TCPは、応用や分析と言った高いスキルレベルが多く求められると聞いて、どのように勉強すればいいか分からず困っているよ。
たしかにTCPは、合格率が高いので選択するUSCPA受験生が増えているけど、決して簡単な科目ではないよ。
2026年1月から受験対策上、重要な変更点がいくつかあるので要注意。
TCPという科目の特徴と、変更を踏まえた具体的な試験対策を解説するね
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2026年1月からのUSCPA試験内容の変更について
特にTCPは、REGとともに、他の科目より変更が多いので注意してください。
【2026年改訂】USCPA試験Blueprints(ブループリント)変更点を徹底解説!を参考にしてくださいね。
音声で理解したい場合は、【2026年】USCPA試験はどうなる?変更点と注意点を科目別に解説を見てくださいね。
- 1.TCPはどんな科目?
- 2.2026年TCPブループリントの変更点【重要】
- 3.TCPはどう試験対策をする?
- 4.TCP受験体験記・感想、手応えと結果は?
- Q&A:TCPに関するよくある質問
1.TCPはどんな科目?
この記事を読んでくださっているのは、USCPA試験の選択科目でTCP(Tax Compliance & Planning:税務遵守と税務計画)を選んだ方でしょう。
もし、まだ選択科目が選べていない場合USCPA試験の選択科目の選び方を参考にしてくださいね。
2024年からUSCPA試験で選択科目が設定されて
- こんなキャリアの人にこの科目を選んでほしい!
- この科目ではこんなことを学んでほしい!
など、USCPA受験生に求められることが明確になっています。
よって、TCPを選んだからには、TCPという試験科目についてよく理解してから試験対策を始めた方がいいでしょう。
TCPはどんな科目?
- 税務遵守と税務計画に特化
- REGを前提とした高度な内容
- BECの内容は出ない
- MC問題とTBS問題が50%ずつ
- 高度なスキルレベルが求められる
- 合格率が高い
(1)税務遵守と税務計画に特化
TCPは、個人および法人の連邦税務コンプライアンス、連邦税務プランニング、そしてパーソナルファイナンシャルプランニングに関する専門知識を評価する科目です。
AICPAのBlueprintsによれば、このような内容がTCPに含まれます。
- Identifying taxable and nontaxable transactions(課税取引と非課税取引の識別)
- Tax implications of business formations & liquidations(事業設立・清算における税務上の影響)
- Analyzing tax alternatives to maxmize wealth(富を最大化するための税制上の選択肢の分析)
税務計画や個人の財務計画を理解する必要があります。
個人の税務計画については、ファイナンシャルプランナー(FP)がアドバイスするようなことですね。
(2)REGを前提とした高度な内容
TCPは、REGの延長にある科目、つまりREGを前提とした科目です。
USCPA試験では、3つの必須科目(FAR・AUD・REG)でUSCPA受験生の基礎的な知識を試します。
そして、3つの選択科目(BAR・ISC・TCP)で高度な知識を試します。
USCPA試験での必須科目と選択科目の関係
| 必須科目 | 選択科目 | |
| 会計 | FAR | BAR |
| 監査 | AUD | ISC |
| 税務 | REG | TCP |
つまり、税務について、REGで基礎的な知識が試され、TCPでは高度な知識が試されることになります。
ただし、REGはビジネス法を含みますが、TCPはビジネス法を含みません。
REGの税務の基本的な計算のルールと「Basis」は理解しておきましょう(忘れていたら復習しておきましょう。
REGでは出題されないCorporationの「Basis」や同種交換なども出題されます。
また、USCPA試験制度でのREGとTCPの違いは、以下のようになっています。
USCPA試験制度のREG(必須科目)とTCP(選択科目)の違い
- REG(必須科目):日常的で反復的なタスクに焦点を当てる
- TCP(選択科目):非日常的なタスクに焦点を当てる
REGでは日常的で反復的な税務と規制に関する知識、TCPでは非定型的で詳細な税務と規制に関する知識が問われます。
簡単に言ってしまうと、REGはUSCPA全員が知っておほしい税務、TCPは税務を専門とするUSCPAが知っておいてほしい税務ということですね。
(3)BECの内容は出ない
注意:旧試験(2024年1月より前)からの受験生向けの項目です。
TCPには、旧USCPA試験のREGの内容が含まれますが、BECで出題されていた内容は含まれません。
BECの内容は、税務科目(REGとTCP)以外に配分されます。
(4)MC問題とTBS問題が50%ずつ
TCPの得点割合は、MC問題が得点の50%、TBS問題が残りの50%を占めます。
テストレット(問題群)は5つあります。
テストレット1と2は、それぞれ34問のMC問題(四択問題)で、合計68問。
テストレット3、4、5は、2問、3問、2問のTBS問題(事例形式問題)で、合計7問。
TCPのMC問題は68問で、得点の割合は50%です。
MC問題も確実に得点していく必要があります。
(5)高度なスキルレベルが求められる
TCPで合格するために必要なスキルレベル(Skill Level)は高いです。
TCPは、Remembering and Understanding(記憶と理解)、Application(応用)、Analysis(分析)という3つのスキルレベルがあります。
「応用」と「分析」のスキルが合計で80%以上を占めていることが大きな特徴と言えます。
このスキル配分の重みは、TCPが「非定型的でより複雑な取引」に焦点を当てていることを直接反映しています。
試験は、単にルールを思い出すのではなく、特有のクライアント状況を分析し、広範な原則を適用しなければならない税務専門家の実務をシミュレートするように設計。
よって、あなたがTCPを学習する際もこれを反映させる必要があります。
MC問題の丸暗記よりも、複雑なTBS問題を解くことを優先してくださいね。
のちほど改めて解説しますが、TCPには4つの出題分野があります。
TCPの出題分野
- 個人の税務遵守と税務計画 (30~40%)
- 事業体の税務遵守(30~40%)
- 企業の税務計画(10~20%)
- 財産取引(10~20%)
Remembering and Understanding(記憶と理解)
記憶と理解は、たった5%から15%です。
覚えておけば解ける問題はかなり少ないですね。
主に出題分野1と2で出題され、新しく資格を取得したCPA(nlCPA:newly licensed CPA)が遭遇するであろう非定型的な税務遵守が出題されます。
Application(応用)とAnalysis(分析)
応用は、全体の55%から65%です。
分析は、全体の25%から35%です。
4つの出題分野全てが該当します。
税務、個人の財務計画、税務申告書の作成とレビューなど、新しく資格を取得したCPA(nlCPA:newly licensed CPA)が実行しなければならない計画業務が出題されます。
USCPA試験で必要なスキルレベルについては、こちらを参考にしてください。
(6)合格率は非常に高い
2025年Q3の合格率まで、既に公表されています(2025年11月時点で)。
TCPの合格率は以下の通り。
- 2024年Q1:82%
- 2024年Q2:76%
- 2024年Q3:73%
- 2024年Q4:72%
- 2025年Q1:75%
- 2025年Q2:81%
- 2025年Q3:77%
TCPの合格率は非常に高いです。
旧試験でもずっとREGの合格率は高めだったので、今後もずっと高めにはなると思われます。
USCPA試験の合格率については、こちらを参考にしてください。
2.2026年TCPブループリントの変更点【重要】
2026年1月から有効のブループリントでは、TCP科目に2つの重要な変更が加えられました。
これらの変更はTCP受験生の学習範囲に直接影響するため、必ず押さえておいてくださいね。
(1) 新しい「セクションの前提」の追加
2026年版ブループリントでは、H.R. 1「One Big Beautiful Bill Act」という新税法に対応するため、「セクションの前提 (Section assumptions)」に新しい項目が追加されました。
この新ルールはH.R. 1法への直接的な対応であり、2026年版ブループリントのREGおよびTCP両セクションの「セクションの前提」に記載されています。
追加された前提は以下の通りです。
特に明記されていない限り、個人の賃金または報酬への言及には残業代やチップは含まれないと受験生は想定すべきである。
この新税法のうち、2024年および2025年に発効日がある規定は、2026年7月1日からTCP試験の出題対象となります。
この前提を念頭に置いて問題文を読むことが重要になります。
(2) 国際税務問題の一部トピックの削除
エリアII「事業体の税務遵守 (Entity Tax Compliance)」内の「国際税務問題 (International tax issues)」から、以下の代表的タスクが完全に削除されました。
- 利息課徴金付き国内国際販売法人 (IC-DISC)
- 外国源泉無形資産所得 (FDII)
- 税源浸食・濫用防止税 (BEAT)
- グローバル低課税無形資産所得 (GILTI)
これらの4つのトピックは、経験豊富な税務専門家でさえ専門知識を要することが多い、悪名高く複雑な分野です。
これらの削除はTCPシラバスの大幅な合理化を意味します。
受験生は高度に専門的で計算集約的なルールに煩わされることなく、事業体コンプライアンスとプランニングの基本原則の習得に学習時間を再配分することが可能になるわけですね。
3.TCPはどう試験対策をする?
TCPの試験対策を解説します。
最初に「【TCP受験戦略】これからTCPの学習を始める人むけ」を観てください。
それから【TCP合格戦略】すでにTCPの学習を始めてる人向けも観てくださいね。
さらに、【TCP確認必須】TCP受験までにマスターすべきタスクも観てくださいね。
TCPの試験対策
- ポイントと前提を押さえること
- 出題内容をよく理解すること
- REGとTCPの学習の順番を間違えないこと
- TBS問題に十分な時間を残すこと
- TCPの重要英単語を押さえること
- TCPの洋書問題集はやる必要はないこと
(1)TCPのポイントと前提を押さえること
TCPはどんな科目だとAICPAが解説しているのか、ポイントと前提を最初に押さえておきましょう。
TCPのBlueprintにバッチリ書いてあります。
AICPAはこのようにTCPのポイントを解説しています。
AICPAによるTCPのポイント
TCPは、新米公認会計士(nlCPA)が次の分野で示すべき知識とスキルを評価。
- 個人および法人の 米国連邦税務コンプライアンス(非定型・高難度取引にフォーカス)
- 個人・法人の 米国連邦税務プランニング
- パーソナルファイナンシャルプランニング
評価では、nlCPA が申告書を作成・レビューする実務を想定し、次の視点を盛り込む。
-
データとテクノロジー:ソースデータの網羅性・正確性の検証、バリデーション/診断ツールの活用
-
応用リサーチ: IRC や Treasury Regulations 等の一次資料を調べ、論点を特定し事実を分析して結論を導く
そして、このようにTCPの前提を解説しています。
AICPAによるTCPの前提
-
提示された情報はすべて重要性ありと仮定。
-
具体的な税率やインフレ調整額は出題対象外。
-
時期によって扱いが異なる論点(例:NOL)は問題文に具体的日付が示される。
このようなポイント、前提は必ず押さえておいてくださいね。
(2)TCPの出題内容をよく理解すること
TCPは、個人や企業のより高度な税務遵守に加え、個人や企業の税務計画に焦点を当てた追加コンテンツを含む税務トピックが出題されます。
TCPには4つの出題分野があります。
TCPの出題分野
- 個人の税務遵守と税務計画 (30~40%)
- 事業体の税務遵守(30~40%)
- 企業の税務計画(10~20%)
- 財産取引(10~20%)
出題分野1と2がメインなことが分かりますね。
出題分野に沿って出題内容を見てみましょう。
出題分野1:個人の税務遵守と税務計画(30~40%)
出題分野1は、個人の非定型取引に関する税務コンプライアンス、税務プランニング、個人資産形成(退職・教育・保険など)です。
出題分野1では、非定型的な取引や問題に対する連邦税の税務遵守、税務計画(Tax Planning)、個人の財務計画(Financial Planning)を扱っています。
- 総所得・調整後総所得・課税所得・見積税に関する個人の税務遵守と税務計画の考慮事項
- 受動的活動およびアットリスク損失制限の税務遵守(税額控除への影響を除く)
- 贈与税の税務遵守と税務計画
- 個人の財務計画
TBS問題での高度な知識・スキルが求められます。
出題分野1にどのようなタスクがあるかは、【TCP】Blueprint 聞き流し AreaⅠ Tax Compliance and Planning for Individuals and Personal Financial Planningを参考にしてください。
出題分野2:事業体の税務遵守(30~40%)
出題分野2は、事業体のNOL・連結申告・国際税務、オーナー取引、パートナーシップ選択、信託・非課税組織の諸論点です。
出題分野2では、非定型的な事業体の税務取引や懸念事項に関する連邦税務遵守を扱っています。
- C Corporation:通常の法人
- S Corporation:小規模法人
- パートナーシップ
- 信託
- 非課税組織
MC問題での出題がほとんどでしょう。
出題分野2にどのようなタスクがあるかは、【TCP】Blueprint 聞き流し Area II – Entity Tax Complianceを参考にしてください。
出題分野3:企業の税務計画(10~20%)
出題分野3は、事業体の組成・清算を含む税務プランニング、取引提案の法人/オーナー双方への影響分析です。
出題分野3では、組織の連邦税の税務計画を扱っています。
- 事業体の設立・清算
- C Corporation 向け税務計画
- S Corporation 向け税務計画
- パートナーシップ向けの税務計画
TBS問題での高度な知識・スキルも求められます。
出題分野3にどのようなタスクがあるかは、【TCP】Blueprint 聞き流し Area III – Entity Tax Planningを参考にしてください。
出題分野4:財産取引(10~20%)
出題分野4は、資産譲渡に関する非課税取引、§1231/§1245/§1250など、関連者取引です。
出題分野4では、資産売却に関連する連邦税務遵守に関する事項を扱っています。
- 非課税資産の譲渡
- 資産売却損益の金額と性質・ネッティング処理
- みなし利息を含む、関連当事者との取引
どちらかといえば、TBS問題での出題が多くなるでしょう。
出題分野4にどのようなタスクがあるかは、【TCP】Blueprint 聞き流し Area Ⅳ – Entity Tax Planningを参考にしてください。
詳しくは、TCPのBlueprintsを参照してくださいね。
(3)REGとTCPの学習の順番を間違えないこと
REGの次にTCPを学習する方が多くなると思います。
順番としては、REG→TCPであって、TCP→REGで学習するのはおすすめできません。
どうしてもTCPは選択科目で受験のタイミングが難しく、受験は逆になってしまう人がいるかもしれません。
その場合は、REGの税法だけでも学習してから、TCPの学習に移ってくださいね。
つまり、REGの税法→TCPですね。
アビタス受講生の場合、REG2だけ学習してからTCPへ。
受験はTCPが先になってしまっても仕方がないと思います。
実際にTCPが受験が先になってしまった人でもTCPに合格できていますので、その点は心配はいらないと思います。
TCPに合格後、REGのビジネス法も勉強し、REGの受験をすればいいでしょう。
(4)TCPはTBS問題に十分な時間を残すこと
TCPは4時間のコンピューター・ベースの試験です。
5つのテストレットに分かれており、次のテストレットに進んでしまったら、前のテストレットには戻れません。
この限られた時間の中で、すべての問題を解き終えるためには、タイムマネジメントが重要です。
TCPの試験でのおすすめの時間配分は、以下のようになります。
テストレット1と2のMC問題に時間をかけすぎず、テストレット3、4、5のTBS問題に十分な時間を残す必要があります。
特に、テストレット5で時間が足りなくなってしまう受験生が多いので、要注意。
TCPのおすすめの時間配分については、こちらも参考にしてください。
(5)TCPの重要英単語を押さえること
TCPでは、税務用語の英単語が多く出てきますので、重要なものはしっかり押さえておきましょう。
重要英単語を聞き流せる【TCP】USCPA 重要英単語 聞き流し 109語を作成しました。
英語、対訳、解説の順になっているので、スキマ時間に聴いてみてください。
(6)TCPの洋書問題集は追加でやる必要はないこと
新試験が始まった当初(2023年半ば以降から2024年前半)は、TCPの情報が少なかったので、追加で洋書問題集を取り入れても良かったと思います。
実際にアビタス受講生の方は、追加で洋書問題集をやった人が多かったです。
ですが、現在は「アビタス教材だけで十分」とのフィードバックをTCPに合格したアビタス受講生から多くいただいます。
よって、どこ自身もTCPに関して洋書問題集は必要ないとのスタンスです。
とはいえ「どの洋書問題集がおすすめ?」質問をいただくのでお答えすると、アビタス受講生の場合は、アビタス教材との相性がいいとのことでGleimとなります。
「問題数が多いが、一度全部解いてみたら見識が深まったので、有意義な演習だった」という声があります。
「難問やマニアックな問題もあるけれど、全部見ておけば本試験はラクに構えられる」とのこと。
ただし、Gleimを使う際には気を付けていただきたい点があります。
TCPに合格したアビタス受講生さんたちからアドバイスやフィードバックをいただきました。
これからGleimでTCPの学習を始める方に向けたアドバイスとなっていますので、共有しますね。
GleimのTCP問題集を使うときの注意
- Gleimは米系テキストによくあるメタボ感がある(論点のメリハリがあるアビタス教材とは大きく違う)。
- 短期集中で合格しなければならない社会人受験生にとってはtoo muchだと思う。
- 時間に余裕がなければ、アビタスのテキスト・問題集・リリース問題をマスターするのが最適となる。
- だが、Gleimはやりこめば合格の手応えが得られる。
- おすすめの使い方としては、問題数がべらぼうに多いので、仕上げ用にランダムで問題を抽出し、初見対策的に使うのがいい。
- テキストは、まとめの表・年金関係・AMT系統以外は読まなくていい(アビタスのテキストで十分まとめられており、Basis系はアビタスの方がうまく説明されている)。
結局やる場合は、全部を完璧にやるのではなく、優先度を決めて取りかかるのがいいということになりますね。
USCPA試験の洋書問題集については、こちらが詳しいです。
4.TCP受験体験記・感想、手応えと結果は?
TCPを実際に受験したUSCPA受験生からの受験体験記・感想、手応えと結果を紹介します。
まだTCPを受験した人が少ないので、今後どんどん追記していきます。
(1)アビタス受講生:TCP合格
TCPの手ごたえはREGよりなかったが、結果(スコア)はREGより良かった。
(2)アビタス受講生:TCP合格
基本的な問題が多く出題され、アビタスの教材をやりこんだので手応えがあった。
これはREGと同じ。
曖昧な問題が多く手応えが感じられなかったAUDとは違った。
(3)アビタス受講生:TCP合格
4科目の中で一番手応えがあった。
出題者の意図を理解して解答できた感覚があり、合格している気がしていた。
(4)アビタス受講生:TCP合格
REGとTCPのどちらも、Gleimを補足として導入した。
REGはアビタスの試験範囲と本番でかなり乖離があって、TCPだと思ったらREGで出題され、Gleimをやる時間が足りなかったので後悔した。
TCPはGleimをやりこんだので、かなり救えた問題があった感覚だった。
Q&A:TCPに関するよくある質問
TCPに関してよくある質問に回答していきます。
(1)旧REGのどの部分がTCPに移ったの?
注意:旧試験(2024年1月より前)からの受験生向けの項目です。
どのような内容が旧USCPA試験制度のREGからTCPに移ってきたのかというと、以下の通りです。
TCPに再配分される旧USCPA試験制度でのREGの内容
- 総所得の概念など
- インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使
- 低金利融資の利息の計上
- 米国外で雇用されている間に得た報酬
REG(必須科目)では、個人の総収入の概念が出題されます。
たとえば、賃金、利息、配当金、パートナーシップから受け取った保証金、適格退職年金制度からの所得などですね。
TCP(選択科目)では、総所得の概念が出題されます。
たとえば、インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使や米国外での雇用で得た報酬などですね。
(2)BECのどの部分がTCPに移ったの?
注意:旧試験(2024年1月より前)からの受験生向けの項目です。
旧USCPA試験のBECのどの部分がTCPに移ったのかというと、移った部分はありません。
アビタス教材について、現行のUSCPA試験と新USCPA試験では、このような関係になっています。
ご質問をいただいたので共有しますね😊 pic.twitter.com/448Euoua7m— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) January 16, 2023
アビタス受講生なら、アビタス教材の相関図が分かりやすいですね。
(3)TCPの新出事項ってどれ?
注意:旧試験(2024年1月より前)からの受験生向けの項目です。
TCPは新出事項があるので、BARよりはおすすめできない科目と言われてきました。
では、何が新出事項なのかというと、TAX Planning(税務計画)の部分です。
アビタス教材について、現行のUSCPA試験と新USCPA試験では、このような関係になっています。
ご質問をいただいたので共有しますね😊 pic.twitter.com/448Euoua7m— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) January 16, 2023
Form計算がREGと異なって、節税やキャッシュフローの視点で問われることになります。
ただし、TCP合格者によれば「TCPもBasisばかり出題された。Basis祭りだった。TAX Planningはあまり出題されず、AICPAの問題作成が間に合っていないのではないか」とのこと。
(4)TCP学習前にREGで復習しておいた方がいいのは?
REGを勉強からTCPの勉強まで間が空いてしまった場合。
TCPの勉強を始める前にREGの復習をしておいた方がいいですね。
REGの何を復習するといいか、出題分野ごとに挙げていきます。
出題分野1:個人の税務遵守と税務計画(30~40%)
出題分野1で復習しておいた方がいいのは、次のような項目です。
- Scoloarships and fellowships(奨学金とフェローシップ)
- Stock option(ストックオプション)
- Individual retirement account (IRA:個人退職口座)
- Standard deduction(標準控除)
- Itemized deduction(項目別控除)
- Charitable contributions(慈善寄付)
- Alternative Minimum Tax(AMT:代替ミニマム税)
出題分野2:事業体の税務遵守(30~40%)
出題分野2で復習しておいた方がいいのは、次のような項目です。
- C corporation、S corporation、パートナーシップとは?
- C corporation、S corporation、パートナーシップの設立
- C corporation、S corporation、パートナーシップでの持分のBasis
- S corporation、パートナーシップでの分配
- パートナーシップのPass throughの仕組み
- パートナーシップ損失の制限
- Net Operation Loss(NOL)
- Net Capital Loss(法人の場合)
出題分野3:企業の税務計画(10~20%)
出題分野3で復習しておいた方がいいのは、次のような項目です。
- 米国でのさまざまな事業形態 ← ビジネス法の知識
- パートナーシップのPass throughの仕組み
- QBI deduction
- パートナーシップでの Guaranteed payment
- S corooration 選択の要件
- S corporatin での分配
出題分野4:財産取引(10~20%)
出題分野4で復習しておいた方がいいのは、次のような項目です。
- Recovery of capital doctrine(資本不課税の原則)
- Basisとは?
- Capital gain/loss
(5)TCPのリリース問題はある?
TCPのリリース問題(AICPAのReleased Questions)は、2024年と2025年のものだけあります(11月時点では)。
ちなみに、リリース問題というのはUSCPA試験の過去問で、通称リリ問です。
TCP対策として、どのリリース問題をやる?
- 2024年と2025年のTCPの問題
- 旧USCPA試験でのREGでTCPに移った内容の問題
旧USCPA試験のREGは、一部はTCPに移っています。
よって、TCPに移った内容の問題を解くことになります。
アビタス受講生ならば、アビタスがリリース問題の分類をしてくれています。
また、リリース問題の分類表を用意してくれていますので。その表を見ながらTCPに該当する問題を解くといいですね。
USCPA試験のリリース問題(Released Questions)は、新試験になったため、どの問題が新試験のどの科目になったか見分ける必要があります。
アビタスが2019年〜2023年の問題を分類してくれました!
受講生サイト→資料室→受験直前対策→AICPA Released Questions→■Released Questions Evo対応表 pic.twitter.com/DMG0AQWJso
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) January 18, 2024
多少、REGなのかTCPなのか分類が不明な問題があるかもしれません。
その場合は、REGかもしれない問題も解いておけばいいと思います(悩む時間がもったいないのと、正しい分類など誰もわからないので)。
TCPのリリース問題分析解説を参考にしてください。
USCPAどこチャンネルのTCPのリリース問題出題傾向解説も参考にしてください。
(6)TCPでリサーチ問題は出題される?
TCPでリサーチ問題は出題されます。
とはいえ、新試験では本番で Authoritative Literature のデータベースが使えなくなっており、単純な検索スキルは試されません。
USCPA試験のリサーチ問題は、旧試験では「基本的なリサーチ問題」、新試験では「応用的なリサーチ問題」です。
新試験で抜粋され添付されるAuthoritative Literatureは、旧試験と大きな違いはないでしょう。
なので、旧試験と同じく、会計基準・監査基準・税法は理解しておいた方がいいと思います。 pic.twitter.com/nGtxf3PeBl
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) February 13, 2024
TCPの場合は、Internal Revenue Code 資料が添付されると考えられるので、どんな構成なのか見ておくといいでしょうね。
USCPA試験のリサーチ問題については、こちらの記事を参考にしてください。
(7)AICPAリリース問題Content AreaとアビタステキストChapterの対応は?
AICPAリリース問題のContent AreaとアビタスのテキストのChapterの対応表は、アビタスの受講生サイトに掲載されています。
ですが、見つからなくて質問をしていただくことが多いため、こちらにも記載しておきます。
I. Tax Compliance and Planning for Individuals and Personal
Financial Planning
- Chap. 1~4
II. Entity Tax Compliance
- Chap. 5~10
III. Entity Tax Planning
- Chap. 5~10
IV. Property Transactions
- Chap. 11
(8)TCPはREGより難しい?
TCPはREGが前提となっており、REGの延長線上にあります。
TCPはREGより専門的であることは確かです。
難易度は、トピックに対するあなたの慣れや準備の程度によって異なります。
ですので、TCPはREGより難しいとは言い切れません。
とはいえ、TCPはREGが前提ですので、REGを学習した後に準備を始めるのがおすすめです。
少なくとも、REGの税法だけでも学習を先にやってください(REGのビジネス法は後回しでもいいでしょう)。
(9)TCPの「Tax Planning」って?
TCPの出題分野1個人の税務遵守と税務計画では「Tax Planning(税務計画)」があります。
Tax Planningをやる目的は、納税者の納税額を最適化することです。
合法的な範囲で節税するものであり、不正に脱税するものではありません。
Tax Planningは、主に以下の3つの方法があります。
- 所得と控除のタイミングを考慮する
- 納税者間で所得を移転する
- 所得と控除の性質を変換する
(10)TCPの「Financial Planning」って?
TCPの出題分野1個人の税務遵守と税務計画では「Financial Planning(財務計画)」があります。
ファイナンシャルプランナー(FP)がアドバイスするような内容が出題されます。
Financial Planningをやる目的は、個人の人生の目標や夢をかなえることです。
資金計画を立て、経済的な面で実現に導きます。
いくらお金が必要になるのか、どれだけの収入を得て、どれだけの税金がかかり、貯蓄し、消費するのか。
生命保険、適格退職年金制度、高等教育(大学など)の資金計画などが重要なテーマとなります。
以上、「TCP(税法遵守と税務会計)のUSCPA試験対策を徹底解説!」でした。
いくら合格率が高いとは言え、米国在住のUSCPA受験生には簡単でも、日本のUSCPA受験生には簡単とは限らないし。
なので、合格率だけでTCPを選ぶのはやめてね。
とはいえ、出題範囲はBARよりも狭いので、対策に時間がかからないだろうね。
アビタスであれば、既にTCPの情報がたまっているので、提供される教材をしっかりやれば大丈夫だよ。
USCPA試験については、どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
新USCPA試験に対応した改訂版が出ています!
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USCPAの勉強を始めていない場合は「USCPAの始めかた」も参考にしてください。







