パソコンで問題を解いているんだけど、USCPA試験では、電卓だけではなく、色々なツールが使えるみたいだね。
どんなツールのがあるのか、どう使うのか知りたいな。
AICPAは、ツールをうまく使いこなせると解答しやすくなるような問題を出題しているよ。
USCPA試験では、どのようなツールが使えて、何ができるのか、どう使うのか説明するね。
「USCPAでおすすめの電卓は?」という問い合わせをよくいただきますが、本番で使用する電卓を購入するのがおすすめです。
御茶ノ水ソラシティ会場の電卓は、「Canon LS-101T」のようです。
大阪中津会場の電卓は、「CASIO MW-102CL」のようです。
また、本番では耳栓が使用できますので、本番前には耳栓を使って慣れておいてもいいかもしれません(このようなシンプルな耳栓なら持ち込み可)。
1.USCPA試験で使えるツール

USCPA試験で使えるツールは、問題形式別に分けると、以下の通りです。
USCPA試験で使えるツール
MC問題(選択問題)
- Calculator(電卓)
- Excel(エクセル)←新USCPA試験ではSPREADSHEETに
- Overview(概要)
- Help(ヘルプ)
TBS問題(事例形式問題)
- Calculator(電卓)
- Excel(エクセル)←新USCPA試験ではSPREADSHEETに
- Authoritative Literature(権威ある文献)←新USCPA試験ではなし
- Exhibits(提示資料)
- Highlight(ハイライト)
- Overview(概要)
- Help(ヘルプ)
WC問題(記述式問題)←新USCPA試験ではなし
- Cut・Copy・Paste(切り取り・コピー・貼り付け)
- Undo・Redo(動作を取り消す・動作をやり直す)
- Spell Check(スペルチェック)
- Exhibits(提示資料)
- Highlight(ハイライト)
- Overview(概要)
- Help(ヘルプ)
この中でも、AICPAが個別に説明しているツールは、以下の5つです。
AICPAが特に詳しく説明しているツール
- Calculator(電卓)
- Excel(エクセル)
- Authoritative Literature(権威ある文献)
- Copy&Paste(コピーと貼り付け)
- Highlight(ハイライト)
この5つのツールは、必ずマスターしておく必要があるでしょう。
2.USCPA試験で使えるツールの機能と使い方

USCPA試験で使えるツールをまとめると、以下の10個になります。
試験で使えるツール
- Calculator(電卓)
- Excel(エクセル)
- Authoritative Literature(権威ある文献)
- Highlight(ハイライト)
- Exhibits(提示資料)
- Spell Check(スペルチェック)
- Cut・Copy・Paste(切り取り・コピー・貼り付け)
- Undo・Redo(動作を取り消す・動作をやり直す)
- Overview(概要)
- Help(ヘルプ)
10個のツール、1つ1つについて、機能と使い方をご紹介していきます。
(1)Calculator(電卓)

①使用する試験形式
電卓は、MC問題とTBS問題で使用します。
②電卓でできること
電卓では、基本的な計算(足し算、引き算、掛け算、割り算)ができます。
単純な計算なら電卓でいいのですが、複雑な計算にはエクセルが向いているでしょう。
どのような問題だったら電卓よりエクセルの方がいいか、練習問題を解く中で基準のようなものを事前に決めておくことをおすすめします。
③電卓の移動方法
電卓を移動するには、電卓のタイトルバーをクリックし、マウスボタンを押したまま、任意の場所にドラッグします。
④電卓の入力方法
電卓へのデータの入力は、キーボードまたは電卓キーをクリックします。
⑤テープの表示方法
電卓のテープには、計算過程が表示され、中間結果が保持されます。

テープは、「TAPE」ボタンでオン・オフができます。
⑥テープの情報の保存
テープの情報は、電卓を開閉したり、問題間を移動したりする際に、自動的に保存されます。
ただし、1つのテストレット内でのみ適用され、次のテストレットに移動すると、テープの情報は消去されます。
⑦コピーおよび貼り付け
電卓には、コピーおよび貼り付けボタンが付いています。

☝コピーボタン

☝貼り付けボタン
これらのボタンを使用して、電卓から値をコピーし、解答エリアやエクセルに貼り付けます。
(2)Excel(エクセル)←新USCPA試験ではSPREADSHEET

本番の試験では、Microsoft Excelが使えます。
エクセルのバージョンは、2016デスクトップ版です。
サンプルテストではエクセルは使えないようになっていますので、機能を事前に試すことはできません。
2023年7月追記:USCPA試験ではSPREADSHEETになります。
サンプルテストでも使えますので、機能を事前に試せます。
①使用する試験形式
エクセルは、MC問題とTBS問題で使用します。
②エクセルでできること
数式、ソート、フィルターなど、すべての機能を使用できます。
コピー・貼り付けなどの機能で、エクセルシートの値をコピーして、解答エリアや電卓に貼り付けるといったこともできます。
ただし、セキュリティのために、通常のエクセルで使える機能の一部は無効になっています。
とはいえ、試験を正常に完了するために必要な機能は、すべて利用できると考えてよいでしょう。
③エクセルの移動方法
エクセルシートを移動するには、エクセルシートのタイトルバーをクリックし、マウスボタンを押したまま、任意の場所にドラッグします。
エクセルシートは、画面右側のワークスペースに限らず、画面左側にも移動できます。
④エクセルの情報の保存
エクセルシートに入力された情報は、エクセルシートを開閉したり、問題間を移動したりしたときに、自動的に保存されます。
ただし、1つのテストレット内でのみ適用され、次のテストレットに移動すると、エクセルシート内の情報は削除されます。
さらに、エクセルシート内の保存ボタンを定期的にクリックして、作業内容を保存することもできます。

☝保存ボタン
(3)Authoritative Literature(権威ある文献)←新USCPA試験ではなし

①使用する試験形式
権威ある文献は、TBS問題でのみ使用します(WC問題では表示されません)。
②権威ある文献でできること
権威ある文献は検索ツールで、リサーチ問題はもちろんのこと、リサーチ問題以外の他のTBS問題でも、何か調べたり確認したいときに使えます。
TBS問題で何かわからないとき、検索してみると答えが見つかることがあるので、試してみましょう。
③権威ある文献の保存
権威ある文献を閉じて再び開いた場合、ブックマーク(下記参照)や閲覧したページなどの履歴は保持されます。
ただし、この履歴は、次のテストレットに移動すると保持されません。
④権威ある文献の探し方
基本的な検索機能に加えて、より絞り込んだ検索を行うための詳細検索機能があります。
まずは、情報源(参照する基準)を選びます。
情報源の選び方
- 情報源を表示するには、「Select Sources(情報源の選択)」で、目的の情報源の横にあるチェックボックスをクリックします。
- 「View(表示)」ボタンをクリックします。

検索せず、直接目次から探せます。
検索しないで探す場合
- 「Table of Contents(目次)」が表示されます。

- フォルダをクリックすると、そのフォルダ内のすべてのサブフォルダと文書が表示されます。

- 「Table of Contents(目次)」を使って、権威ある文献内のすべての文書にアクセスすることができます。
- 文書をクリックすると、ウィンドウの右パネルにあるコンテンツエリアに、文書が表示されます。
検索する場合、基本的な検索機能で探せます。
基本的な検索機能で探す場合
- 基本的な検索をする場合、検索ボックスに検索語を入力します。

- 「虫眼鏡」ボタンをクリックするか、Enterキーを押して検索します。
- 有効な検索語は、個々の単語またはフレーズ(ダブルクォーテーションで囲まれた2つ以上の単語)です。
- 「*」「?」などのワイルドカード(あいまい検索)も可能です。
- 検索結果は、情報源の中で関連性の高いものから低いものへと順に表示されます(1つの情報源につき100件まで)。
- 検索ボックスに入力された語句に一致するものは、文書レベルでハイライト表示されます。
さらに、詳細検索機能でも探せます。
詳細検索機能で探す場合
- より絞り込んだ検索をする場合、「Advanced Search」のリンクをクリックします。

- 検索ボックスの1つまたは複数に単語を入力して、検索結果を絞り込むことができます。

- 「All of these words」と表示された検索ボックスに表示される単語は、5語以内でないと検索されません。
- 「Clear Fields(フィールドの消去)」リンクをクリックすると、「Advanced Search(詳細検索)」のフィールド内のコンテンツが消去されます。
⑤ブックマークの使い方
検索結果からでも、目次からでも、ブックマークアイコンを使って任意のフォルダーや文書をブックマークすることができます。
ブックマークの使い方
- ブックマークアイコンは、ヘッダーの文書タイトルの左に表示されます。

- ブックマークアイコンをクリックすると、文書がブックマークされます。

- ブックマークのタイトルをクリックすると、いつでもブックマークエリアに移動して、ブックマークされた文書にアクセスできます。

- ブックマークされた文書は、ブックマークリンクをクリックして開くことができます。
- ブックマークエリアは、すべてのブックマークを削除するか、新しいテストレットに移動するまで、左パネルに残ります。
Authoritative Literature(権威ある文献)については、こちらの記事が詳しいです。

(4)Highlight(ハイライト)

①使用する試験形式
ハイライトは、TBS問題(事例形式問題)とWC問題(記述式問題)で使用します。
②ハイライトでできること
提示資料のテキストをハイライト(強調表示)したり、ハイライトを解除したりすることができます。
複数の提示資料の情報を把握するため、ハイライトツールを活用するといいでしょう。
ただし、提示資料の中には画像もありますが、その場合はハイライト機能が使えません。
ハイライト機能が使えない提示資料には、「(Read Only)」と表示されます。

③ハイライトの方法
提示資料のテキストをマウスで選択すると、いつでもハイライトツールが表示されます。
提示資料の中で、カーソルを使ってテキストをハイライトすると、それをマークするオプションが表示されます。
④ハイライトの保存
複数のハイライトを同時に表示することもでき、提示資料を閉じたり、別のタブに移動したりしてもハイライトは残ります。
(5)Exhibits(提示資料)

①使用する試験形式
提示資料は、TBS問題(事例形式問題)とWC問題(記述式問題)で使用します。
②提示資料でできること
解答する上で必要な情報を含む、追加のデータソースが提示されるので、解答する際に参照します。
提示資料には、メールやメモ、BSやPL、プレスリリースなど、さまざまな形態があります。
ほとんどの提示資料から、解答にコピペできますので、タイプミスが防げます。
③提示資料の開き方
試験では、複数の提示資料を同時に開けます(同時に開けるのは8つまで)。
提示資料の開き方は、以下の2パターンです。
提示資料の開き方のパターン
- Cascade Exhibit Windows:クリックした順番に重なって資料を表示
- Tile Exhibit Windows:選択した資料を全て表示

最初に開いたときは、デフォルトで「Cascade Exhibit Windows」で表示されます。
画面右側のワークスペースで開くことになりますが、画面左側に移動もできます。
④提示資料が表示できない場合
提示資料の名前が長すぎて全文を表示できない場合があります。
提示資料のフルネームを見るには、提示資料の名前の上にマウスを置くと、フルネームが表示されます。
財務分析の問題などには、「Analytics Definitions(分析の定義)」という掲示資料があるので、必ず確認しましょう。


計算式が示されますので、それに従って計算することになります。
(6)Spell Check(スペルチェック)

①使用する試験形式
スペルチェックは、WC問題で使用します。
②スペルチェックでできること
USCPA試験の文書作成では、基本的なスペルチェックソフトが搭載されています。
ちなみに、文書作成で使うのは、Microsoft Wordではなく、単純なワードプロセッサ(電子メールエディタなど)のようなものです。
スペルミスと思われる単語には自動的に下線が引かれます。
ただし、スペルミスのある単語のみを検出し、間違って使われている単語は検出しません。
よって、便利なツールではありますが、過度に頼ることがないようにしましょう。
③スペルチェックの使い方
スペルミスの可能性がある単語には下線が引かれているので、テキストを右クリックすると、修正候補のリストが表示されます。
リストから単語を選択してスペルミスのある単語を置き換えるか、スペルミスのある単語のどこかをもう一度クリックして手動で修正します。
④正しいスペルなのに下線が引かれた場合
会計用語や固有名詞など、正しいスペルが認識されない場合があります。
正しいスペルで、修正の必要が無い場合は、「すべて無視」をクリックすると、下線が削除され、単語がそのまま残ります。
(7)Cut・Copy・Paste(切り取り・コピー・貼り付け)

たとえば、提示資料の数字をコピーし、電卓、エクセル、解答エリアに貼り付けるといったことができます。
WC問題(記述式問題)には、わざわざ、Cut(切り取り)、Copy(コピー)、Paste(貼り付け)ボタンが用意されています。
ですが、ボタンを使わなくても、ショートカットキーが使えます
- Cut(切り取り):Ctrl-X
- Copy(コピー):Ctrl-C
- Paste(貼り付け):Ctrl-V
電卓といったツールなどにも、COPY(コピー)とPaste(貼り付け)の機能が含まれています。
解答の写し間違えを防ぐため、AICPAが受験生にコピペをなるべくさせようという気遣いのようなものを感じます(会計実務でも、わざわざ何度も入力せず、コピペですませることが多いですしね)。
(8)Undo・Redo(操作を元に戻す・元に戻した操作をやり直す)

WC問題(記述式問題)には、わざわざ、Undo(操作を元に戻す)、Redo(元に戻した操作をやり直す)ボタンが用意されています。
ですが、ボタンを使わなくても、ショートカットキーが使えます(ただし、WC問題ではショートカットキーは無効になっています)。
- Undo(操作を元に戻す):Ctrl‐Z
- Redo(元に戻した操作をやり直す):Ctrl-Y
(9)Overview(概要)

概要には、各テストレットで出題されている問題の冒頭部分が一覧で表示されます。

また、フラグが付けられるので活用したいです。
- 後から見直したい問題にフラグを付ける(フラグが無ければ、見直す必要はないので、全部を見直さなくて良くなる)
- 後回しにしたい問題にフラグを付ける(大事な問題に集中し、多くの時間が割ける)

例えば、テストレットの3番目と5番目の問題にフラグを付けた場合、3番目の問題を開くとフラグが付いているのが分かります。
(10)Help(ヘルプ)

「Table of Contents(目次)」か検索で、試験について分からないことがあれば調べられるようになっています。

Help(ヘルプ)の一番最初に「ソフトウェアの不具合が発生したと思われる場合は、直ちにテストセンターのスタッフに報告してください」と記載されています。
この記載からも分かるように、Help(ヘルプ)は、ソフトウェアの不具合が起きたときに、どのように操作をすればいいのか調べるためのものではありません。
ここで調べられることは、試験を受ける前に知っておくべきことばかりで、試験の最中にHelp(ヘルプ)を開いて調べている場合ではないと個人的には思います。
以上、「USCPA試験 受験中に使える10個のツールの機能と使い方」でした。
どう使うのか分かったよ。
エクセルは使えるようになっていなかったり、参照できる文献に制限があったりするけれど、本番の試験を体験するという意味では十分だよ。
本番の試験になってから「あれ?うまくツールが使えない!」ということにならないように、事前にツールを使いこなせるようになっておこうね。
サンプルテストについては、以下の記事を参考にしてください。


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