どこは、USCPAとしてグローバル企業で連結決算を担当しています。
連結決算の教科書はたくさんありますが、そのような本を読んでも、実務で具体的にどんなことをしているのかイメージがわかないと思います。
ですので、実際に連結決算を担当しているどこが、特にUSCPAとしてどんなことをしているのかという視点で、簡単にご説明していきますね。
1.なぜ連結決算でUSCPAが求められるのか?
まずはじめに、なぜ連結決算でUSCPAが求められるのか考えてみましょう。
ずばり、海外子会社とのやり取りが発生するので、英語で会計がわからなくてはならず、日本以外の会計基準にも詳しい必要があるからです。
ただし、日本国内にしか連結子会社がない企業は別ですので、海外に連結子会社がある場合を想定してください。
どこの勤務先は、アメリカ、ヨーロッパ、アジアと世界中に連結子会社があります。
もともと、日本の会計に詳しいけれど英語がわからない経理担当者が連結決算を担当してきましたが、海外とのやり取りがうまくできないため、海外事業部が間に入っていました。
そうなると手間がかかりますし、経理の知識がない海外事業部では手に負えないことが増えてきましたので、英語と会計がわかるUSCPAのどこが採用されたわけです。
2.USCPAとして連結決算でやっていること
つぎに、USCPAとして連結決算でやっていることについてお話しします。
前述の通り、どこの勤務先は、アメリカ、ヨーロッパ、アジアに連結子会社があります。
各国は、各国のローカルの会計基準で帳簿を作成しています。
各国のローカルの会計基準の例
- アメリカ:USGAAP(米国会計基準)
- フランス:French GAAP(フランス会計基準)
- スペイン:Spanish GAAP(スペイン会計基準)
- ドイツ:German GAAP(ドイツ会計基準)
- 中国:Chinese GAAP(中国会計基準)
- タイ:TFRS(タイ会計基準)
- フィリピン:PFRS (フィリピン会計基準)
各国のローカルの会計基準のままでは、連結させることができませんので、どこの勤務先では、アメリカはUSGAAP(米国会計基準)、ヨーロッパとアジアの国はIFRS(国際会計基準)にコンバージョンさせています。
USGAAP(米国会計基準)かIFRS(国際会計基準)であれば、『連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い』に従って、そのまま連結させることができます(ただし、連結決算手続上必要な5つの修正は除く)。
どこの勤務先は、四半期ごとに連結決算書を作成しているので、四半期ごとに連結パッケージを海外子会社に作成してもらいます。
連結パッケージの内容は、BSやPL、内部取引消去やCF作成に必要な情報などです。
ヨーロッパとアジアの国は、ローカルの会計基準からIFRS(国際会計基準)にコンバージョンしたあとに、IFRS(国際会計基準)で連結パッケージを作成してきます。
どこは、このコンバージョンが正確になされているか、そして連結パッケージ内の各数値の整合性がとれているか、大きく変動している科目はないかなどを確認します。
そして、疑問があったり、誤りを見つけた際に、各国の経理担当者に連絡し、解決させます。
この作業は監査に近いので、USCPA試験で学んだ監査の知識が非常に役に立っています。
3.連結決算でUSCPAがバリューを出せる点
最後に、連結決算でUSCPAがバリューを出せる点についても話していきます。
USCPAだと、多くのことを任せてもらえると思います。
どこの場合も、国際的な匂いがする会計関係の仕事がほとんど回ってくる状態です(笑)。
たとえば、英語ができるということで、日本語の決算書を英訳する、海外子会社の監査法人からの監査フィードバックを和訳し役員に説明する、海外子会社の会計監査に同行するため海外出張するなどです。
ですが、やはり頼りにされるのは会計基準関係だと思います。
最近だと、USGAAP(米国基準)は「収益認識の新基準(ASC606)」、IFRS(国際会計基準)は「新リース会計基準(IFRS16)」など比較的大きな新基準の適用がありました。
ですので、各国でスムーズに導入できるよう、各国への説明と新基準用のフォーマットの作成・配布、監査法人への相談、各国からの質問への回答など、連結業務の一環として対応していました。
正しい会計基準で財務諸表を作成してもらい、問題なく監査をパスさせられるかは、USCPAとしての技量にかかってくると思います。
プレッシャーは大きいですが、USCPAとして、連結決算はやりがいがある仕事だと思っています。
以上、「USCPAとして連結決算を担当する」でした。
分からないことがたくさん出てきても、監査に影響が出そうな事項は、監査法人に事前に相談してアドバイスをもらえばいいですし、随時必要なことは勉強していけばいいので、心配はいりませんよ。

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