1年半で全科目合格を目指していたけど、まだ1科目も合格できていないし、このまま学習を継続すべきか、撤退すべきかわからなくて困ったな。
1科目も合格できなかったり、FARには合格したけどAUDやBECで不合格を繰り返してしまい、USCPAから撤退したほうがいいのかというご相談をいただくよ。
せっかくUSCPAの学習を始めたのなら、全科目合格まで頑張ってもらいたいけど、そうもいかない場合もあるよね。
そもそもだけど、USCPAに挑戦すると決める前に、撤退の可能性について知ってほしいし、USCPAに挑戦すると決めたら、撤退のタイミング(撤退する基準)を決めておいてほしいよ。
USCPAから撤退するタイミングをどう決めるか、撤退すると決めたらどうするのか考えてみようね。
はじめに:十分な情報収集で撤退の可能性を減らす
「アビタスでUSCPAの学習を始めたい」という方から、たくさんご連絡をいただきます。
USCPAの学習を始めることに迷いがない方には「何かあったら、遠慮なくご連絡ください」とお伝えするだけです。
ですが、中には、まだ迷いがあったり、懸念点をいくつも抱えている方もいます。
その場合は、USCPAのプラス面とマイナス面の両方をお伝えしたり、懸念点についてアドバイスをさせていただいています。
『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』を出版しましたので、この本も読んでいただくようご紹介することもあります(最近は既に読んでくださった方からご連絡をいただくことが多いです、ありがとうございます)。
いずれにしても、納得してからアビタスにお申し込みをすることをおすすめしています
どこにご連絡をいただくような方(ブログを読んでくださっている方)は、ご自分できちんと調べていらっしゃるので、あまり心配はいりません。
ですが、なんとなくUSCPAに興味をもって、あまり調べずにUSCPAに踏み出してしまう方も多くいらっしゃいます。
そして、2年、3年と学習期間が長引き、「継続すべきか」「撤退すべきか」迷ってしまうようです。
USCPA予備校の過大広告(毎日20分の学習で9ヶ月で合格)や、合格者の強がり(実際は大変だったが、合格してしまうとつらさを忘れる)を真に受けてしまうと、実際に学習を始めてからのギャップが大きくなります。
最近は、そのような過大広告はみかけませんし、受験生の生の声も簡単に知ることができるので「USCPA試験は簡単」と誤解する方はあまりいないと思いますが、それでもまだ甘く考えている方もいらっしゃるようです。
どことしては、USCPA試験にチャレンジする前に、試験制度や合格後のキャリアについての情報収集を十分にしていただきたいと考えています。
あらかじめ情報を得て、大変な試験なのだと心構えを持ってチャレンジすれば、撤退する可能性が減ると思っています。
なので、他のUSCPAブログより、USCPAのマイナス面をたくさんお伝えしています(本当は、こんな厳しい面をお伝えしたくないですし、多くの方にUSCPAにチャレンジしてほしいのですが)。
USCPAについての情報収集→ギャップ↓→撤退の可能性↓
USCPAをあきらめてしまった人への調査については、こちらの記事を参考にしてください。

ちなみに、日本人のUSCPAの撤退率ですが、あくまでもどこの肌感覚では、1科目目のFARに合格できずに辞めてしまう人が50%(2人に1人)、1年から1年半で全科目合格する人が10%という感じです。
USCPA予備校の校舎で講義を受けていましたが、最初のFARの講義では仲良しのクラスメートが20人くらいいましたが、2科目目のBECの講義では半分になり、最後のREGの講義では2人(自分ともう1人)になっていたからです。
途中で連絡すらつかなくなったので、オンライン講義に切り替えたというわけでもないと思います。
どこは1年で合格し、その後半年くらいしかクラスメイトと連絡を取っていないので、最終的にはどのくらいが合格したかはわかりません。
1.USCPA撤退のタイミングの決めかた
USCPAから撤退するタイミングの決めかたについて見ていきます。
USCPAから撤退するタイミング
- すぐに撤退する
- いったんよく考えてから、撤退するか決める
(1)すぐに撤退する
すぐに撤退してもいいのはどんな場合でしょうか。
「USCPA試験に全科目合格するのは自分には難しい」と思った場合は、思い切って撤退してしまってもいいと思います。
努力がまだ十分ではないなら、もう少し頑張ってみてもいいのですが、既に十分に努力したと思えるのならば、すぐに撤退するのは良い選択だと思います。
USCPA試験は実際は簡単ではないので、「USCPA試験ごときに合格できないから、自分はバカなのか」などと思わなくてもいいです。
特に、USCPA予備校のカウンセリングを受けたりしても、なぜ合格できないのか原因が分からない場合や、USCPAの学習に集中できずダラダラと学習期間が延びている場合は、思い切ってやめてしまった方が良いと思います。
USCPA試験は、短期集中で要領よく学習を進めていけるタイプではないと、なかなか合格しにくいと思います。
USCPA予備校や合格者のアドバイスを謙虚に受け止め、トライアル&エラーで、学習方法を改善していけないならば、合格するのは難しいでしょう。
撤退したとしても、今までの努力が無駄になるというわけではありません。
全科目合格できなければ、資格という面ではゼロですが、今までに学習してきた知識や、仕事や学校と並行して学習してきた実行力・計画力・問題解決力は、確実にスキルアップしているはずです。
USCPAにこだわらなくても、今までの努力をベースに違う資格に挑戦しなおしてもいいですし、仕事や学校などメインの活動に集中してもいいでしょう。
USCPAから撤退しても、今までの努力が無駄になるわけではないので、サンクコストの呪縛(コンコルドの誤謬)に陥らないようにする。
(2)いったんよく考えてから、撤退するか決める
いったんよく考えてから、撤退するか決めたほうがいいのは、どんな場合でしょうか。
どうしてもUSCPAになりたい場合には、安易に撤退してしまうと、あとになってから後悔する可能性が高いので、よく考えてから撤退するか決めたほうがよいでしょう。
勉強がつらいと一時の気持ちで逃げ出してしまうと、あとから、もう少し頑張っておけばよかったと思うことになるでしょう。
撤退期限を設けて頑張って、期限までに合格できなかったら撤退するというのが良い選択となると思います。
その際、今までと同じように学習を続けても合格できない可能性が高いので、合格できない理由を考えることが大切です。
もし、合格できない理由が全く分からない場合や、合格するために必要なことのイメージがわかない場合は、すぐに撤退してしまってもいいかもしれません。
撤退はしたけれど、あとになって再挑戦をする人も、USCPAの場合は多くいます。
特に、学習を続けたかったけれど、学習を続ける環境がなかったという場合、状況が変わった時点で、再度USCPAの学習に戻ってきて、再挑戦で無事に全科目合格したという人もいます。
ですので、撤退したら一生戻ってこれないというわけではないので、いったん撤退して時機を待つというのも手だと思います。
USCPAの学習を続けたいという「気持ち」と学習が続けられる「環境」があるならば、安易に撤退しない方が良い。
アビタスがUSCPA再挑戦者も対象としたコーチングを始めています(現時点ではFARのみ)。
最初のFARでなかなか合格できないアビタス受講生(アビタス元受講生)は、コーチングの受講を検討してもいいかもしれません。
単に勉強の仕方が良くなかっただけだったり、勉強のペースが1人ではつかめなかっただけだったりした場合は、コーチングで合格できるかもしれません。

また、英語力がないため合格できないという場合もあります。
合格できないのは英語力のせいなのか、会計知識のせいなのか、判断をしてもいいでしょう。

会計知識がないため合格できないという場合で、簿記検定の学習経験が無いならば、簿記の学習を先にしてもいいでしょう。
簿記3級・2級でしたら無料で効率よく学べますので、簿記の基礎知識を身につけてからUSCPAに戻るか考えましょう。

2.USCPA撤退を決めたらすること
USCPAから撤退後にどうするのか考えていきます。
USCPAから撤退後にすること
- なぜ合格できなかったのか振り返る
- 他の資格にチャレンジする
(1)なぜ合格できなかったのか振り返る
USCPAから撤退しても、将来的にまた挑戦する可能性がある場合はもちろんのこと、他の資格に挑戦する場合にも、USCPA学習の振り返りはしておいたほうが良いと思います。
合格できなかった理由の例
自分のスペックの問題
- 英語力が上がらず、本番でも英語力でつまずいてしまった
- 思ったより会計に興味がもてなかった
学習時間の問題
- 仕事と学習を両立できなかった
- 学習より他の楽しみを優先してしまった
- 学習するモチベーションが維持できなかった
学習方法の問題
- 自分に合った学習方法がとれなかった
- USCPA予備校が薦める学習方法を信じ切れなかった
- 要領の悪い学習方法を続けてしまった
合格できなかった理由の振り返り
- なぜ合格できなかったのでしょうか?
- どうすれば良かったのでしょうか?
(2)他の資格にチャレンジする
USCPAの学習を通して、学習をする習慣ができているのならば、USCPA以外の資格にチャレンジしても良いでしょう。
USCPAよりは楽に合格できる資格にチャレンジしたり、「会計×英語」は難しかったという場合、「会計だけ」「英語だけ」の資格にしてもいいでしょう。
他の資格の例
USCPAほど大変ではない「会計×英語」関連資格
- USCMA(米国公認管理会計士)
- EA(米国税理士)
- CIA(公認内部監査人)
- BATIC(国際会計検定) ☜BATICは終了しました。
- IFRS検定(国際会計基準検定)の英語受験
英語力は必要ない「会計だけ」の関連資格
振り返りで得た教訓を次の道で活かす。
以上、「USCPA撤退のタイミングと撤退を決めたらすること」でした。
根本原因から目を背けず、もう一度よく考えてから撤退するか決めることにするよ。
厳しく言ってしまえば、2年くらい経ってから撤退するかどうかを考えるようでは、ちょっと遅いと思う。
USCPAにチャレンジする前に、情報を集めて撤退の可能性が低いことを確かめるべきだし、学習を始めてからは、常に損切の可能性を念頭に置いて、緊張感をもって学習を進めたほうがいいと思うよ。
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USCPAの始めかた
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CIAの詳細情報
CIA(公認内部監査人)とは?試験の難易度は?どうやって勉強する?

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IFRS検定の詳細情報
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BATIC(国際会計検定)
BATICは2022年11月28日に終了しました。
ですが、公式テキストと公式問題集での英文会計の学習は依然としておすすめです。
BATICの公式テキスト・公式問題集
USCMA(米国公認管理会計士)、EA(米国税理士)
USCMAとEAの講座の資料請求(無料)
USCMAとEAの詳細情報
国際会計資格 USCPA・USCMA・EAの比較、どれを取るといいのか?

簿記検定
USCPAと簿記検定の比較
USCPA(米国公認会計士)と簿記検定、どっちが役に立つのか?

公認会計士
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USCPAと公認会計士の比較
USCPA(米国公認会計士)とJCPA(日本の公認会計士)の試験の違い
