USCPAで海外駐在を目指すならどんな企業に転職すべき?企業選びのポイントを解説
USCPA(米国公認会計士)で海外駐在を目指すなら、資格取得だけでなく、どんな企業・どんな職種を選ぶかが重要です。
同じ海外展開企業でも、会計・財務人材を海外に出しやすい会社もあれば、海外駐在の中心が営業職や技術職になっている会社もあります。
そのため、海外駐在を目指すなら、単に「海外勤務者が多い会社」を見るだけでは足りません。
USCPAの知識や会計・財務の経験を活かしやすい企業かどうかを見極めることが大切です。
この記事では、
- 海外駐在を目指しやすい企業の共通点
- USCPAが相性のよい企業タイプ
- 狙いやすい職種
- 求人を見るときのチェックポイント
を整理します。
そもそもUSCPAで海外駐在ができるのか、監査法人と事業会社のルート全体を知りたい方は、こちらの記事を先に読むのがおすすめです。
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USCPAで海外駐在を目指すなら、企業選びが重要
USCPAで海外駐在を目指すなら、まず意識したいのが企業選びの重要性です。
USCPAは海外志向のキャリアと相性がよい資格ですが、資格を持っているだけで海外駐在が決まるわけではありません。
実際には、
- 海外拠点があるか
- 会計・財務人材を海外に出す文化があるか
- 海外子会社管理に会計職が関わっているか
- 海外勤務の中心がどの職種か
によって、可能性はかなり変わります。
つまり、海外駐在を目指すなら、
「海外勤務者が多い会社」ではなく、
「USCPAや会計・財務の経験を活かして海外に出やすい会社」
を見ていく必要があります。
ここで大事なのは、企業名だけを追いかけないことです。
同じ会社でも、どの職種で入るかによって、海外勤務の可能性や仕事内容は大きく変わります。
どこも、海外で働きたいと思って企業や求人を見ていた時期があります。
ですが、実際に見ていくと「海外展開している会社」と「USCPAが活きる形で海外に行ける会社」は、かならずしも同じではありませんでした。
この記事では、海外駐在を目指しやすい企業や職種の考え方を、実体験も交えながら整理していきます。
海外駐在を目指しやすい企業には共通点がある
海外駐在を目指しやすい企業には、いくつか共通点があります。
逆に言うと、海外展開している会社ならどこでもよいわけではありません。
ここでは、USCPAが海外駐在を目指すときに見ておきたい企業の特徴も整理します。
(1)海外拠点が多い企業
まず大前提として、海外拠点が多い企業の方が、海外駐在の母数は増えやすいです。
海外子会社や海外支店、駐在員事務所が多ければ、それだけ海外勤務のポストも生まれやすくなります。
たとえば、企業研究の参考として、海外勤務者が多い企業や業界を見てみると、メーカー、商社、銀行のように海外拠点が多い業界が目立ちます。
そのため、海外駐在を目指すときに、まずこうした業界を候補に入れてみるのは自然です。
ただし、海外拠点が多いことだけで、そのままUSCPA向きとは言えません。
大事なのは、その海外拠点でどんな人材が求められているかです。
海外拠点が多くても、海外に出るのがほとんど営業職や技術職であれば、会計・財務職としての海外駐在とは少し話がちがってきます。
(2)会計・財務人材を海外に出す企業
USCPAが海外駐在を目指すなら、単に海外勤務者数が多い会社よりも、会計・財務人材を海外に出す会社かどうかを見る方が大切です。
私がタイやベトナムで働いていたときに出会った日本人駐在員も、メーカー、商社、銀行の人が多かった印象です。
バンコクで通っていたタイ語学校のクラスメイトにも、自動車メーカーや自動車部品メーカー、家電メーカー、メガバンク、商社の駐在員がいました。
この意味でも、海外勤務が多い業界として、メーカー・商社・銀行はたしかに有力だと感じます。
ただし、ここで注意したいのは、海外勤務者数が多いことと、USCPAが活きる会計・財務職の海外駐在が多いことは別だということです。
たとえばメーカーは、海外勤務者数が多いイメージがあります。
でも、私がタイやベトナムで出会ったメーカーの駐在員は、技術者や工場系の担当者がほとんどでした。
会計職で駐在している人は、私自身ほとんど見たことがありませんでした。
つまり、海外勤務者数が多いことと、USCPAが活きる海外駐在が多いことは、必ずしも同じではありません。
そのため、企業を見るときは、
海外勤務者の人数だけでなく、どの職種の人が海外に出ているのか
まで意識することが大切です。
(3)海外子会社管理の機能が強い企業
USCPAと相性がよいのは、海外子会社管理や連結決算、内部統制など、本社側でグローバル業務を担っている企業です。
こうした企業では、会計・財務人材が海外拠点とやり取りする機会が多く、
- 海外子会社の決算管理
- 資金管理
- 内部統制
- 本社へのレポーティング
などを通じて、海外駐在につながる可能性が出てきます。
海外拠点が多くても、本社の会計・財務部門が国内業務だけで完結している会社では、海外駐在につながりにくいことがあります。
一方で、海外子会社管理の機能が強い会社は、USCPAの知識が活きやすいです。
どこも実際に求人を見ていたとき、単に「海外あり」と書いてあるだけの会社より、海外子会社や現地法人と本社経理・財務がしっかりつながっている会社の方が、海外勤務につながりやすそうだと感じました。
(4)海外勤務者数だけでなく「誰が駐在しているか」見る
これはかなり大事なポイントです。
会社選びでよくあるのが、
「海外勤務者数が多い会社なら海外駐在しやすそう」
と考えることです。
もちろん完全に間違いではありません。
ただ、本当に見るべきなのは、
どの職種の人が海外に行っているのか
です。
- 営業職が中心なのか
- 技術職が中心なのか
- 経理・財務・管理部門も出ているのか
ここによって、USCPAの相性はかなり変わります。
また、企業研究では、海外勤務者数の多さだけでなく、従業員に占める海外勤務者の割合も参考になります。
こうした視点で見ると、商社や国際関連の組織が目立つこともあります。
ただし、割合が高いことだけでUSCPA向きとは限りません。
最終的には、会計・財務人材が海外に出ているかどうかまで確認することが大切です。
海外勤務者数の多さは参考になりますが、最終的には
会計・財務人材が海外で活躍できる会社かどうか
で判断した方が実務的です。
USCPAが海外駐在を目指しやすい企業のタイプ
ここまで見てきた判断軸を踏まえると、USCPAが海外駐在を目指しやすい企業にはいくつかのタイプがあります。
ここでは、企業タイプごとの特徴を整理します。
(1)商社
商社は、海外拠点が多く、駐在員の数も多い企業タイプです。
また、海外子会社や現地法人とのやり取りが多く、本社と海外拠点の橋渡し役が重要になるため、会計・財務人材が活躍できる可能性があります。
USCPAとの相性という意味でも、
- 海外子会社管理
- 連結
- グローバルな管理会計
- 海外レポーティング
などの業務とつながりやすい点は魅力です。
どこも、海外勤務者数の多さだけでなく、海外勤務者割合のような切り口で企業を見たとき、商社はかなり目立つと感じました。
海外に出る人の母数だけでなく、海外との接点が強い組織構造を持っている点でも、商社はやはり有力です。
ただし、同じ商社でも、どの部署・どの職種で入るかは重要です。
商社だから自動的に海外駐在しやすいわけではなく、会計・財務系のポジションに入ることが前提になります。
(2)銀行
銀行も、海外拠点があり、海外勤務者が一定数いる企業タイプです。
特に、国際部門や海外関連業務を持つ銀行では、海外勤務や海外出張の可能性があります。
財務や資金管理、グローバルなレポーティングなど、USCPAと相性のよい分野もあります。
そのため、銀行での経験や金融寄りのキャリアに興味がある人には選択肢の1つです。
実際、タイで出会った日本人駐在員の中にも、メガバンク勤務の方がいました。
タイの銀行と提携していることもあり、銀行は現地でも存在感がありました。
一方で、銀行は銀行特有の業務やカルチャーも強いため、単純に「USCPAがあるから行きやすい」とまでは言えません。
あくまで、海外勤務と相性のよい企業タイプの1つとして考えるのがよいです。
(3)海外展開の強い日系事業会社
海外展開の強い日系事業会社も、有力な選択肢です。
ただし、ここで重要なのは、
海外展開しているかどうかよりも、
会計・財務人材が海外に出る会社かどうかです。
たとえばメーカーでも、海外拠点は多い一方で、海外駐在の中心が技術職や工場系の管理職であることがあります。
その場合、会計職として海外駐在を狙うには少しずれることがあります。
つまり、同じ「海外展開企業」でも、
- 海外に誰が出ているか
- 本社でどんな業務をしているか
を見ることが大切です。
どこも、海外で働きたいと思って企業を見ていたとき、ただ「海外拠点が多い会社」を追うだけでは足りないと感じました。
USCPAを活かしたいなら、海外展開の派手さよりも、会計・財務職が海外とどうつながっているかを見る方がずっと大事です。
(4)国際関連の独立行政法人
企業とは少し違いますが、国際関連の独立行政法人のように、海外勤務の比率が高いタイプの組織もあります。
こうした組織は、海外拠点とのかかわりが強く、海外勤務の機会があるという点では参考になります。
私自身、タイやベトナムでJETROやJICAの方を見かける機会が多々あり、海外との接点が多い組織だと感じました。
タイではJETRO主催のセミナーに参加したことがありますし、ベトナムではJETRO主催の展示会や日本企業の日本人社員を集めたパーティーに参加したことがあります。
ただし、民間企業とは仕事内容も採用ルートも違うため、単純に同列には語れません。
また、募集の出方や中途採用の状況は時期によって変わるので、ここは「こういうタイプの組織もある」くらいに捉えるのが安全です。
民間企業以外にも海外勤務の可能性がある組織がある、という視点を持っておくといいでしょう。
USCPAが海外駐在を目指しやすい職種
企業選びと同じくらい重要なのが、どの職種で入るかです。
同じ会社でも、営業と経理職では海外駐在の意味が違います。
USCPAを活かすなら、やはり会計・財務とつながりやすい職種を見ていく方が自然です。
(1)経理
経理は、USCPAが海外駐在を目指すうえで最も王道の職種です。
- 海外子会社の決算管理
- 現地法人の経理責任者
- 本社と現地の橋渡し
などにつながりやすく、USCPAとの相性もいいです。
特に、海外子会社を持つ企業では、経理職が海外拠点と関わる場面が多いため、将来的に海外駐在候補になることがあります。
(2)財務
財務も有力です。
企業によっては、海外資金管理、現地法人の資金繰り、銀行対応など、海外との接点が多い職種です。
特に銀行やグローバル企業では、財務職が海外と関わる機会が増えやすいです。
USCPAだけで直結するわけではありませんが、財務の経験があると、海外勤務につながる可能性があります。
(3)連結決算・海外子会社管理
USCPAとの相性がかなり良いのが、連結決算や海外子会社管理です。
この分野では、海外拠点の財務情報を本社に取り込む、会計方針を合わせる、現地の状況を本社に伝えるなど、海外との接点が強くなります。
本社でこの経験を積むことが、将来的に海外駐在や海外子会社側のポジションにつながることがあります。
(4)内部監査・内部統制
内部監査や内部統制も、グローバル企業では有力な選択肢です。
海外拠点を監査したり、内部統制の整備状況を確認したりする中で、海外出張や海外拠点との接点が生まれます。
その延長で、将来的に海外赴任につながることもあります。
USCPAの監査・内部統制の知識も活かしやすい分野です。
求人を見る時に確認したいポイント
企業タイプや職種の相性がわかっても、実際の転職では求人の見方が大切です。
「海外駐在あり」と書いてあるだけで飛びつくのではなく、どんな内容なのかをよく見る必要があります。
(1)海外赴任の実績があるか
まず確認したいのは、その会社に本当に海外赴任の実績があるかです。
求人票に「海外勤務の可能性あり」と書いてあっても、実際にはほとんど前例がないこともあります。
逆に明記がなくても、実績として会計・財務人材が海外に出ている会社もあります。
大事なのは、制度や文言だけでなく、実際に誰が海外に行っているかです。
(2)海外子会社管理の記載があるか
求人票に
- 海外子会社管理
- 海外拠点
- 現地法人
- 連結
- グローバル
といった言葉があるかは、かなり大事です。
こうした文言があるポジションは、少なくとも海外業務との接点がある可能性が高いです。
もちろん、それだけで海外駐在が決まるわけではありません。
ただ、国内業務だけで完結する求人よりは、海外につながる可能性があります。
(3)英語の使用場面が書かれているか
英語使用の有無も大事ですが、
どのレベルで使うのか
を見ることが大切です。
- メールや資料読解が中心なのか
- 会議やレポーティングがあるのか
- 現地との調整や交渉まであるのか
によって、求められるレベルはかなり違います。
海外駐在候補として期待されるポジションなら、英語の使用場面もある程度具体的に出てくることが多いです。
(4)会計スペシャリスト型か、管理型か
求人を見るときは、そのポジションが
- 会計スペシャリスト型なのか
- 管理型・ゼネラリスト型なのか
を意識すると分かりやすいです。
たとえば、米国や欧州寄りのポジションなら、会計や財務の専門性を求めるケースがあります。
一方で、アジア拠点管理では、現地スタッフ管理や工場管理など、より管理型の役割になることがあります。
どちらが良い悪いではなく、
自分がUSCPAをどう活かしたいのか
と合っているかが大事です。
(5)求人票に出ていない実態も確認する
これはかなり重要です。
求人票には書いていなくても、実際には
- 海外赴任者はごく一部
- 駐在は特定の部署だけ
- 海外勤務といっても出張中心
ということがあります。
逆に、求人票だけでは見えないチャンスがあることもあります。
そのため、求人票を読むだけでなく、面接や転職エージェント経由で
実際にどんな人が海外に行っているのか
を確認することが大切です。
どこも実際に求人を見ていたとき、表面的には魅力的でも、よく見ると「求めている人物像がかなり限られている」と感じたことがありました。
海外駐在を目指すなら、求人票の見た目の華やかさよりも、実態を確認することの方が大事です。
海外駐在を目指すなら、転職エージェントの活用も有効
海外駐在は、求人票だけでは見えないことが多いです。
たとえば、
- 実際に会計・財務職が海外に出ているか
- 海外赴任の実績があるか
- 海外勤務といっても駐在なのか出張なのか
- どのくらいの年次で海外に出る可能性があるか
といった点は、求人票だけではわからないことがあります。
そのため、海外駐在を目指すなら、会計・経理に強い転職エージェントに相談しながら、自分の経験で狙える求人を整理するのが有効です。
特に、
- どの企業が会計職の海外駐在と相性がいいのか
- どの職種なら海外に繋がりやすいのか
- 今の自分の経験で狙えるか
を整理するには、第三者の視点があると動きやすいです。
海外駐在につながる可能性がある求人を整理したいなら、レックスアドバイザーズの無料転職相談を利用するのがおすすめです。
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まとめ:USCPAで海外駐在を目指すなら、資格より企業選びが重要
USCPAで海外駐在を目指すなら、資格取得だけでなく、どんな企業・どんな職種を選ぶかが重要です。
海外拠点が多い会社でも、海外勤務の中心が営業職や技術職なら、会計・財務職としての海外駐在とは少し話が違います。
大切なのは、
- 海外拠点があるか
- 会計・財務人材を海外に出しているか
- 海外子会社管理の機能が強いか
- 自分が入る職種が海外に繋がりやすい
を見ていくことです。
また、求人を見るときも、
「海外勤務あり」という言葉だけでなく、
- 海外赴任の実績
- 海外子会社管理の有無
- 英語使用の場面
- 会計スペシャリスト型か管理型か
まで見ておくと、ミスマッチを減らしやすいです。
そもそもUSCPAで海外駐在ができるのか、監査法人と事業会社のルート全体を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
現地採用にも興味がある方は、こちらもどうぞ。



