米国公認会計士(USCPA)は意味ない?人生変わる?【USCPA自身が解説】


SNSでUSCPA(米国公認会計士)を知って気になっているけど、
Web検索すると「USCPAは意味ない」「USCPAはやめとけ」という言葉も出てきて、
挑戦するかどうか決められずにモヤモヤしていませんか?
どこは、ワシントン州USCPA。
USCPAに1年で全科目合格し、
- BIG4大手監査法人
- バンコクの米国企業
- 日本のグローバル企業の連結担当・管理職
とキャリアを積んできました。
そのうえでの結論は、はっきりこうです。


この記事では、
- なぜ「USCPAは意味ない」と言われるのか
- どんな人には本当に意味が薄いのか
- どんな人にはUSCPAで人生が広がるのか
- そして、どこ自身がどうやってUSCPAで人生を変えてきたか
を、当事者視点で正直にお話しします。
USCPAに挑戦するか迷っているあなたが、
「自分にとってUSCPAは意味あるか?」を決める材料にしてもらえたら嬉しいです。
USCPA(米国公認会計士)は、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
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どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。
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結論:USCPAが「意味ない人」と「人生が変わる人」
まずは、いきなり結論から。
USCPAが「意味ない」になりがちな人
こんな人は、正直USCPAはおすすめしません。
- 今の仕事や今後のキャリアで、会計・英語・海外ビジネスを活かすつもりがない
- 「資格さえ取れば、あとは勝手に人生が変わる」と思っている
- 勉強時間もお金も書けたくないのに「ラクに稼げる資格」を探している
- 合格後に、転職・部署移動・社内で手を上げるなど、自分から動く気がない
こういう状態でUSCPAに挑戦しても、

となる可能性が高いです。
USCPAで「人生が変わりやすい」人
逆に、こんな人にとってUSCPAは人生を広げる強いツールになります。
- 将来、会計・経理・財務・監査・コンサルなど専門職で生きていきたい
- 英語や海外ビジネスに、怖さよりもワクワクが少し勝っている
- 転職・海外就職・社内でのステップアップなど、キャリアを自分で動かしたい気持ちがある
- 勉強に1年~1年半、きちんと時間とエネルギーを使う覚悟がある。
USCPAは、資格そのものが魔法をかけてくれるわけではありません。
でも、
- 「会計×英語」という専門軸
- 海外やグローバル企業で働ける可能性
- BIG4や外資系理などの「入口」
を開いてくれる、かなり強力な「扉の鍵」です。
USCPAが「意味ない」と言われる主な理由5つ
次に、「USCPAが意味ない」と言われやすい理由を整理してみます。
USCPAが「意味ない」と言われやすい理由5選
- 日本で独占業務がないから
- 日本の公認会計士より難易度が低いと言われるから
- 転職・年収アップに必ずしも直結しない人もいるから
- 勉強が大変で挫折する人が多いから
- AIや自動化で将来性が不安だと言われるから
理由➀:日本で独占業務がないから
日本の公認会計士(JCPA)と違って、USCPAには日本国内での独占業務(この資格がないとできない仕事)はありません。
そのため、
- 「独占業務がない=意味ない」
- 「どうせJCPAの方が上なんでしょ?」
と考える人もいます。
どこの考え


理由➁:日本の公認会計士より難易度が低いと言われるから
「日本の公認会計士より難しくないなら、ブランド力が弱い」という意見もよくあります。
どこの考え



理由③:転職・年収アップに必ずしも直結しない人もいるから
USCPAを取っても、
- 転職しなかった
- たまたま職場にポジションがなかった
- アピールしなかった╱行動しなかった
結果として、年収もポジションもほとんど変わらない人もいます。
そこで、

という声が生まれます。
どこの考え


- 転職活動をする
- 部署移動を希望する
- 海外・グローバル案件に手を上げる
などの「動き」をしなかったら、そりゃ結果は変わらないよ。
理由➃:勉強が大変で挫折する人が多いから
USCPAの勉強は
- 英語で会計を勉強する
- 4科目それぞれ範囲が広い
となかなかハードです。
挑戦したけど、
- 勉強時間が作れなかった
- 「英語×会計」が合わなかった
- モチベーションが続かなかった
といった理由で途中でやめてしまう人もいます。
どこの考え


USCPAが自分に向くか不安な人は「向き・不向き診断」(時間とお金で損しない判断軸)を先にどうぞ。
理由⑤:AIや自動化で将来が不安だと言われるから
会計・経理の世界でも、AIや自動化の話題は尽きません。
- 「どうせAIに仕事を奪われるなら意味ない」
- 「これから勉強しても遅いのでは?」
という不安もあると思います。
どこの考え


- 会計基準を理解して
- ビジネスを数字で説明できて
- 英語でコミュニケーションできる人材
の価値は、むしろ相対的に上がっていくだろうね。
USCPAの勉強は、
- 会計
- 監査
- IT・内部統制
- ビジネス法
など、AIに置き換えられにくい「考える仕事」の土台作りにもなります。
USCPAが「意味ない人」と「意味ある人」の違い
これまでの話を、一度整理しておきます。
USCPAが「意味ない人」の特徴
USCPAが「意味ない人」はこんな人です。
- 今後もずっと、一般事務や資格不要の仕事で十分と思っている
- 会計や財務のキャリアを伸ばす気がない
- 英語や海外ビジネスに興味がない(むしろ絶対やりたくない)
- 勉強にまとまった時間を使うつもりがない
- 合格後も、転職・異動・海外挑戦などの行動を起こす気がない
こんな人にとっては、USCPAはコスパが悪い資格です。
無理にやる必要はないですよ。
USCPAが「意味ある人」の特徴
一方、USCPAが「意味ある人」はこんな人です。
- 今後、会計・財務・監査・コンサルなどの専門職でキャリアを作りたい
- 外資系企業・グローバル企業・海外就職など、日本以外も視野に入れている
- 英語は得意じゃなくてもいいけれど、「勉強すれば使えるようになりたい」と思っている
- 1年~1年半、勉強にしっかりコミットする覚悟がある
- 合格したら、キャリアを動かすために自分からも動くつもりがある
こんな人にとって、USCPAは「意味がないどころか、むしろコスパが良い資格」になります。
どこがUSCPAになりたいと思ったきっかけ
ここからは、実際にUSCPAを取って人生がどう変わったのか、どこのストーリーを交えてお話しします。
どこがUSCPAを目指した一番のきっかけは、オーストラリアで出会ったUSCPAたちでした。
(1)オーストラリアの会計の学校の講師が日本人USCPAだった!
どこはオーストラリアに1年ほど住み、現地の高校で日本語のアシスタント教師として働いていました。
そのとき、図書館でたまたま手に取った「会計の本」がきっかけで、英語で会計を学ぶことに夢中になりました。
- 「日本語教師」から「会計を教える人」へ将来の目標が大きく方向転換。
- シドニーにある会計の学校に通うことを決意。
その学校の講師の1人が、もともと日本のBIG4で監査をしていた日本人女性のUSCPAでした。
「USCPAを持って、海外で会計のプロとして働いている日本人」
その姿がステキで「自分もこんな風に働きたい」と強く思いました。
(2)シドニーの経理部スタッフがスリランカ人のUSCPAだった!
会計学校の紹介で、シドニーのローカル企業の経理部でインターンをすることになりました。
驚いたのは、その経理部のメンバーが
- オーストラリア人ではなく
- スリランカ人やマレーシア人など様々な国の出身
- しかも全員USCPA
だったことです。
「アメリカ人ですらないのに、USCPAのおかげでオーストラリアでプロフェッショナルとして働いている」
という事実を目の当たりにして、USCPAという資格の「パスポート感」を強く感じました。
日本に帰国すると、不思議なことにそれまで見えていなかったUSCPAの情報が目に入るようになり、



と本気で思うようになりました。
USCPAの勉強を始める前にやったこと
USCPAに挑戦すると決めても、いきなりUSCPAのテキストを開いたわけではありません。
(1)「会計×英語」の勉強が自分に合うか確かめた
USCPAの勉強を始める前に、「会計×英語」という組み合わせが自分に合うかどうかを確かめました。
当時のどこは、
- 会計の知識:簿記3級レベル(大学1年の時に3級に合格)
- 英語:勘定科目と簡単な仕訳がなんとか英語でわかる程度
という状態。
そこで、まずは BATIC(国際会計検定)で勉強をしました。
BATIC(国際会計検定)は2022年に廃止されましたが、英文会計の学習対象としては今でも優秀な内容です。
BATICは廃止となったため、これ以上新しい本は出版されません。
なので、英文会計の学習がしたい方は、在庫がなくならないうちにテキストと問題集は買っておいた方がいいでしょう。
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テキストと問題集で勉強し、日本に帰国してすぐの回でAccountantレベルに合格。
その次の回でAccounting Managerレベルにも合格。
ぎりぎりControllerレベルには届かなかったのですが

という自信がつきました。
USCPA受験に必要な英語力・会計知識については、以下の記事を参考にしてくださいね。
(2)自分に合ったUSCPAの予備校を選んだ
BATIC(国際会計検定)の勉強と並行して、USCPAの予備校選びも進めました。
日本でUSCPAをサポートしている予備校は3つです。
USCPAの予備校
全ての予備校から資料を取り寄せ、説明会にも参加しました。
そのうえで、どこはアビタスを選びました。
- USCPA講座がメインで、テキストや問題集がわかりやすい
- 「最低限これだけやれば合格できる」というラインがはっきりしている
- 自分の勉強スタイルと相性が良かった
と感じたからです。

と思っています。
USCPA予備校の比較については、以下の記事で詳しく解説しています。
USCPAの勉強中に心がけたこと
USCPAの勉強は、決してラクではありません。
どこが特に大事にしていたポイントは2つです。
(1)「1年だけは勉強に身も心も捧げる」と決めた
USCPAの勉強を始めたとき、アビタスの説明会で元代表の三輪先生がこう言いました。
「何もしなくても1年は経ってしまいます。
それなら、人生で頑張った1年があってもいいですよね。」
この言葉を聞いて、どこは決めました。

それからは
- 仕事が忙しい日も
- 残業でクタクタの日も
- 問題集の正答率が上がらず落ち込みそうな日も

こう唱えながら、仕事以外の時間はほぼUSCPAに注ぎ込みました。
結果として、その1年の集中が、その後のキャリアを変える投資になりました。
三輪先生の「何もしなくても一年は経ってしまう。頑張った一年があってもいいですよね」という言葉で、USCPAへの挑戦を決意。
毎日「一年だけ、一年だけ」と唱えつつ、仕事以外の時間は全て勉強し、全科目合格。
その頑張った一年のおかげで順調にキャリアが積めた。
まさにUSCPAで人生が変わった😊
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) March 5, 2023
(2)必ず「毎日」勉強する
USCPAは、範囲がとても広い試験です。
- 一度止まると、再起動が大変
- 完璧主義で「今日は2時間取れないからやめておこう」となると、そこからズルズル崩れやすい
そこで、どこは
- 1日10分でもいいから必ず毎日テキストか問題集を開く
- 週20時間の勉強時間を最低ラインとする
- 全範囲を「薄く広く」復習し続ける
ことを徹底しました。



このスタイルで勉強を続けた結果、勉強を始めた日から合格する日まで、勉強しなかった日は一日もありませんでした。
USCPA合格後のキャリアと「意味ない?」の答え合わせ
では、USCPAに合格した後はどうなったのか。
ここが「意味ない?」「いやいや、めちゃ意味あるよ」という答え合わせの部分です。
(1)全科目合格後、BIG4大手監査法人で監査
全科目合格後、どこはBIG4大手監査法人へ監査職として転職しました。


こんな理由からです。
当時は、日本の公認会計士の採用さえ絞られていた時期で、USCPAの中途採用枠はありませんでした。
ですが、何とか転職エージェントのサポートもあり、なんとか面接へ。
結果として、パートナー(事業部のトップ社員)との面接で、その場で採用に。

という不安の声も聞きますが、どこの実感は全く逆でした。
- きちんと仕事をこなしていれば、資格の種類で差別されることはない。
- 社会人経験があるUSCPAは、クライアントとのコミュニケーションで強みを発揮しやすい。
USCPAがなければ、そもそもBIG4の門をたたくことすらできませんでした。
この時点で「USCPA意味ない?」に対する答えは、どこにとっては完全にNO!でした。
BIG4監査法人で働いていた時のことは、こちらを参考にしてください。
【体験談】BIG4大手監査法人でUSCPAとして働いてみた!配属された事業部・アサイン・バリューの出し方
監査未経験の新人USCPAのためのBIG4大手監査法人のイロハ
(2)海外移住し、バンコクの米国企業でシニアアカウンタント
BIG4を退職後、どこはタイ・バンコクに移住し、現地の米国企業で、シニアアカウント(社外的にはアジアパシフィック地域コントローラー)として採用されました。
採用の決め手はシンプルです。
「USCPAだから」。
- USGAAP(米国会計基準)でのレポーティング
- SOX(内部統制)や監査対応
- アジア各国の子会社とのやり取り
など「USCPAで勉強した内容」がそのまま活かせました。
海外で外国人に囲まれながら働いても、冷静に対処できたのは、USCPAで積み上げた知識と経験のおかげです。
海外就職については、こちらの記事を参考にしてください。
【現地採用】USCPAが海外で仕事を得るために知っておきたいこと3つ!
USCPAが海外で働く どんな企業に就職・転職すべき?【海外駐在員になるために】
海外移住するにはどうしたらいい?【海外移住6つの方法と自分に合ったビザ】
【体験談】USCPAの海外就職 難しく考えなくてもいいんじゃない?
【保存版】タイ・バンコク 海外移住・海外就職ガイド 迷いを全部解決!
https://www.dokoblog.com/career-bangkok/
(3)日本へ帰国後、グローバル企業の連結決算担当・管理職へ
日本に帰国後は、グローバル企業に転職し、
- 連結決算書の作成
- 海外子会社の管理
- 海外子会社(特に米国・アジア)の財務管理
を担当しています。
採用の理由としても、
- USCPAであること
- BIG4出身であること
- 海外で働いた経験があること
がしっかり評価されました。
現在は、某BIG4の監査対応も担当していますが、監査人のみなさんは、どこがUSCPAだと知っているので、安心して任せてもらえています。

まとめ:USCPAが意味ないかどうかを決めるのは「あなた」
最後に、もう一度まとめます。
USCPAが「意味ない人」には本当に意味がない資格です。
- 会計・英語・海外ビジネスを活かす気がない
- 勉強にも、その後のキャリアにもコミットしたくない
なら、無理に挑戦する必要はありません。
一方で、
「会計×英語」でキャリアを作りたい人にとって、USCPAはかなりコスパの良い資格です。
- BIG4
- 外資系企業
- グローバル企業の連結・海外子会社管理
- 海外就職
などの扉を開いてくれます。
どこの場合、
- USCPAに全科目合格したからBIG4へ
- BIG4と海外就職の経験が、その後のキャリアの土台に
- 現在はグローバル企業で連結・海外子会社を担当
という流れで、USCPAがなかったら考えられなかったキャリアを築くことができました。
なので、どこは胸を張って言えます。

あとは、あなたにとってどうかです。
- UUSCPAという資格は、今の会社やこれからのキャリアで活かせそうか?
- 転職や海外・グローバルな仕事に興味はあるか?
- 1年~1年半、本気で頑張る覚悟はあるか?
一度じっくり考えてみてください。

「USCPAになりたい」と思ったら
USCPAは、受験資格を整えるところから、予備校選びまで、一人で調べるには情報が多すぎる資格です。
どこ自身は、USCPA予備校のサポートのおかげで、1年で全科目合格できました。
予備校選びやキャリアの使い方を間違えなければ、「USCPA意味ない」とは、きっと言わなくてすみます。
予備校選び
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USCPAは、予備校のサポートがマスト!
受験資格を整え、受験手続を進め、受験対策をするのに、独学は難しいです。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
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USCPAになる方法は「USCPAの始めかた」を参考にしてください。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。
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