Performance Report(パフォーマンスレポート)を手に入れたけど、どのように参考にしたら良いのか分からなくて、困ったな。
次は必ず合格するために、このPerformance Report(パフォーマンスレポート)を有効活用するといいね。
一緒にPerformance Report(パフォーマンスレポート)について見ていき、再受験の対策も考えようね。
Score Notice/Performance Reportの確認方法(ダウンロード)については、こちらの記事を参考にしてください。

結果発表(スコアリリース)の日と時間を知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてください。

AICPAが提供しているサンプルの「Performance Report(パフォーマンスレポート)」は、2021年7月の試験改正を反映していません。
よって、2021年7月から有効のBlueprintsとは異なっています。
1.Performance Reportとは ?どう見ればよい?

残念ながらUSCPA試験で不合格だった場合、試験結果の通知であるScore Noticeの2ページ目に、Performance Reportが記載されています。
(1)提供される目的
このPerformance Reportは、スコアと併せて、あなたの試験結果を評価するものです。
Performance Reportには、試験での各出題分野における成績と、出題形式別の全体的な成績が表示されています。
合格するために改善すべき分野を特定するための情報として、Performance Reportは提供されます。
(2)相対的な成績評価の意味
Performance Reportでは、あなたの成績は、他の「ギリギリの合格者」(75点から80点のスコアを取得した受験者)と比較されます。
相対的な成績評価は、以下の3つで表されます。
Performance Reportの相対的な成績評価
- Stronger:強い
- Comparable:同等
- Weaker:弱い
相対的な成績評価は、75点から80点のスコアを獲得した「ギリギリの合格者」の平均スコアの2分の1の標準偏差の上下範囲から導き出されているそうです。
この範囲内であれば「Comparable:同等」、それ以下であれば「Weaker:弱い」、それ以上であれば「Stronger:強い」と判断されます。
(3)利用する際の注意点
Performance Reportの上部に「How should I interpret my performance?(自分の成績をどのように解釈すればいいですか?)」という説明が記載されています。
その説明によると、出題分野ごとの相対的な成績評価は、信頼性が高いとは言えないそうです。
出題分野ごとの成績評価は、再受験の際に重視すべき分野の解釈に使用すべきではないとも明記されています。
また、AICPAは、Performance Reportを利用する際の注意点を、AICPAのサイトにて挙げています。
Performance Reportを見て、苦手な分野を把握し、苦手な分野だけを勉強しないようにとのことです。
というのは、苦手な分野ばかり勉強してしまうと、再試験の際、苦手な分野から良い結果が得られても、今度は他の分野が悪い結果になってしまう可能性があるからです。
ですので、AICPAは、苦手な分野だけを勉強するのではなく、すべての分野を勉強することをすすめています。
2.Performance Reportの内容

Performance Reportの内容について見ていきましょう。
たとえば、AUDのPerformance Reportは以下の通りです。

Performance Reportの内容
- By Content Area(出題分野ごと)
- By Item Type(出題形式ごと)
「ギリギリの合格者」と比較したあなたの成績が、2つに分かれて記載されています。
Performance Reportは、4科目とも同じフォームです。
ただし、BECだけは、Written Communication(記述式問題)に関連する情報も含まれています。
AICPAより「Performance Report」のサンプルが提供されています。
2021年7月の試験改正が反映されていませんが、参考までに☟
Performance Reportのサンプル(注:リンク切れになりました)
新しい「Performance Report」のサンプルが提供されましたら、当記事も更新します。
(1)By Content Area(出題分野ごと)
各科目の出題分野について、見ていきましょう。
①AUDの出題分野
AUDの出題分野は、4つに分かれています。

注)2021年7月の試験改正により、出題割合は変わっています。
AUDの出題分野(参考までに和訳)
- 倫理、職責、一般原則(15‐25%)
- リスクの評価と計画的な対応の策定
(20‐30%)(25‐35%) - 更なる手続きの実施と証拠の入手(30‐40%)
- 結論の形成と報告
(15‐25%)(10-20%)
出題分野の詳細は、AUDのBlueprint に関する以下の記事を参考にしてください。

②BECの出題分野
BECの出題分野は、5つに分かれています。

注)2021年7月の試験改正により、出題内容、出題割合が変わっています。
BECの出題分野(参考までに和訳)
コーポレートガバナンス(17‐27%)企業リスク管理、内部統制、ビジネスプロセス(20‐30%)経済的概念と分析(17‐27%)経済学(15‐25%)- 財務管理
(11‐21%)(10‐20%) - 情報技術(15‐25%)
- 業務管理(15‐25%)
出題分野の詳細は、BECのBlueprint に関する以下の記事を参考にしてください。

③FARの出題分野
FARの出題分野は、4つに分かれています。

FARの出題分野(参考までに和訳)
- 概念的枠組み、基準設定と財務報告(25‐35%)
- 財務諸表の勘定科目の選択(30‐40%)
- 取引の選択(20‐30%)
- 州政府および地方自治体(5‐15%)
出題分野の詳細は、FARのBlueprint に関する以下の記事を参考にしてください。

④REGの出題分野
REGの出題分野は、5つに分かれています。

REGの出題分野(参考までに和訳)
- 倫理、職務上の責任および連邦政府税務手続(10‐20%)
- ビジネス法(10‐20%)
- 財産取引への連邦税の課税(12-22%)
- 個人への連邦税の課税(15‐25%)
- 企業への連邦税の課税(28‐38%)
出題分野の詳細は、REGのBlueprint に関する以下の記事を参考にしてください。

(2)By Item Type(出題形式ごと)
各科目の出題形式について、見ていきましょう。
AUD、FAR、REGの出題形式は、MC問題とSimulation問題の2つです。

BECの出題形式は、MC問題、Simulation問題、WC問題の3つです。

①MC問題
MC問題がWeakerの場合は、そもそも基礎からできていないことが多いです。
というのは、MC問題では基礎的なことを出題するからです。
MC問題を解く際は、分析をしましょう。
必ず解いた結果を記録しておきましょう。
結果の記録
- 〇:正解かつ迷いなし
- △:正解だが迷った
- ×:不正解
なぜ間違ったのか、どこで迷ったのか、分析する必要もあります。
間違ったり、迷ったりした原因の分析
- そもそも知識が無かった
- 知識はあるが応用できなかった
- ケアレスミスだった
知識がなかったために迷ったり間違えた場合は、テキストを読むなどして知識を補強しましょう。
知識があっても解けなかった場合は、どのように解くのか解法を覚えていきましょう。
さらに、ケアレスミスだった場合は、「反省リスト」を作ると良いかと思います。
「反省リスト」を作ることで日頃から注意するようになりますし、本番前に見直すことで本番でのケアレスミスが防げます。
優先順位としては、次のようになると思います。
優先順位
- 正解することもあれば、不正解になることもある :絶対やる
- 繰り返し不正解になる(難しいわけではない):しっかりやる
- 繰り返し正解になる:自分に説明し、理解しているか確かめる
- 繰り返し不正解になる(自分には難しい):時間が無いなら捨てる
「正解することもあれば、不正解になることもある」「迷ったけど正解だったり、迷って結局不正解だった」問題を最初につぶすのが効率的かと思います。
特に、迷う問題を最後までつぶせないと、本番でも確実にまた迷って、失点につながります
自分には難しすぎて解けなかった場合は、捨ててもいいかもしれません。
難しいわけではないのに不正解になる場合は、何が理解できていないのか細分化して考える必要があります。
正解した問題でも、正解が明らかで疑問の余地がない場合を除き、どうしてその選択肢を選んだのか、自分に理由を説明してみるといいでしょう。
正解だったとしても、理解が足りないならば、うまく説明できないはずです。
スキルレベルと出題形式については、以下の記事を参考にしてください。


各科目について、特徴を再度確認することも大切かと思います。

FARについては、以下の記事も参考にしてください。

AUDについては、以下の記事も参考にしてください。

②Simulation問題
Simulation問題の準備が不十分だったと思われる場合は、TBS問題(事例形式問題)とリサーチ問題を次回の試験までに見直しておきましょう。
TBS問題(事例形式問題)については、以下の記事を参考にしてください。

リサーチ問題については、以下の記事を参考にしてください。

③WC問題
WC問題(記述式問題)の対策が不十分だったと思われる場合は、次回の試験までに英文を書く練習をしておくといいでしょう。
WC問題(記述式問題)については、以下の記事を参考にしてください。

補足
本番の試験の機能にも慣れておくとよいでしょう。
試験本番で使える機能
MC問題(選択問題)
- Calculator(電卓)
- Excel(エクセル)
- Overview(概要)
- Help(ヘルプ)
TBS問題(事例形式問題)
- Calculator(電卓)
- Excel(エクセル)
- Authoritative Literature(権威ある文献)
- Exhibits(提示資料)
- Highlight(ハイライト)
- Overview(概要)
- Help(ヘルプ)
例えば、MC問題でもTBS問題でも、Excelは使えます。
TBS問題ではもちろんのこと、MC問題でもExcelを活用してみると良いでしょう。
暗算できるくらいの計算だったら、電卓を使ってもよいのですが、そうでなければ、Excelの方が計算が楽ですし、計算の跡が見えるので見直しや検算が楽です。
特に、TBS問題でExcelに数値をコピペできるのは、時間の大幅な節約になります。
たとえば、固定資産の減価償却費、社債やリースなどは、電卓で計算すると骨が折れると思いますので、Excelで計算することを強くおすすめします。
Authoritative Literatureは、リサーチ問題だけで使えると思っている方がいるようですが、TBS問題全般で使えます。
また、資料のハイライト機能は、数値や登場人物の名前にハイライトすると事実関係が追いやすくなるのでおすすめです。
本番の試験で使える機能については、こちらを参考にしてください。

本番の試験で使える機能を試したい場合は、こちらを参考にしてください。

3.スコアごとの再受験対策

参考までに、スコアごとの再受験対策についても補足しておきます。
(1)60点代以下だった場合
ツイッターなどを見ていると、高スコアで合格だった人、不合格だったとしてもギリギリで不合格の人が多くて、60点代以下なんて取る人はいないと思われるかもしれません。
ですが、実際は、60点代以下で不合格の人は意外といます。
「こんなに悪いスコアを取ってしまった」と、恥ずかしくて表で話さないだけです。
75点までまだまだ勉強不足な部分があるので、その部分をしっかり勉強しなおしましょう。
「自分はUSCPA試験に合格できないのではないか、才能が無いのではないか」と悲観して撤退する必要はありません(特に一科目目のFARの場合)。
スコアが伸びないのは英語力のせいと思われる方は、英語の勉強法も参考にしていただけるかもしれません。

(2)71点から73点だった場合
71点から73点でギリギリ不合格というのはよくあります。
この場合は、何か理解に大きな穴がある場合が多いので、その穴をふさげば75点以上取れるでしょう。
本番に出てほしくないと思っていた論点はありませんか?
そして、本番で出てほしくないと思っていたのに、しっかり出てしまった論点はありませんか?
出てほしくないと思った論点が自分の弱点です。
対策しないでちょっと手抜きしたことが、ギリギリ不合格につながってしまっていると思います。
USCPA予備校の教材だけでは、どうしても穴がふさげないと思った場合は、洋書問題集を投入してもいいかもしれません。

(3)74点だった場合
実は、一番ご相談をいただくのが、繰り返し74点を取ってしまう人です。
6回も74点で不合格になり続けた人のご相談にのったこともあります。
たかが1点、されど1点。
この1点がなかなか取れなくて、ハマってしまう人が多いようです。
AUDではまってしまう人が多いので、「AUDの沼」などという言い方もします。
なぜ74点が、特にAUDとBECで多発するのかについては、以下の記事を参考にしてください。

最後に:言い訳せず勉強する!絶対あきらめない!

不合格だった場合、ショックで悲しいのはよくわかります。
ですが、不合格だったのは、厳しい言い方ですが、自分のせいです。
- 日本人の合格率は低いし(合格率のせいにしない)
- 試験中に隣の人のタイピングがうるさかったし(試験環境のせいにしない)
- 難しいTBS問題が出たし(問題運のせいにしない)
- テキストや問題集に載ってなかったし(予備校のせいにしない)
- 仕事が忙しくなって勉強できなかったし(仕事のせいにしない)
言い訳をしても仕方がありません。
合格したかったら、勉強するしかありません。
USCPA試験は、合格するまで勉強できるかの「根気の試験」と思いましょう。
不合格だったら、勉強する。
また不合格だったら、もっと勉強する。
それでも不合格だったら、もっともっと勉強する。
合格するコツは、ただ諦めずに勉強し続けるだけです。
どんな人が合格できるのかというと、どうしても合格したい人です。
もともとの会計知識や英語力などは、合格までにかかる時間に影響はあると思います。
ですが、それは最初だけです。
どうしても合格したい人は、人の何倍も勉強します。
どうしたら自分の弱点が克服できるのか、死ぬ気で考えます。
絶対に合格するという思いの強さが、最後に勝負を決めるのです。
以上、「USCPA試験 Performance Report(パフォーマンスレポート)の見かたと再受験対策」でした。
再受験に向けて何をしたら良いかもわかったよ。
一方で、出題形式ごとの相対的な成績評価は、もしMC問題がWeaker(弱い)だった場合は、基礎的なところから復習が必要かもなどと判断してもいいかもね。
不合格になった場合は、一度Blueprintsを読んでみることをおすすめするよ。
Blueprintsを読むと、重要なのに自分が理解していないトピックがみつかると思うよ。

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