外資系企業の経理ってどんな感じなのか知りたいな。
需要も多いし、USCPA資格が活かせると思うよ。
外資系企業での経理経験があるUSCPAのどこが、外資系企業での経理の仕事についてお話しするね。
英語を使った仕事に就きたい場合は、こちらの記事が参考になります☟


1.外資系企業とは
そもそもですが、外資系企業とは何でしょうか。
外資系企業とは、外国法人又は外国人が一定程度以上の出資をする日本の企業をいう。
日本にある外資系企業は、出資をする本国の外国法人からすると、世界中の一拠点に過ぎないことが多く、原則として本国の方針に従うことになります。
経理の分野においては、日本の会計基準(JGAAP)と本国の会計基準が異なりますので、経理として働く場合、どちらも理解する必要があります。
また、使用言語が異なりますので、本国で使用されている言語の知識も必要となります。
例えば、どこは、日本にある米国企業で働いていた経験がありますが、米国本社が会計基準の具体的な運用方法、方針を決定していました。
そして、米国本社が連結財務諸表を作成するため、日本を含めた世界各国から会計情報を集めていました。
会計基準は米国会計基準(USGAAP)でしたので、日本基準(JGAAP)と米国基準(USGAAP)の違いを理解する必要がありました。
もちろん、米国本社へ提出する会計書類は英語で作成し、英語にて説明をする必要がありました。
日本にある外資系企業で働く場合、本国の方針に従うことになる。経理担当者としては、本国の会計基準の理解が必須となる。
2.日本企業と外資系企業の経理業務の違い
外資系企業の経理業務と日本の経理業務は、何が違うのでしょうか。
かなり違うと思われるかもしれませんが、日次業務に関しては、やることは基本的に同じです。
日々の取引の仕訳、売掛金・買掛金の消込み、在庫や固定資産の管理、入金や支払いなどの現預金の管理は、外資系企業だからといって、日本企業と違うことはありません。
ただし、どこが働いていた米国企業では、SAP社のERPを英語で運用していました。
ですので、勘定科目は全て英語で、システムで作成されるレポートも全て英語でした。
ですので、英語が分からないと、システムが理解できず、もちろんシステムへの入力もできませんでした。
異なるのは、月次業務や年次業務です。
日本企業の経理だと、日本の会計基準に準拠して決算書を作成するだけですが、外資系企業の経理は、本国に会計報告をする必要がありますので、本国の会計基準にコンバージョン(組替え)しなくてはなりません。
たとえば、どこが働いていた米国企業では、日本基準で作成した試算表を基にして、米国基準に組み替えるためのGAAP修正仕訳を入れ、米国基準にコンバージョン(組替え)していました。
さらに、米国で連結決算を組むために必要な情報を含めた連結パッケージを提出していました。
特に、海外子会社間の債権債務(Inter-co Balance)や海外子会社間の取引(Inter-co Transaction)に関しては、使用する通貨が各海外子会社間で違うので、本国の連結財務諸表上できれいに相殺できるようにしなくてはなりませんでした。
英語で連結パッケージを作成するというのも、日本企業の経理より手間がかかるポイントかと思います。
通貨に関していえば、どの通貨で本国に報告するかによって、やることが増えます。
そのまま日本円で報告する場合は、本国の会計基準にコンバージョン(組替え)した日本円での会計書類を提出すればよいのですが、本国の通貨で報告する場合は、為替処理なども必要になります。
そして、日系企業だと3月決算が多いのですが、本国は12月決算ということが多いです。
IFRS(国際会計基準)の場合、原則として決算期を一致させなくてはならず、日本にある外資系企業も本国の決算期に合わせて仮決算をする必要があります。
決算が煩雑になりますので、日本にある外資系企業は、元から本国の決算期と同じにしていることが多いです。
ちなみにどこが働いていた米国企業では、日本円で会計書類を提出しており、決算は米国本社と同じ12月決算でしたので、追加で何かしなくてはならないことはありませんでした。
日本企業の経理業務と外資系企業の経理業務は、通常実務上は、大きな違いはない。
ただし、
- 会計基準
- 報告する通貨
- 決算期
の違いにより、外資系企業の方がやらなくてはならない決算業務が増える。
3.外資系企業の経理で必要な知識
外資系企業とはいえ、普段の経理業務は日本の会計基準で行います。
経理のジュニアスタッフとして働く場合は日商簿記の3級の知識、経理のスタッフとして働く場合は日商簿記の2級の知識があると良いでしょう。
また、本国とのやりとりに必要な言語の知識が必要です。基本的には英語圏以外の国でも、英語ができれば事足りることが多いです。
英語力は、TOEICのスコアで判断する企業が多いので、企業が要求する基準以上のスコアを取得しておくと良いでしょう。
面接も英語となる場合が多いので、面接でコミュニケーションがとれるくらいの英会話力も身につけておきましょう。
外資系企業の経理として働く場合、BATIC(国際会計検定)の合格実績は評価されます。
とはいえ、USCPA(米国公認会計士)の方が評価が高いので、大変かもしれませんがUSCPA(米国公認会計士)まで取得しておくと良いです。
どこが働いていた米国企業では、マネージャーになるにはUSCPA(米国公認会計士)に合格していることが条件でした。
USCPA(米国公認会計士)を取得しておくと、外資系企業で活躍する道が開けます。
外資系企業でも、日本の会計基準で経理業務をおこなうので、日商簿記2級くらいの知識があると望ましい。
BATIC(国際会計検定)やUSCPA(米国公認会計士)など、英語と会計の知識があることが証明できる試験に合格しておくと評価が得られる。
4.外資系企業の経理の仕事を探す
外資系企業は、基本的には日本企業のように新卒採用をせず、転職者を中途採用します。
未経験者を一から育てるというのではなく、会社が必要とする経験や資格を備えた人を即戦力として採用します。
ですので、たとえUSCPAに合格していても、経理経験がない場合は、採用してもらえないことも多いです。
ただ、年齢が若い場合は、ポテンシャル採用として、契約社員などとして採用されることはあります。
経理経験がなくても、他の就業経験や英語能力などが評価され、採用につながることもあります。
ですので、早くから転職エージェントに登録し、応募できそうな企業が募集をかけたら連絡をしてもらうよう、コネクションづくりをしておきましょう。
経理経験がない場合、応募できる外資系企業の経理ポジションがあるかは、タイミングによる。
早めに転職エージェントに登録し、応募できるポジションが出たら連絡してもらうのが一番効率的。
外資系企業の経理への転職なら、MS-Japanさんがおすすめ。公式サイトはこちらです☟
どこも、MS-Japanさんにお世話になって、希望通りの経理職に就けました。
以上、「USCPAとして外資系企業の経理で働く」でした。
でも本国へのレポーティングをするには、本国と日本の会計基準の違いが分からないといけないから、USCPAの勉強は役に立ちそうだね。
もし、経理経験がなくても、応募できる企業が出るまであきらめないでね。
転職のためにUSCPAを取得する場合、早めに転職活動を始めるのが、転職成功のポイントです。
どこがBIG4大手監査法人に転職したときに、お世話になった転職エージェントです。
管理部門に特化した転職エージェントですので、監査職だけではなく経理職への転職でも、優良な求人情報がみつかります。
今すぐ転職する気がなくても、転職エージェントに登録だけはしておいた方がいいです。
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