新しくなる予定です。

米国公認会計士協会(AICPA)と全米会計士協会(NASBA)は、「CPA Evolution」を共同で発表しました。

CPA Evolution: New CPA Licensure Model(CPAの進化:新しいCPAライセンスモデル)

 

「CPA Evolution」を発表した背景は以下の通りです。

 

(1)CPAが必要とするスキルセットが変化

技術革新により、ビジネスが進化しています。

それに伴い、実務で必要とされるスキルセットも急速に変化しています。

CPAとしては、公共の利益に貢献するために、システム、コントロール、データ分析についてより深い理解が必要となっています。

 

(2)新米CPAに求められるスキルが高度化

CPAライセンスを取得したばかりのCPA(AICPAは、newly licensed CPAs:nlCPAsと呼んでます)が行ってきた業務は、自動化されたり、外部に委託されたり、専用の会計ソフトの助けを借りて完成させることが多くなっています。

結果として、新米CPAに求められるのは、より深い批判的思考、問題解決能力、専門的判断と高度になっています。

 

(3)CPAライセンスモデルも進化

CPA試験は、世の中の変化を反映したものでなければなりません。

現在のCPAライセンスモデルの試験と教育の要件は、CPAが必要とするすべての知識をカバーできていません。

よって、AICPAとNASBAは、CPAライセンスモデルを変革する必要があると考え、「CPA Evolution」を推進することになりました。

「コア+専門分野 CPAライセンスモデル(new core + discipline CPA licensure model)」の導入を進めており、2024年1月までに新しいCPA試験を開始する予定です。

ちなみに、CPE(継続教育)については変更はないそうです。

 

 

2.コア+専門分野CPAライセンスモデルの内容

2024年1月の試験制度の変更により、CPAライセンス取得までの道のりは、「コア+専門分野 CPAライセンスモデル(new core + discipline CPA licensure model)」に沿ったものとなります。

Proposed Model

画像提供元・情報参照先:New Model for Licensure, New CPA Exam Expected to Launch 2024(ライセンス取得の新モデル、新CPA試験は2024年に開始予定)

 

(1)「コア+専門分野 CPAライセンスモデル」とは

「コア+専門分野 CPAライセンスモデル(new core + discipline CPA licensure model)」とはどんなものか、詳細を見ていきます。

 

コア+専門分野 CPAライセンスモデル

  1. 3つのコアスキル(基本的なスキル)
  2. 3つの専門分野(より深いスキル)

 

①3つのコアスキル(基本的なスキル)

CPAライセンス取得のために必要なコアスキルは、「ACCT(会計)」「AUDIT(監査)」「TAX(税務)」の3つです。

CPA受験生は、この3つの基本的なコアスキルに加えて、「テクノロジー」も身につける必要があります。

コアスキル

  1. ACCT :Accounting and Data Analytics(会計・データ分析)
  2. AUDIT :Audit and Accounting Information Systems(監査と会計情報システム)
  3. TAX: TAX(税務)

3つのコアスキルの随所に、Technology(テクノロジー)が取り入れられています。

コアスキルは、すべての受験生に必要となるものです。

 

②3つの専門分野(より深いスキル)

さらに、以下の3つの専門分野のいずれかで、より深いスキルがあることを証明する必要もあります。

専門分野

  1. BAR :Business Analysis and Reportingビジネス分析と報告)
  2. ISC :Information Systems and Controls(情報システムとコントロール)
  3. TCP :Tax Compliance and Planning(税務コンプライアンスとプランニング)

 

専門分野は、CPAの職業の3つの柱を反映しています。

各受験生は、自分の興味のある分野を1つ選びます。

1つの分野にしか合格できず、他の分野に合格する選択肢はありません。

1つの分野で受験し不合格となった場合、再受験の際に他の分野に変更することは可能なようです。

 

試験のために選択した分野は、合格後、CPAの業務がその分野に限定されることを意味するものではありません。

また、たとえ合格しても、受験生がその分野の専門家になったということを意味するわけでもありません。

その分野で働くCPAが多く遭遇することになる(その分野に焦点を当てていないCPAが遭遇する可能性が低い)高度な内容が出題されるそうです。

なお、合格した分野によってCPAライセンスの取得に違いはありません。

コアスキル:最低限のスキルと知識

専門分野:より複雑で反復性が低く、全員が知っておく必要がないこと

 

(2)コアスキルの詳細

コアスキルの詳細について見ていきます。

AICPAとNASBAが2021年の初めに公表した CPA Evolution Model Curriculum(CPA進化モデルのカリキュラム) にコアスキルのカリキュラムが掲載されていますので、これを参考にします。

ちなみに、カリキュラムには、2024年の新しいCPA試験に向け、2020年の秋以降に始まる会計プログラムに入学した学部生が習わなくてはならないことの概要が示されています。

 

カリキュラムでも、コアスキルは3つに分けられています。

カリキュラムでのコアスキル

  1. Accounting and Data Analytics Core(会計およびデータ分析コア)
  2. Audit and Accounting Information Systems Core(監査・会計情報システムコア)
  3. Tax Core(税務コア)

 

①Accounting and Data Analytics Core(会計およびデータ分析コア)

Accounting and Data Analytics Core(会計及びデータ分析コア)では、以下のような内容が取り上げられます。

会計及びデータ分析コア:9のモジュール

  1. 財務諸表
  2. 財務諸表の勘定科目の選択
  3. 財務諸表の取引と事象の選択
  4. 財務諸表の分析と指標
  5. 非営利団体(NFP)の財務諸表と取引
  6. 州政府および地方自治体の財務諸表と取引
  7. 批判的思考(クリティカル・シンキング)
  8. 財務データ分析
  9. デジタルの洞察力

 

②Audit and Accounting Information Systems Core(監査・会計情報システムコア)

Audit and Accounting Information Systems Core(監査・会計情報システムコアでは、以下のような内容が取り上げられます。

監査・会計情報システムコア:15のモジュール

  1. 監査の環境
  2. 契約の計画と留意点
  3. 企業と企業環境の理解 ☜現行のUSCPA試験のBEC?
  4. 情報技術
  5. 不正とコンプライアンス違反のリスク評価
  6. 重要な虚偽表示のリスク評価
  7. 重要性
  8. 監査証拠
  9. 監査手続き
  10. 特別な検討事項
  11. 監査結果
  12. 監査報告書
  13. その他の契約
  14. 後発事象および後から判明した事象
  15. デジタルの洞察力

 

③Tax Core(税務コア)

TAX Core(税務コア)では、以下のような内容が取り上げられます。

税務コア:12のモジュール

  1. 税務業務における責任
  2. 課税方法
  3. 連邦税の手続き
  4. 法的義務と責任
  5. 資産の取得と処分
  6. 個人への連邦税の課税
  7. 株式会社
  8. 小規模会社
  9. パートナーシップ
  10. 有限責任会社
  11. 非課税団体
  12. テクノロジーとデジタルの洞察力

 

コアの内容は、特に目新しいものではないと思います。

あえて挙げれば、「批判的思考(Critical Thinking)」が「会計及びデータ分析コア」でわざわざ別項目で記載されていることに注目したいです。

2017年の試験制度変更から「批判的思考(Critical Thinking)」は「問題解決(Problem Solving)」「分析能力(Analytical Ability)」とともに、高度スキルの(Evaluation・Analysis)の1つとして問われるようになっています。

 

最近AICPAやNASBAのサイトを読んでいると、「批判的思考(Critical Thinking)」というキーワードはよく出てくるので、重要視されていることを感じています。

AICPAは「批判的思考(Critical Thinking)」について、既に色々なマテリアルを提供しています☟

Critical Thinking Reference Flyer

 

批判的思考(Critical Thinking)」は、「適切な財務上の意思決定を行うために、関連する事実を用いて、財務データのリスクと機会を特定する能力」と定義されています。

与えられた前提情報を検証し、それ以外にも情報はないか、自身の考えは偏っていないかを検証することになるのですが、「職業的懐疑心(Professional Skepticism)」とも絡んでくるのではないかと思っています。

真実ではない状況が設定され、「職業的懐疑心(Professional Skepticism)」で解く必要のあるTBS問題が既に出題されているようですので、さらにこの傾向は強まる気がします。

 

一番の注目点は、3つのコアのすべてに、「デジタルの洞察力(Digital Acumen)」が含まれていることかと思います。

デジタルの洞察力(Digital Acumen)」は、「デジタルツールとテクノロジーの世界の変化に対応するために必要な能力」という意味のようです。

 

この「デジタルの洞察力(Digital Acumen)」が、「コア+専門分野 CPAライセンスモデル」の「Technology(テクノロジー)」を示しています。

「Technology(テクノロジー)」が、モデル図でも、「ACCT(会計)」「AUDIT(監査)」「TAX(税務)」の下に書かれているのは、独立した科目になるのではなく、各科目に含まれるという意味です。

カリキュラムでは、Technology(テクノロジー)に関する知識を「デジタルの洞察力(Digital Acumen)」と呼んでいる。

 

(3)専門分野の詳細

3つの専門分野の詳細について見ていきます。

専門分野については、AICPAが既に内容を発表しています。

ですので、専門分野のカリキュラムと併せて、AICPAが発表していることをご紹介します。

 

カリキュラムでも、専門分野は3つに分かれています。

選択分野

  1. Business Analysis and Reporting(BAR:ビジネス分析と報告)
  2. Information Systems and Controls(ISC:情報システムとコントロール)
  3. Tax Compliance and Planning(TCP:税務コンプライアンスとプランニング)

専門分野は、将来のCPAが、テクノロジーに重点を置いて、高度な内容や新たな内容の分野に深く取り組めるように設計されています。

 

Business Analysis and Reporting(BAR:ビジネス分析と報告)

Business analysis and reporting(BAR:ビジネス分析と報告)では、以下のような内容が取り上げられます。

BAR(ビジネス分析と報告)の専門分野:10のモジュール

  1. 会計研究
  2. 非営利団体の財務諸表
  3. 財務諸表の勘定科目の選択
  4. 取引の選択
  5. 原価計算
  6. 州政府および地方自治体
  7. 従業員給付制度の会計
  8. プランニングの手法
  9. 財務諸表分析
  10. 高度なデータ分析

 

BARは、アシュアランスやアドバイザリーサービス、財務諸表の分析や報告、テクニカルアカウンティング、財務およびオペレーション管理に興味がある受験生を対象としています。

内容は、データ分析に重点を置き、財務リスク管理や予算を含む財務計画などのトピックを評価することもあります。

また、BARでは、収益認識、リース、企業結合、デリバティブ、ヘッジ会計、従業員給付制度など、より高度な会計や報告のトピックを、より高いスキルレベルで扱うことを想定しています。

現段階では、BARには、現行のUSCPA試験のFARで出題されている内容とスキルに対応できるよう、公会計に関する分野も含むことが想定されています。

また、BARには、現行のUSCPA試験のBECで出題されている原価計算が含まれます。

Business analysis and reporting(BAR:ビジネス分析と報告)

高度なデータ分析に重点が置かれる。

 

Information Systems and Controls(ISC:情報システムとコントロール)

Information Systems and Controls(ISC:情報システムとコントロール)では、以下のような内容が取り上げられます。

ISC(情報システムとコントロール)の専門分野:5のモジュール

  1. ITガバナンスとリスク評価
  2. 手続きの実施と内部統制のテスト
  3. SOC業務
  4. データの利用と管理
  5. 情報セキュリティと情報資産の保護

 

ISCは、テクノロジーおよびビジネスコントロールに重点を置き、ビジネスプロセス、情報システム、情報セキュリティ、ガバナンス、IT監査に関連する保証またはアドバイザリーサービスに関心のある受験生を対象としています。

IT、データガバナンス、内部統制テスト、ネットワークセキュリティ、情報システムセキュリティに焦点を当てた内容が含まれると考えられています。

また、SOC業務の遂行も、ISCで取り上げることが想定されています。

Information Systems and Controls(ISC:情報システムとコントロール)

  • データガバナンス、データの準備と操作などのデータの利用と管理が含まれる。
  • 情報システム、セキュリティ、ITコントロール、その他関連するテクノロジーの概念が強調される。

 

Tax Compliance and Planning(TCP:税務コンプライアンスとプランニング)

Tax Compliance and Planning(TCP:税務コンプライアンスとプランニング)では、以下のような内容が取り上げられます。

TCP(税務コンプライアンスとプランニング)の専門分野:14のモジュール

  1. 個人の税金の基礎とタックスプランニング
  2. 資産の取得・使用・処分
  3. 税務会計の手法
  4. 企業の連邦税制
  5. 株式会社
  6. 小規模会社
  7. パートナーシップ
  8. 企業のタックスプランニング
  9. 信託
  10. 非課税団体
  11. 複数の国にまたがる税金の基礎知識
  12. テクノロジー
  13. 税務調査
  14. パーソナル・ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス

 

TCPでは、個人や企業のより高度な税務コンプライアンスに加え、個人や企業のタックスプランニングに焦点を当てた追加コンテンツを含む税務トピックを扱います。

個人のタックスプランニングについては、総所得への算入や不算入、贈与税のコンプライアンスやプランニングなどの分野を含むと考えられています。

TCPの企業の税務コンプライアンスの内容としては、連結納税や複数の国にまたがる納税問題などがあります。

また、事業計画には、企業の設立や清算に関する税務上の取り扱いも含むことが想定されています。

 

Tax Compliance and Planning(TCP:税務コンプライアンスとプランニング)

  • 「テクノロジー」が追加され、データを活用した分析レビューや、税務コンプライアンスと、プランニングにおけるテクノロジーの使用に関する規制が強調される(サイバーセキュリティの問題から、重要視される)。
  • 個人のファイナンシャル・アドバイザリー・サービスに関するモジュールは新しい。

 

3.2024年1月からの新USCPA試験の試験形式

2024年1月からの新USCPA試験の試験形式については、まだ確定ではありませんが、2022年7月1日にデザインが公表されました。

 

(1)新USCPA試験の科目

新USCPA試験は、4科目(コアスキルから3科目、専門分野から1科目)となる予定です。

 

新USCPA試験の科目

 

コア科目

  1. FAR :Financial Accounting and Reporting(財務会計)
  2. AUD :Auditing and Attestation(監査証明業務)
  3. REG :Taxation and Regulation(税法と諸法規)

3科目(全員が受ける科目)

 

専門分野

  1. BAR :Business Analysis and Reporting(ビジネス分析と報告)
  2. ISC :Information Systems and Controls(情報システムとコントロール)
  3. TCP :Tax Compliance and Planning(税務コンプライアンスとプランニング)

1科目(自分の専門を考えて1科目選ぶ)

 

新USCPA試験での各科目の内容は後ほどご説明しますが、図で表すと次のようになります。

新USCPA試験の構造

現行のUSCPA試験でのBECはなくなり、BECの内容は、新USCPA試験でのFAR、AUD、BAR、ISCに再配分されます(つまり、Tax科目のREGとTCP以外に再配分されます)。

 

(2)新USCPA試験の受験時間・出題形式・出題数・スコア比率

新USCPA試験の科目ごとの受験時間・出題形式・出題数・スコア比率はどうなるのでしょうか。

受験科目 受験時間 MC問題 TBS問題
AUD-Core 4時間 78問(50%) 7問(50%)
FAR-Core 4時間 50問(50%) 7問(50%)
REG-Core 4時間 72問(50%) 8問(50%)
BAR-Discipline 4時間 50問(50%) 7問(50%)
ISC-Discipline 4時間 82問(60% 6問(40%
TCP-Discipline 4時間 68問(50%) 7問(50%)

 

新USCPA試験での受験時間は、各科目4時間の試験ですので、現行のUSCPA試験と変更はありません。

75%で合格になるのも変更なしです。

 

新USCPA試験での出題形式は、MC問題とTBS問題だけです。

現行のUSCPA試験では、BECにだけWC問題がありますが、新USCPA試験ではWC問題は廃止されます。

 

スコア比重はISCを除いて、MC問題が50%、TBS問題が50%となっています。

ISCのみが、MC問題が60%、TBS問題が40%です。

現行のUSCPA試験でも、スコア比重は、BECを除いて、MC問題とTBS問題は50%ずつですので、大きな違いはないでしょう。

ちなみに、BECのみ、MC問題が50%、TBS問題が35%、WC問題が15%でした。

 

また、現行のUSCPA試験では、MC問題は62問から72問、TBS問題が8問です(ただし、WC問題があるBECを除く)。

MC問題については、現行のUSCPA試験と比べると新USCPA試験では、AUDは6問増、FARは16問減、REGは4問減です。

 

FARのMC問題数の大幅減が気になるところです。

受験時間は4時間で変更がないにもかかわらず、MC問題もTBS問題も減っており、求められるスキルレベルは上がっているので、1問1問の問題が難しくなる(解くのに時間がかかる計算問題が増える)可能性は考えられます。

 

ISCのMC問題数は82問と群を抜いて多いです。

ISCは、高いスキルレベルが求められていないため、MC問題が多くなっていることはおかしくはありません。

 

まだ草案ですので、2023年1月の最終公表時には大きく変わる可能性はあります。

特に、FAR、BAR、ISCの問題数が変わるのか、注目したいです。

 

 

4.2024年1月からの新USCPA試験の試験内容

現行のUSCPA試験制度では、FAR・BEC・AUD・REGの4科目ですが、新USCPA試験制度では、BECがなくなります。

現行のUSCPA試験制度でのBECは、新USCPA試験制度ではFAR、AUD、BAR、ISCに再配分されます(つまり、REGとTCPという税務科目以外に再配分されます)。

 

(1)AUD(コア科目)の試験内容

新USCPA試験制度でのAUDは、再配分されたBECの内容(経済学・ビジネスプロセス・内部統制)を除いて、現行のUSCPA試験制度でのAUDと違いはありません。

新USCPA試験制度でのAUDに再配分されたBECの内容

  1. 企業やその環境を理解するための内部要因・外部要因(需給や景気循環などの基本的な経済概念を含む)
  2. ビジネスプロセス
  3. 内部統制

 

(2)FAR(コア科目)の試験内容

新USCPA試験制度でのFARは、現行のUSCPA試験制度でのFARの内容の一部が、専門分野科目のBARに再配分されます。

新USCPA試験のBARに再配分される現行のUSCPA試験制度でのFARの内容

  1. のれんを含む無期限無形固定資産
  2. 自社開発ソフトウェア
  3. 収益認識(「分析(Analysis)レベル)
  4. 株式報酬
  5. 研究開発費
  6. 企業結合
  7. 連結財務諸表
  8. デリバティブとヘッジ会計
  9. リース(セール・リースバック・賃貸側)
  10. 上場企業の報告
  11. S-X・S-Kの報告要件
  12. XBRL
  13. 報告対象セグメントの開示
  14. 従業員給付制度に関する財務諸表
  15. 政府会計
  16. 年次包括財務報告書の財務セクションのフォーマットと内容
  17. 政府全体の財務諸表の導出と調整要件
  18. 代表的な項目と特定のタイプの取引や事象

 

たとえば、収益認識やリースは、新USCPA試験でのFARにも残りますが、BARでより高度なレベルで出題されることになります。

また、現行のUSCPA試験制度のFARにあった「州と地方政府」の出題分野が、BARに移行しています。

 

また、現行のUSCPA試験制度でのBECの内容が再配分されます。

新USCPA試験制度でのFARに再配分される現行のUSCPA試験制度でのBECの内容

  1. 財務諸表上の比率とパフォーマンス指標の理解と適用

 

(3)REG(コア科目)の試験内容

新USCPA試験制度でのREGは、税務業務に関連する倫理と専門家の責任、ビジネス法、定期的かつ日常的な取引に焦点を当てた米国連邦税のコンプライアンスに関して示さなければならない知識とスキルが試されます。

 

現行のUSCPA試験制度でのREGの内容の一部が、専門分野科目のTCPに再配分されます。

新USCPA試験のTCPに再配分される現行のUSCPA試験制度でのREGの内容

  1. 総所得の概念など
  2. インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使
  3. 低金利融資の利息の計上
  4. 米国外で雇用されている間に得た報酬

 

また、新USCPA試験制度でのREGとTCPの違いは、以下のようになっています。

新USCPA試験制度のREG(コア科目)とTCP(専門分野科目)の違い

  1. REG(コア科目):日常的で反復的なタスクに焦点を当てる
  2. TCP(専門分野科目):非日常的なタスクに焦点を当てる

 

REG(コア科目)では、個人の総収入の概念が出題されます。

たとえば、賃金、利息、配当金、パートナーシップから受け取った保証金、適格退職年金制度からの所得などです。

 

TCP(専門分野科目)では、総所得の概念が出題されます。

たとえば、インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使や米国外での雇用で得た報酬などです。

 

ちなみに、現行のUSCPA試験制度でのBECの内容はREGには再配分されません。

 

(4)BAR(専門分野科目)の試験内容

BARでは、以下のような知識とスキルが試されます。

BARで試される知識とスキル

  1. 財務諸表・財務情報の分析(過去の実績と予算や予測との比較、取引イベント・市場の状況が財務や非財務的パフォーマンス指標に与える影響の算出、投資案の比較など)
  2. 営利企業に適用される専門的な会計と報告要件(株式報酬、企業結合、デリバティブ、ヘッジなど)、高次スキル(収益認識とリース会計といった特定のトピック)
  3. 州・地方公共団体に適用される会計と報告要件
  4. 現行のUSCPA試験制度でのBECの内容(非財務的業績評価、管理会計および原価計算の概念、差異分析、予算作成など)

前述のように、収益認識とリース会計といった特定のトピックは、新USCPA試験制度でのFARでも出題されますし、現行のUSCPA試験制度のFARにあった「州と地方政府」の出題分野が、BARに移行しています。

 

また、現行のUSCPA試験制度でのBECの内容が再配分されます。

BARに再配分される現行のUSCPA試験制度でのBECの内容

  1. 非財務的な業績評価
  2. 管理会計と原価計算の概念
  3. 差異分析
  4. 予算編成、予測分析
  5. 企業の資本構造に影響を与える要因(レバレッジ、資本コスト、流動性、ローン条項など)
  6. 投資案の比較に使用する財務評価の意思決定モデル
  7. COSOの企業リスクマネジメントフレームワーク
  8. 経済状況の変化や市場の影響が企業の事業に及ぼす影響

 

(5)ISC(専門分野科目)の試験内容

ISCでは、IT監査・アドバイザリーサービス(SOC業務を含む)、データ管理(データ収集・保存・利用など)に関する知識やスキルが試されます。

ISCで主に試される知識とスキル

  1. SOC 2®の計画、実施、報告における、「サービス組織のシステムの記述基準」と「セキュリティ、可用性、処理の完全性、機密保持、プライバシーに関するトラストサービス基準」の使用
  2. SOC 1®の業務における計画、特定の手続(財務報告に係る内部統制のテストを除く)と報告

 

また、現行のUSCPA試験制度でのBECの内容が再配分されます。

ISCに再配分される現行のUSCPA試験制度でのBECの内容

  1. 業務プロセスと内部統制
  2. ITに関連するリスクとそのリスクに対応する統制
  3. データ管理と関係

 

(6)TCP(専門分野科目)の試験内容

TCPでは、個人および法人のための米国連邦税の遵守、個人・法人のための米国連邦税のプランニング、個人の財務プランニングなどに関する知識やスキルが試されます。

TCPで試される知識とスキル

  1. 非定常的で複雑な取引に焦点を当てた、個人と企業のための米国連邦税のコンプライアンス
  2. 個人・企業に対する米国連邦税のプランニング
  3. 個人のファイナンシャル・プランニング

 

米国連邦税のコンプライアンスについては、税務申告書の作成とレビューにおけるCPAの役割に焦点を当てます。

米国連邦税のプランニングについては、提案された取引・利用可能な税法上の代替案・事業構造の税務上の影響を決定するCPAの役割に焦点を当てます。

個人のファイナンシャル・プランニングについては、CPAが個人税申告書の作成やレビューに関連し通常認識する、プランニングの戦略や機会に焦点を当てます。

 

前述のように、現行のUSCPA試験でのREGの内容は、新USCPA試験制度でのREG(コア科目)とTCP(専門分野科目)の間で配分されます。

TCP(専門分野科目)は、非定型的でより複雑なタスク(たとえば、連結納税申告書や国際税務問題など)に重点を置くことになります。

 

 

5.2024年1月からの新USCPA試験のBlueprints草案の内容

新USCPA試験の各科目についての理解をさらに深めるため、Blueprints草案の内容をご説明していきます。

2022年7月1日にBlueprintsの草案が公表され、2023年1月に最終版が公表される予定です。

 

Blueprintsには、出題分野と配点割合が書いてありますので、どの分野から、どのくらい出題されるのか、全体像を知ることができます。

また、スキルの度合いと配点割合も書かれていますので、どのレベルのスキルが、どのくらい必要なのか知ることができます。

 

各スキルレベルの説明は、以下を参照してください。

スキルレベルの説明

  1. 評価(Evaluation):問題を検討または評価し、そして判断力を働かせて結論を出すこと。
  2. 分析(Analysis):原因を特定し、推論を裏付ける証拠を見つけるために、別々の分野の相互関係を調査・研究すること。
  3. 応用(Application):知識・概念・技術を使用、あるいは実証すること。
  4. 記憶と理解(Remembering and Understanding):獲得した知識を利用して、ある分野の重要性を認識し、理解すること。

ちなみに、このスキルレベルは、上に行くにつれて高いものとなります。

一番下の「Remembering and Understanding(記憶と理解)」が一番シンプルなスキルであり、一番上の「Evaluation(評価)」が一番複雑なスキルとなります。

 

それでは、各科目のBlueprint草案の内容を見ていきましょう。

 

(1)AUDのBlueprint草案の内容

2024年1月改定のAUDのBlueprint草案を見ていきます。

 

①AUDの出題分野と配点割合

AUDの出題分野と配点割合が書かれています。

 

出題分野は、以下の4つです。

AUD Content Area

AUDの出題分野と配点割合(和訳)

  1. 倫理、職責、一般原則:15–25%
  2. リスクの評価と計画的な対応の策定:25–35%
  3. 更なる手続きの実施と証拠の入手:30–40%
  4. 結論の形成と報告:10–20%

2021年7月に公表されたAUDのBlueprintと、出題分野と配点割合は全く同じです。

 

②AUDの必要なスキルレベルと配点割合

AUDで必要なスキルの度合いと配点割合も書かれています。

 

AUDの必要なスキルレベルと配点割合(和訳)

  1. 評価:5–15%
  2. 分析:15–25%
  3. 応用:30–40%
  4. 記憶と理解:30–40%

2021年7月に公表されたAUDのBlueprintより、わずかに「分析」レベルの配点割合が減り、「記憶と理解」レベルの配点割合が増えています。

 

スキルレベルについて、他の科目と比較してみます。

Skill Allocation All

AUDは深い理解が必要な科目と言われますが、「Remembering and Understanding(記憶と理解)」のレベルの出題が30%から40%もあります。

ただし、AUDには最も高いスキルが必要な「Evaluation(評価)」のレベルの出題が唯一あり、5%から15%を占めています。

 

AUDのBlueprintについては、こちらの記事を参考にしてください。

【2024年1月より】USCPA試験 AUD Blueprint の内容(新USCPA試験用)

 

(2)FARのBlueprint草案の内容

2024年1月改定のFARのBlueprint草案を見ていきます。

 

①FARの出題分野と配点割合

FARの出題分野と配点割合が書かれています。

 

出題分野は、以下の3つです。

FAR Content Area

FARの出題分野と配点割合(和訳)

  1. 財務報告:30–40%
  2. 貸借対照表科目の選択:30–40%
  3. 取引の選択:25–35%

2021年7月に公表されたAUDのBlueprintは、出題分野が4つありましたが、そのうちの1つ「州と地方自治体」という出題分野がなくなっています(選択科目のBARに移っています)。

 

②FARの必要なスキルレベルと配点割合

FARで必要なスキルの度合いと配点割合も書かれています。

FAR Skill

FARの必要なスキルレベルと配点割合(和訳)

  1. 評価:出題無し
  2. 分析:35–45%
  3. 応用:45–55%
  4. 記憶と理解:5–15%

2021年7月に公表されたFARのBlueprintより、「分析」レベルの配点割合が増え、「応用」レベルと「記憶と理解」レベルの配点割合がわずかに減っています。

 

スキルレベルについて、他の科目と比較してみます。

Skill Allocation All

FARは、他の科目に比べて、「記憶と理解(Remembering and Understanding)」が5%から15%と少ないので、覚えておけば解ける問題は少なめと言えるでしょう。

計算問題が多いため「応用(Application)」のレベルの出題が45%から55%と多割合が大きく、「分析(Analysis)」も35%から40%と高いレベルが求められます。

FARでは、最も高いスキルが必要な「Evaluation(評価)」のレベルの出題はありません。

 

 

(3)REGのBlueprint草案の内容

2024年1月改定のREGのBlueprint草案を見ていきます。

 

①REGの出題分野と配点割合

REGの出題分野と配点割合が書かれています。

 

出題分野は、以下の5つです。

REG Content Area

REGの出題分野と配点割合(和訳)

  1. 倫理、職務上の責任および連邦税務手続き:10–20%
  2. ビジネス法:15–25%
  3. 財産取引への連邦税の課税:5–15%
  4. 個人への連邦税の課税:22–32%
  5. 企業への連邦税の課税(税務申告を含む):23–33%

2021年7月に公表されたREGのBlueprintと、出題分野はほぼ変更なしです(出題分野5に「税務申告を含む」という文言が追加されたのみ)。

配点割合は5%から7%と少しではありますが変更されています(「ビジネス法」は増加、「財産取引への連邦税の課税」は減少、「個人への連邦税の課税」は増加、「企業への連邦税の課税」は減少)。

 

②REGの必要なスキルレベルと配点割合

REGの必要なスキルレベルと配点割合が書かれています。

REG Skill Allocation

REGの必要なスキルレベルと配点割合(和訳)

  1. 評価:出題無し
  2. 分析:25–35%
  3. 応用:35–45%
  4. 記憶と理解:25–35%

2021年7月に公表されたREGのBlueprintと、配点割合は全く同じです。

 

スキルレベルについて、他の科目と比較してみます。

Skill Allocation All

REGは、「記憶と理解(Remembering and Understanding)」が25%から35%と高めで、覚えておけば解けるMCの問題は多めと言えるでしょう。

「応用(Application)」や「分析(Analysis)」レベルの高いスキルが必要な出題が、併せて60%から80%となっています。

REGでは、最も高いスキルが必要な「Evaluation(評価)」のレベルの出題はありません。

 

REGのBlueprintについては、こちらの記事を参考にしてください。

【2024年1月より】USCPA試験 REG Blueprint の内容(新USCPA試験用)

 

(4)BARのBlueprint草案の内容

2024年1月改定のBARのBlueprint草案を見ていきます。

 

①BARの出題分野と配点割合

BARの出題分野と配点割合が書かれています。

 

出題分野は、以下の3つです。

BAR Content Area

BARの出題分野と配点割合(和訳)

  1. ビジネス分析:40–50%
  2. 技術的な会計と報告:35–45%
  3. 州と地方政府:10–20%

現行のUSCPA試験制度のFARにあった「州と地方政府」という出題分野が、BARに移っています。

 

②BARの必要なスキルレベルと配点割合

BARの必要なスキルレベルと配点割合が書かれています。

BAR Skill Allocation

BARの必要なスキルレベルと配点割合(和訳)

  1. 評価:出題無し
  2. 分析:30–40%
  3. 応用:45–55%
  4. 記憶と理解:10–20%

BARは新しい科目なので、過去のBlueprintとの比較はできません。

 

スキルレベルについて、他の科目と比較してみます。

Skill Allocation All

BARは、FARに近い配点割合です。

「記憶と理解(Remembering and Understanding)」が10%から20%と少ないので、覚えておけば解ける問題は少なめと言えるでしょう。

一方、「応用(Application)」のレベルの出題が45%から55%、「分析(Analysis)」も30%から40%と割合としては大きいでしょう。

BARでは、最も高いスキルが必要な「Evaluation(評価)」のレベルの出題はありません。

 

 

(5)ISCのBlueprint草案の内容

2024年1月改定のISCのBlueprint草案を見ていきます。

 

①ISCの出題分野と配点割合

ISCの出題分野と配点割合が書かれています。

 

出題分野は、以下の3つです。

ISC Content Area

ISCの出題分野と配点割合(和訳)

  1. 情報システムとデータ管理:35–45%
  2. セキュリティ、機密性、プライバシー:35–45%
  3. システムとSOC契約の留意点:15–25%

ISCは新しい科目なので、過去のBlueprintとの比較はできません。

 

②ISCの必要なスキルレベルと配点割合

ISCの必要なスキルレベルと配点割合が書かれています。

ISC Skill Allocation

ISCの必要なスキルレベルと配点割合(和訳)

  1. 評価:出題無し
  2. 分析:10–20%
  3. 応用:20–30%
  4. 記憶と理解:55–65%

ISCは新しい科目なので、過去のBlueprintとの比較はできません。

 

スキルレベルについて、他の科目と比較してみます。

Skill Allocation All

ISCは、驚くくらい「記憶と理解(Remembering and Understanding)」の割合が高く、55%から65%を占めますので、覚えておけば解ける問題がかなり多いと言えるでしょう。

一方、「応用(Application)」のレベルの出題が20%から30%、「分析(Analysis)」も10%から20%と割合としては小さいでしょう。

計算させたり、分析させるというのは、この科目の内容ではそぐわないため、このような割合になっていると思われます。

ISCでは、最も高いスキルが必要な「Evaluation(評価)」のレベルの出題はありません。

 

ISCのBlueprintについては、こちらの記事を参考にしてください。

【2024年1月改定】USCPA試験 ISC Blueprint の内容(新USCPA試験用)

 

(6)TCPのBlueprint草案の内容

2024年1月改定のTCPのBlueprint草案を見ていきます。

 

①TCPの出題分野と配点割合

TCPの出題分野と配点割合が書かれています。

 

出題分野は、以下の4つです。

TCP Content Area

TCPの出題分野と配点割合(和訳)

  1. 個人向けの税務コンプライアンスとファイナンシャル・プランニング :30–40%
  2. 企業の税務コンプライアンス:30–40%
  3. 企業の税務プランニング:10–20%
  4. 財産取引(資産の処分):10–20%

TCPは新しい科目なので、過去のBlueprintとの比較はできません。

 

②TCPの必要なスキルレベルと配点割合

TCPの必要なスキルレベルと配点割合が書かれています。

TCP Skill Allocation

TCPの必要なスキルレベルと配点割合(和訳)

  1. 評価:出題無し
  2. 分析:30–40%
  3. 応用:50–60%
  4. 記憶と理解:5–15%

TCPは新しい科目なので、過去のBlueprintとの比較はできません。

 

スキルレベルについて、他の科目と比較してみます。

Skill Allocation All

TCPは、REGに比べるとスキルレベルが高く、FARやBARに近いです。

「記憶と理解(Remembering and Understanding)」が5%から15%と少ないので、覚えておけば解ける問題は少なめと言えるでしょう。

一方、「応用(Application)」のレベルの出題が50%から60%、「分析(Analysis)」も30%から40%と割合としては大きいでしょう。

TCPでは、最も高いスキルが必要な「Evaluation(評価)」のレベルの出題はありません。

 

TCPのBlueprintについては、こちらの記事を参考にしてください。

【2024年1月改定】USCPA試験 TCP Blueprint の内容(新USCPA試験用)

 

 

6.2024年1月のUSCPA試験制度変更とインフラ変更

2024年1月の試験制度の変更に合わせて、インフラ(出題形式、出題タイプ、ユーザーエクスペリエンス)も変更するようです。

AICPAが公表した2024年のCPA試験のインフラ変更(2022年4月6日)によれば、少なくとも以下の4つの変更を想定しています。

2024年1月の試験制度変更とインフラ変更

  1. リサーチおよび関連した批判的思考を異なった方法で評価
  2. Java Script ベースの「SpreadJS」の採用
  3. WC問題の削除
  4. 難易度変化の廃止

 

(1)リサーチ及び関連した批判的思考を異なった方法で評価

リサーチと関連した「批判的思考(Critical Thinking)」が評価できるような「リサーチTBS問題」が導入されるようです。

単に検索するだけで解答できるような「純粋なリサーチ問題」は出題されなくなります。

 

現在の「純粋なリサーチ問題」は、BEC以外の3つの科目(FAR・AUD・REG)で出題されていますが、これはデータベースを検索して解答する形式です。

単にデータベースから適切な引用をするという、検索のみの基礎的なスキルに焦点を当てています。

USCPA試験 リサーチ(Research)問題 これだけは知っておきたい基礎知識と対策 も参考にしてください。

 

2024年1月からの「応用的なリサーチTBS問題」では、応用・分析・問題解決などの高度なスキルを重視するようになるようです。

「応用的なリサーチTBS問題」とは

  1. 問題を特定する
  2. 事実と添付資料として提供された複数かつ抜粋された「AUTH.LIT.(権威ある文献)」を検討・分析する
  3. 適切な回答をする

現在は「純粋なリサーチ問題」はBECでは出題されませんが、2024年1月からの「応用的なリサーチTBS問題」は、全ての科目で出題されるとのことです。

 

AUTH.LIT.(権威ある文献)は、現在はテストレット3・4・5にて、データベースの形で提供され、検索できるようになっています(ただし、BECのWC問題は除く)。

ですが、2024年1月からはAUTH.LIT.(権威ある文献)は削除され、Exhibits(添付資料)として掲示されるようです。

AUTH.LIT.の内容(現在はデータベース、2024年1月からは資料添付)

  1. FAR: FASB Codification
  2. AUD:AICPA Professional Standards 、PCAOB Auditing Standards
  3. REG: Internal Revenue Code

 

批判的思考(Critical Thinking)」についても異なった方法で評価されるようですが、「会計及びデータ分析コア」でわざわざ別項目で記載されているので注目したい旨は、既にご紹介をさせていただきました。

高度なスキルが重要視されるのですから、「批判的思考(Critical Thinking)」にさらに「職業的懐疑心(Professional Skepticism)」が絡むようなTBS問題が出題されるようになり、現在より難しくなると個人的には予想しています。

  1. AUTH.LIT.(権威ある文献)の削除の一環として、既に新しいTBS問題が出題されています。
  2. 現在は2024年1月に向けた移行期間中ではありますが、TBS問題の再設計は即日有効となっています。
  3. 今までとの違いとしては、検索をしなくても関連文献が提示されているとのことで、この点だけに関していえばラクな方向への変更だと思います。

 

(2)Java Script ベースの「SpreadJS」の採用

現在は本番の試験では「Microsoft Excel 2016®デスクトップ版」が使用できるのですが、2024年1月からはJavaScriptベースの表計算ソフト「SpreadJS」に置き換わるようです。

Excelについては、USCPA試験 受験中に使える10個のツールの機能と使い方も参考にしてください。

「SpreadJS」は、Excelと同様の機能を多く持っているそうです。

 

置き換えることになった背景としては、Excelだといくつかの機能を使えないようにする必要があり、受験生からExcelが正常に動作しないなどの苦情があったようです。

また、Sample TestでもExcelは提供しないため、事前に練習をする際は自分が使用しているバージョンでのExcelを使用することになり、本番環境での練習ができないという問題がありました。

 

また、将来のリモート受験を見据えて、クラウドベースへの移行に備えておきたいということのようです。

リモート受験については、USCPA(米国公認会計士)試験は、リモート受験(自宅受験)が可能か?を参考にしてください。

 

(3)WC問題の削除

WC問題は、BECでのみ出題されていますが、CPA試験で出題するには適さないとの判断で、2024年1月からは出題をやめることにしたようです。

2022年7月1日追記:前述の通り、Blueprints案を見ても、WC問題という出題形式はなくなっています。

 

現在のWC問題は、「記述回答の内容の評価」ではなく、「記述能力の測定」に重点を置いています。

よって、単に「うまくコミュニケーションができるか」だけか採点対象となり、「正確にコミュニケーションができるか」は採点対象となっていません。

 

AICPAは、「WC問題は文法に焦点を当て、論理や文章構成についても採点対象としている」と明言しています。

WC問題については、USCPA試験 BECのWC(ライティング)まず知っておきたい概要と勉強法 も参考にしてください。

 

WC問題はコンピュータの自動採点ですが、自動採点では「正確な文章の評価」が難しかったということのようです。

紙試験の頃は人が採点していたので、「正確な文章の評価」が可能だったのだと思いますが、現在のコンピュータ試験では限界があったということでしょうか。

 

WC問題がなければ、WC問題の開発・運営のコスト削減ができたり、スコアリリースの遅れをなくせるといったメリットもあるため、2024年1月の試験制度変更のタイミングでやめるという判断をしたようです。

 

(4)難易度変化の廃止

難易度変化というのは、テストレット2のMC問題でのみ、テストレット1のMC問題の出来により難易度が変わるというものです。

難易度変化

  1. テストレット1がよくできた→テストレット2の難易度が上がる
  2. テストレット1がよくできなかった→テストレット2の難易度は変化なし

詳しくは、USCPA(米国公認会計士)試験の2大特徴 難易度変化とダミー問題 を参考にしてください。

 

以前の試験制度では、MC問題の割合が高く(しかも、MC問題のテストレットが3つあり、テストレット2と3の2回で難易度変化があったと記憶しています)、難易度変化は効率的に受験生の実力を測るのに適していました。

ですが、現在の試験制度では、高次スキルやTBS問題に重点が置かれるようになったため、MC問題で難易度変化をさせるメリットは減少しているので廃止するようです。

そして、より柔軟性のある線形試験デザインに移行するそうです(具体的には、まだよくわかりません)。

 

  1. 2023年7月から10月の間に、新しいサンプルテストがリリースされる。
  2. 受験生は、新しいサンプルテストでインフラ変更に慣れるための時間が十分に確保できる。
  3. 新しいサンプルテストは1つに統合される(現行のUSCPA試験では、4つに分かれている)。

 

 

7.2024年1月のUSCPA試験制度変更の影響

2024年1月にUSCPA試験が変更されるわけですが、どのような影響があるのか、考えてみました。

2024年1月のUSCPA試験制度変更の影響(どこの推論)

  1. 移行時に勉強済みで合格できてない科目があると面倒
  2. テクノロジー関連の試験内容が増える
  3. USCPA試験の合格率が一時的に下がる
  4. USCPA試験からの撤退率が上がる
  5. 受験生が今まで以上に自分の専門性を考慮する
  6. USCPA予備校の負担が増え、対応にバラつきが出る?

 

(1)移行時に勉強済みで合格できてない科目があると面倒

2024年1月1日で新USCPA試験に切り替わり、それより前に合格している科目については、以下のように合格実績が移行されると発表されました。

CPA EXAM TRANSITION POLICY

CPA Evolutionに基づく2024年CPA試験への移行方針を発表(2022年2月25日)

 

この移行方針は、なるべく混乱を招かず、新USCPA試験に移行させることが目的です。

2024年1月の新USCPA試験制度への科目合格の移行方針

  1. 現行のUSCPA試験制度でAUD・FAR・REGに合格済みの場合は、新制度で対応するコアのAUD・FAR・REGを受験する必要はない。
  2. 現行のUSCPA試験試験でBECに合格済みの場合は、新制度での3つの専門分野のいずれかを受験する必要はない。

反対に言うと、現行のUSCPA試験制度で対策済みなのに、2023年12月31日までに合格できていないと、新制度での対策をし直さないといけないということになります。

移行方針の説明図について

  1. 現行のAUD・FAR・REGと新試験で対応するコアのAUD・FAR・REGが内容が同じということを示しているわけではありません。
  2. 現行のBECが新試験では3つの専門分野に分かれるということを示しているわけでもありません。

CPA試験移行方針に関するFAQも参考にしてください。

 

(2)テクノロジー関連の試験内容が増える

2024年の試験の変更は、世界の変化、主にテクノロジーの変化に対応するためにあります。

 

現在のCPA試験と、既にテクノロジーが駆使されている実務の現場においてクライアントがCPAに求める内容の間のギャップを解決しようとしています。

財務会計、管理会計、監査、税務といった伝統的な会計の内容に加えて、会計データ分析、デジタルの洞察力、ITガバナンス・コントロールといったテクノロジー関連の内容が多く含まれるようになります。

 

AICPAは、私の記憶が正しければずいぶん前から、AIによる監査の自動化やブロックチェーンなどのテクノロジーの進展に対応するため、データ分析、特に監査データ分析などの点で、USCPA試験の出題方法(出題内容?)も進化していく必要があると言っていたと思います。

また、ITだけではなく、COSO、全社的リスク、サイバーセキュリティーなどにも注目しているとの発言があった思いますので、既に出題されていますが、問われ方が今後また変わっていくのではないかと思っています。

 

(3)USCPA試験の合格率が一時的に下がる

ここ10年くらいの間にも、2011年、2017年に大きな試験変更がありましたが、合格率は通常より落ち込みました。

これは、USCPA受験生が、十分に試験対策ができなかったことによるものです。

 

たとえば、2017年の試験変更の際には、試験内容が変わったわけではないのですが、問われ方が大きく変わりました。

それまでは、記憶・理解・応用といった「下位思考スキル」が問われていましたが、新人USCPAが課題を考え、解決する能力があるかどうかが見極められるよう、分析・評価といった「上位思考スキル」が問われるようになりました。

データ、レポート、その他の情報を基に解く、実務色が濃い問題が出題されるようになり、ただ覚えておけば対応できるような試験ではなくなったため、「上位思考スキル」が身についていない受験生は合格するのが難しくなりました。

 

スキルレベルについては、こちらを参考にしてください。

USCPA試験 Blueprintsのスキルレベルとは?
USCPA試験 Blueprintsのスキルレベル【効果的な学習がしたいなら知っておく】効果的にUSCPAの学習を進めていくために、Blueprintsに書かれている「スキルレベル(Skill Level)」について、ブルームの「教育目標分類法」と併せてご説明していきます。...

 

2004年にコンピュータ試験となり、2011年にはTBS問題が出題されるようになり(Simulation問題自体はその前からありました)、2017年にはTBS問題が増加したり、試験時間が長くなったり、休憩時間が導入されるようになったりもしました。

過去にもこのように試験制度自体の変更はありますが、2024年の変更は20年ぶりの大規模な変更といわれていますので、試験の対策が大変になり、一時的に合格率がガクッと下がることが予想されます。

ですので、既に学習を始めている場合は、試験が変更される2024年1月より前に合格しておくことを強くおすすめします。

 

試験変更と合格率の関係については、以下の記事も参考にしてください。

USCPA試験の難易度ー合格率から
USCPA試験の合格率から何が分かる?【合格率に惑わされないのが吉】USCPA試験の直近の合格率がどのくらいなのか、日本の合格率は他国と比べてどうなのか、昔と比べて合格率がどう変わったのか、合格率の傾向などについてご説明していきます。...

 

(4)USCPA試験からの撤退率が上がる

USCPA試験の撤退率が今より高くなる可能性があります。

 

AICPAのCPA試験担当者は、現行のUSCPA試験でのFAR・AUD・REGは、新USCPA試験のコア科目になるわけですが、難しい内容・キャリア固有の内容は専門科目にシフトするため、コア科目の合格率は上がる可能性があると説明しています。

2024 CPA Exam Evolution : Interview with Michael Decker, AICPA’s VP of CPA Examinations(2024年CPA試験の進化:AICPA CPA試験担当副社長マイケル・デッカー氏に聞く)

 

反対に言うと、専門科目は合格率は低くなると考えられるでしょう。

現行のUSCPA試験でのBECは、合格率が一番高かったのですが、合格率が高いBECはなくなり、合格率が低くなると考えられる専門科目が導入されるわけです。

専門科目1科目だけどうしても合格できない人が増えそうです。

 

専門科目を何度受験しても不合格となり沼にハマり、コア科目の合格がどんどん無効になる(現行のUSCPA試験と同じで新USCPA試験でも、合格から1年半経った科目は合格が無効になります)。

「コア3科目合格→専門科目1科目連続不合格→コア3科目合格無効→USCPA試験から撤退」という人が増えそうな気がしてしまいます。

 

(5)受験生が今まで以上に自分の専門を考慮する

新USCPA試験では、1科目だけですが、受験生が受験科目を自分で選ぶので、専門性を磨く後押しになると思います。

受験生にとっては、専門性を磨けることは、新USCPA試験になることの大きなメリットでしょう。

 

コア科目では、プロフェッションとして働くために受験生が知っておくべき重要で基礎的な内容が試され、選択科目では、より複雑で、反復性が低く、すべての人が知っておく必要がないような内容が試されます。

つまり、現行のUSCPA試験では、会計・監査・税務の3つの分野で深い知識も問われてきましたが、新USCPA試験では専門にしたい1つの分野で深い知識が問われるようになるということです。

受験生にとっては、コア科目では基礎的な内容を押さえればいいことも、新USCPA試験になることの大きなメリットでしょう。

 

専門科目の3つのどれを選ぶかについては、ざっくりとではこのようになります。

専門科目をどう選ぶか?

  1. 財務会計に興味がある人☞ BAR(ビジネス分析と報告)
  2. IT監査に興味がある人☞ ISC(情報システムとコントロール)
  3. 税務に興味がある人☞ TCP(税務コンプライアンスとプランニング)

 

USCPA試験合格後のキャリアに結び付けて、試験の分野を選択するというのは、興味深い変更だと思います。

今まで以上に、CPAになるということはどういったことなのか、自分はCPAとしてどのようなキャリアを築きたいのか考える必要がありますね。

 

特に、米国のCPA受験生は、大学在学時から、どの分野を選ぶか考える必要が出てきます。

米国の大学では、会計学部のカリキュラムについて、議論が始まっています。

CPAをジェネラリストに近い形で採用することに慎重な企業も、どの専門性をもった学生を採用するか選択できるようになるので、この変更に期待しています。

 

また、AICPAとNASBAは、CPA受験生が自分にとって最も魅力のある分野を選択することを期待し、それぞれの分野に興味を持つ受験者のタイプについて提案を行っています。

AICPAとNASBAの分野選択の提案

  1. BARは、1)保証サービスまたはアドバイザリーサービス、2)財務諸表分析および報告、3)テクニカルアカウンティング、4)財務およびオペレーション管理の分野でキャリアを積む予定の受験者に適している。
  2. TCPは、1) 個人の税務コンプライアンスとプランニング、2) 個人のファイナンシャル・プランニング、3) 法人の税務コンプライアンスとプランニングにに関心のある受験生に適している。
  3. ISCは、クライアントのビジネスプロセス、情報システム、情報セキュリティとガバナンス、IT監査に関連する保証サービスやアドバイザリーサービスの提供を希望する受験生を対象としている。

 

自分が新USCPA試験を受けるとしたら、「ISC :Information Systems and Controls(情報システムとコントロール)」を選びたいです。

BIG4の監査業務でも、事業会社の会計業務でも、テクノロジーの知識やスキルが実務で非常に大事だと感じており、テクノロジーの知識やスキルを強みにしないと生き残れないと感じているからです。

また、USCPAとしては、今後はそこを強みにするのが一番賢いのではないかとも思っているからです。

 

ちなみに、AICPAは2021年の調査報告書でも「会計事務所は、CPAではテクノロジーの知識やスキルが十分ではないため、テクノロジーに関する能力を持つCPA以外のプロフェッショナルを採用することが増えており、非CPAの採用はここ4年で2倍になった」と記載しています。

2022年7月1日追記:Blueprints案を見る限り、ISCが一番簡単(低いスキルレベルの出題割合が多い)、かつ、MC問題の割合が他の科目より少し多いので、苦手意識が無ければISCは狙い目かもしれません。

 

(6)USCPA予備校の負担が増え、対応にバラつきが出る?

USCPA予備校の負担が増え、試験科目ごとの対応にバラつきが出るかもしれません。

 

現行のUSCPA試験制度では4科目ですが、新試験制度では6科目に増えます。

受験生は4科目しか受けませんが、USCPA予備校は6科目分の対策を提供する必要があります。

ただでさえ、過去も新制度になるたびに対応が大変でした(対応できず、USCPA予備校が撤退したりしてきました)ので、今回も大きな負担がUSCPA予備校にのしかかるでしょう。

 

専門分野科目については、日本のUSCPA受験生は自分の得意分野を重視して選びそうですが、日本のUSCPA予備校の対応にバラつきが出るかもしれないので、USCPA予備校の対応状況も選択分野科目を選ぶ要素の1つになるかもしれません。

たとえば、アビタスは、現行のUSCPA試験制度でもREGの対策は少し弱い気がしますので、新制度の「Tax Compliance and Planning(税務コンプライアンスとプランニング)」の対応も少し弱くなりそうな気もします(あくまでも個人的な感覚です)。

 

8.2024年1月からの新USCPA試験に向けたベストな選択は?

新USCPA試験が2024年1月に始まるわけですが、USCPA受験生であるあなたにとって、どの選択がベストなのか一緒に考えてみましょう。

2024年1月からの新USCPA試験に向けたベストな選択は?

  1. 2024年1月より前にUSCPA試験受験開始+全科目合格
  2. 2024年1月より前にUSCPA試験受験開始+全科目合格せず
  3. 2024年1月以降にUSCPA試験受験開始

 

(1)2024年1月より前にUSCPA試験受験開始+全科目合格

既にUSCPA試験の学習を始めているのでしたら、2024年1月より前に全科目受験して、全科目合格してしまうのが一番です。

集中して勉強をして新USCPA試験に切り替わる前に合格してしまえば、当たり前ですが、新USCPA試験の影響は受けません。

少し大変かもしれませんが、期限が決まっているので、集中してがんばれるかもしれません。

 

(2)2024年1月より前にUSCPA試験受験+全科目合格せず

既にUSCPA試験の学習を始めていても、残念ながら2024年1月より前に全科目合格できない方もいるでしょう。

 

その場合は、以下のような選択肢が考えられます。

選択肢 こんな人の場合 どうする? メリット
BECが得意(ビジネス分野も、英文ライティングも得意) 2024年1月より前にBECに合格 専門分野科目(難しい)は受験せずにすむ
テクノロジー分野が得意(ビジネス分野が苦手) 2024年1月以降にISCを受験 BECを受験せずにすむ
FARのボリュームが多く感じる 2024年1月以降にFARを受験 新USCPA試験でのFARが受験できる(BARに複雑なトピックは移行)
AUDが苦手 2024年1月より前にAUDに合格 新USCPA試験でのAUD(難しくなると想定される)を受験せずにすむ

 

USCPA試験の制度変更では、自分の得意・不得意に合わせた試験戦略をたてる必要があります。

以前のUSCPA試験の制度変更でも、たとえば「BECだけWC問題なし」から「BECだけWC問題あり」に変更になったので、「BECは先に合格しておくこと」が試験戦略としておすすめされていました。

 

2024年1月の試験制度変更については、Beckerの動画では「Focus on passing BEC so you do not have to take a Discipline. (BECに合格することに集中せよ。そうすれば専門分野を受ける必要がないから。)」と言っています。

専門分野の3科目は難易度が高くなると予想しているためで、なるべく受けなくてすむようおすすめされています(NASBAのサイトにも「基礎的な内容はコアに、特定の高度な内容は専門分野に組み込まれる可能性がある」との記載があります)。

 

 

また、他のCPAプログラムプロバイダーも、「BECが一番合格率が高いので、BECは合格しておいた方が良い」と言っています。

ですので、テクノロジー分野が得意でISCを受験したいのではなければ、BECは合格しておいた方がいいでしょう。

 

ただし、2024年の新USCPA試験制度ではWC問題(英文ライティング)がなくなります。

ですので、WC問題(英文ライティング)がどうしても苦手という場合は、BECは受験しないという選択肢はあります。

 

FARやREGについては、難しいトピックが専門分野科目に移行するので、2024年1月以降に受験してもいいでしょう。

また、AUDはそれほど大きく変わらないように見えますが、難易度は新USCPA試験で確実に上がると考えられるので、現行のAUDで合格しておいた方がラクだと思われます。

 

(3)2024年1月以降にUSCPA試験受験開始

2024年1月以降に受験を開始する場合は、1年半の失効を避けるために、ボリュームある科目から受験するのがいいでしょう。

まずはボリュームがある(そして基礎的な会計知識が問われる)FARから受験。

  • 専門科目でBARを選ぶのならここで受験。
  • 専門科目でISCを選ぶのならここで受験(AUDにも関連すると思うので)。

次にAUDを受験。

最後にREGを受験。

  • 専門科目でTCPを選ぶのならここで受験。

こんな感じのプランになるのではないでしょうか。

 

 

まとめ:【2024年】新USCPA試験はどうなる?USCPAが徹底解説!(CPA Evolution)

現時点(2022年10月時点)で分かっている情報を基に、2024年1月からの新USCPA試験についてご説明してきました。

 

新USCPA試験はどうなるのかですが、簡単に言うと以下のようになるでしょう。

2024年1月からの新USCPA試験

  1. 全4科目、4時間ずつ、75%で合格というのは、現行のUSCPA試験制度と変更なし。
  2. 試験科目は、入門・中級の内容が出題されるコア科目と、上級の内容が出題される専門科目の2種類がある。
  3. コア科目(FAR、AUD、REGの3科目)は必ず受け、専門科目(BAR、ISC、TCPの3科目)はその中から1科目だけ受ける。
  4. ISCという完全に新しい科目ができた。
  5. BECは消滅し、BECの内容のほとんどは、新USCPA試験制度でのFAR、AUD、BAR、ISCに移行。
  6. BECのWC問題はなくなり、どの科目にも移行しない。
  7. AUTH.LIT.(権威ある文献)はなくなり、Exhibits(添付資料)として掲示。現行のUSCPA試験制度ではBEC以外の3科目で「純粋なリサーチ問題」があったが、新USCPA試験制度では全部の科目で「応用的なリサーチTBS問題」が出題される。
  8. 現行のUSCPA試験制度でのFARの内容は、新USCPA試験制度でのFARとBARに分割(BARはFARより上級の内容になり、「州政府および地方自治体」も含む)。
  9. 現行のUSCPA試験制度でのREGの内容は、新USCPA試験制度でのREGとTCPに分割(TCPはREGより上級の内容になる)。
  10. 新USCPA試験制度でのFARとREGは、上級の内容がBARとTCPに移行するとはいえ、決して簡単になるという意味ではない。
  11. 現行のUSCPA試験制度でのAUDの内容は、新USCPA試験制度でのAUDにほぼそのまま移行。

 

つまり、新USCPA試験の各科目の内容は、以下のようになります。

新USCPA試験の構造

ISCは、BECからの配分がありますが、大部分は新しい内容(ITに関する概念)となります。

とはいえ、MC問題での出題が多く、高いスキルレベルが求められない科目になっています(内容的に、計算をしたり、分析をするといった出題ができないから)。

 

2024年1月からの新USCPA試験は、かなり大きく変更させるのかと思ったのですが、個人的には「適度な変更」という感じがします。

既に学習中のみなさんは、新USCPA試験になるまでに全科目合格してしまうのがベストですが、新USCPA試験を受けることになっても、過剰に恐れる必要はないと考えています。

2023年中に全科目合格できない場合は、「BEC→AUD→FARかREG」の順に勉強していくことが現時点では推奨されていますので、参考にしてください。

 

 

以上、「【2024年】新USCPA試験はどうなる?USCPAが徹底解説!(CPA Evolution)」でした。

知りたい君
知りたい君
2024年1月のUSCPA試験の変更は、世の中の変化に合わせた大きな変更になるみたいだね。
どこ
どこ
AICPAは、CPAのライセンスモデルを「進化(Evolution)」させようとしているわけだね。

「進化(Evolution)」であって、「革命(Revolution)」とは言っていないところがポイントかな。

「革命(Revolution)」というと、何もないところから始めるので、先には困難があるというイメージだけど、「進化(Evolution)」だと、時代に合わせてより良く変化させ、現状維持を打破するというイメージだよね。

つまり、今あるUSCPAの試験をガラッと大きく変えるのではなく、より良い形に緩やかに変えていくっていうことだね。

コア科目では基礎的な知識を試し、選択科目では専門的な知識を試すという、柔軟性をもつ試験制度になることからも、AICPAが目指すUSCPA試験の方向性がわかるね。

新USCPA試験に対して必要以上に恐れる必要はなくて、どのように変わるのかよく理解して、どうすれば合格できるのか考え、事前に十分に準備すればいいよ。

もし大きな変更だと思うようだったら、新USCPA試験が始まるまでに十分な時間があるので、今の試験制度でできる限り多くの科目に合格しておくことをおすすめするよ。

  • 2024年1月より前にUSCPA合格を目指しましょう!

 

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ワシントン州USCPA(米国公認会計士)。USCPAの立場から、USCPA試験とUSCPAのキャリアについて書いています。BIG4大手監査法人監査人→米国企業経理職@バンコク→グローバル企業連結決算担当。
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