USCPA撤退すべき?続ける?迷った時の判断基準と撤退時にやること

1年半で全科目合格を目指していたけど、まだ1科目も合格できていないし、このまま学習を継続すべきか、撤退すべきかわからなくて困ったな。

「1科目も合格できない」「FARには合格したけどAUDで不合格が続く」など、USCPA撤退(やめどき)を相談されることは多いよ。
せっかくUSCPAの学習を始めたのなら、全科目合格まで頑張ってほしい。
ただ、現実には「続ける/休む/撤退」を判断した方がいい局面もある。
なので、この記事では
- USCPA撤退のタイミングをどう決めるか(判断基準)
- 撤退を決めたらすること(後悔を防ぐ)
- 「やめたい」を感情で終わらせず、次に活かす方法
を整理するよ。
USCPAをなぜ挫折・あきらめたのか(原因パターン)の深掘りやアンケートについては、こちらの記事を参考にしてください。
はじめに:十分な情報収集で撤退の可能性を減らす
「USCPAの学習を始めたい」という方から、たくさんご連絡をいただきます。
迷いや懸念点がある方には、USCPAのプラス面とマイナス面の両方をお伝えし、納得してから学習を始めることをおすすめしています。
『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』を出版しましたので、この本も読んでいただくようご紹介することもあります。
最近は既に読んでくださった方からご連絡をいただくことが多いです。
ありがとうございます!
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どこに連絡をくださる方(ブログを読んでくださっている方)は、ご自分でかなり調べているので心配は少ないです。
でも現実には、「なんとなくUSCPAに興味がある」で踏み出してしまい、2年、3年と学習期間が長引いてから、撤退を迷う人もいます。
最近USCPAに挑戦し始めた受験生と話すと、少し覚悟が足りない方が多いです。
例えるなら、富士山に登るのに、近所に出かけるようなサンダルで向かってしまっている感じ。USCPAは日本の公認会計士より勉強時間が少なくてすむかもしれませんが、難関試験です。
それなりの覚悟が必要。— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』改訂版12月14日発売 (@dokoblog) October 12, 2023
ときどき、X(旧Twitter)でもこのようなポストをしてしまうのも、甘く考えている方がいるからです。
だからこそ、USCPA試験にチャレンジする前に、
- 試験制度(試験科目・受験の流れ・受験料の負担感)
- 合格までの現実的な勉強時間
- 合格後のキャリアの使い方(何が変わる/変わらない)
を把握しておくことが大事です。
情報収集ができているほど、撤退は減ります。
逆に言えば、撤退を考えている人も、まずは「状況を整理する」だけで判断しやすくなります。
1.USCPA撤退のタイミングの決めかた
USCPAから撤退するタイミング(辞めどき)を決める時に大事なのは、感情だけで決めないことです。
「つらい」「しんどい」「もうやめたい」は、誰でも一度はきます。
どこも、仕事と勉強の両立が大変で、そのように思ったこともありました。
問題は、その感情が
- 一次的な疲労・忙しさ(=休めば戻る)
なのか
- 仕組みとして詰んでいる(=続けるほど損が増える)
なのかを分けられるかどうか。
ここからは、撤退の判断を2段階で整理します。
USCPAから撤退するタイミング
- すぐに撤退する
- いったんよく考えてから、撤退するか決める(期限を切る)
(1)すぐに撤退する(撤退を先延ばしにしない方がいいケース)
すぐに撤退してもいいのはどんな場合でしょうか。
結論から言うと、「続けるほど損が増える状態」が固定されているなら、撤退は合理的です。
たとえば、こんなケース。
- 学習時間がどうやっても作れず、改善の見込みが当面ない
- 予備校のカウンセリングなども受けたが、合格できない原因がわからず手の打ちようがない
- 学習に集中できず、ダラダラ長期化している(やっているのに進んでいない)
- 健康・メンタル・家族・仕事に明確な悪影響が出ている
- 家計的に限界で、受験を続けるほど生活が壊れる
ここで大事なのは、撤退=敗北ではないこと。
USCPAは簡単ではありません。
「合格できない=自分がダメ」ではないです。
撤退したとしても、今までの努力がムダになるわけではありません。
全科目合格できなければ資格としてはゼロでも、学習で積み上げた
- 知識(会計・監査・税務の基礎)
- 実行力(仕事や学校と並行して勉強した経験)
- 計画力・問題解決力
は確実にスキルアップしています。
USCPAから撤退しても、今までの努力が無駄になるわけではないので、サンクコストの呪縛(コンコルドの誤謬)に陥らないようにする。
「ここまでやったから・・・」で続けるほど、撤退が遅れて損が膨らむことがある。
撤退は「これまでを否定」ではなく、「これ以上の損を止める」判断。
(2)いったんよく考えてから、撤退するか決める(期限を切る)
一方で、「いったんよく考えてから、撤退するか決めたほうがいい」人もいます。
たとえば、
- どうしてもUSCPAになりたい(目的が強い)
- 学習を続けたい気持ちはある
- 環境が整えばまだ伸びる可能性がある
こういう場合に、勢いで撤退すると、あとから「もう少し頑張ればよかった」と後悔しやすいです。
おすすめは、撤退期限を先に決めることです。
- 「この日まで(またはこの科目まで)は全力でやる」
- 期限までに達成できなければ撤退(または長期休止)
この形だと迷いが減ります。
撤退はしたけど、後で再挑戦して全科目合格する人も実際にいます。
特に「続けたいけど環境がない」タイプは、状況が変わった瞬間に戻ってこられます。
だから「撤退=一生終わり」ではありません。
撤退して時機を待つのも手。
ただし、注意点があります。
期限を切るなら、同じやり方で続けないこと。
同じやり方の延長は、同じ結果になりやすいです。
期限付き継続にするなら、次の「3つのチェック」を必ず入れてください。
USCPAに絶対なりたいという「目的」、学習を続けたいという「気持ち」、学習が続けられる「環境」があるならば、安易に撤退しない方が良い。
(3)撤退前に確認したい「3つのチェック」
撤退か継続かを判断する前に、これだけは確認してほしいです。
ここが整理できるだけで「やめたい」が「判断」になります。
チェック➀:合格できない理由が「特定」できているか?
合格できないのは、主にこのどれかです。
- 英語がネックで問題が読めない/時間が足りない
- 会計(前提知識)が弱く、理解が積み上がっていない
- 学習時間が足りない(量の問題)
- 学習方法が悪い(復習が回っていない、演習の設計が弱い)
理由が特定できるなら、打ち手があります。
理由が特定できないなら、まず特定が優先(それでも無理なら、撤退が合理的)。
勉強法・勉強のペースづくりがネック
アビタスがUSCPA再挑戦者も対象としたコーチングを始めています(FARとAUDのみ)。
最初のFARでなかなか合格できないアビタス受講生(アビタス元受講生)は、コーチングの受講を検討してもいいかもしれません。
英語がネック
英語力がないため合格できないという場合。
英語の勉強法を参考にしてください。
会計がネック
FARで何度も不合格になる場合で、簿記の知識が欲しい場合。
簿記の基礎知識を身につけてからUSCPAに戻るか考えましょう。
チェック②:改善策が「実行可能」か?(環境・時間があるか)
改善策があっても、実行できなければ意味がありません。
- 週に最低○時間は確保できるか?
- 繁忙期・家庭事情で学習ゼロの州が続く見込みはないか?
- 家族や職場への説明が必要なら、できるか?
できないなら、撤退ではなく「休止」の方が正解なことも多いです。
チェック➂:期限内に「形が変わる」設計ができるか?
期限付き継続を選ぶなら、期限内に必ず「形が変わる」設計にします。
- 弱点論点を3つに絞る
- 復習サイクルを固定する(例:講義→MC問題→復習→再MC問題)
- 受験のタイミングを「気持ち」ではなく「修正に必要な日数」で決める
- 受験費用の上限を決める(今年はここまで、など)
この設計ができない場合は、同じことの繰り返しになりやすいです。
その場合、撤退(または長期休止)の方が適しているでしょう。
2.USCPA撤退を決めたらすること
USCPA撤退を決めたら、次にやることは2つだけです。
USCPAから撤退後にすること
- 振り返って「資産化する」(無駄にしない)
- 止血して、次に進む(再出血しない)
撤退後に一番キツイのは、「何門戸なっていない気がする」こと。
でも、残せます。
残せた人は強いです。
(1)なぜ合格できなかったのか振り返る(次に活きる棚卸し)
USCPAから撤退しても、将来的にまた挑戦する可能性があるならもちろん、他の資格や転職に進む場合でも、振り返りはやっておいた方がいいです。
ここは「反省」ではなく「分析」です。
感情を抜いて、原因を分類します。
合格できなかった理由の例
自分のスペックの問題(前提)
- 英語力が上がらず、本番でも英語でつまずいた
- 思ったより会計に興味がもてなかった
学習時間の問題(環境)
- 仕事と学習を両立できなかった
- 学習より他の楽しみを優先してしまった
- 学習するモチベーションが維持できなかった
学習方法の問題(設計)
- 自分に合った学習方法が取れなかった
- USCPA予備校が薦める学習方法を信じ切れなかった
- 要領の悪い学習方法を続けてしまった
合格できなかった理由の振り返り
- なぜ合格できなかった?
- どうすれば良かった?(次回やるなら何を変える?)
言語化できると、「撤退=終わり」ではなく、次につながります。
(2)撤退後のダメージを最小化する(整理・復帰導線)
撤退で一番もったいないのは、撤退後にさらに損が増えることです。
ここは現実的に行きます。
➀学習資産を整理して残す(資産化)
たとえば、このように整理するといいでしょう。
- ノート/復習メモ/間違えた論点を1ファイルにまとめる
- 「自分が詰まったポイント」を短くメモしておく
- 可能なら、科目ごとに次回の最短ルートを書いておく
➁「戻れる形」を残す(再挑戦の可能性がある人)
撤退したら一生戻れないわけではありません。
戻れる人は、撤退時にこれをやっています。
- 再開条件を決める(例:繁忙期が終わったら、転職が落ち着いたら)
- 再開時の入り口を決める(例:FARのここから、MC問題からなど)
- アカウント・教材の管理をする(放置で迷子になるのを防ぐ)
(3)他の資格にチャレンジする(次の一手を軽くする)
USCPAの学習で「勉強する習慣」ができているなら、USCPA以外の資格にチャレンジしてもいいでしょう。
USCPAよりは楽に合格できる資格に挑戦したり、
「会計×英語」が難しかったなら、いったん分解して
- 会計だけ
- 英語だけ
に寄せるのも現実的です。
他の資格の例(方向性別)
USCPAほど大変ではない「会計×英語」関連資格
英語力は必要ない「会計だけ」の関連資格
USCPAを止めても「会計キャリアを止める必要はない。
撤退は「方向転換」です。
振り返りで得た教訓を次の道で活かしましょう。
USCPA撤退に関するよくある質問(FAQ)
USCPA撤退に関して、よくある質問にお答えしておきます。
Q1:USCPAから撤退したら、今までの勉強は全部ムダ?
ムダではありません!
ただし、ムダではないと自分で思えるためには、撤退時に「振り返り(原因の言語化)」と「資産化(メモ整理)」はやっておくといいですよ。
Q2:休止か撤退か迷う。どっちが正解?
休止か撤退のどちらかは、このように考えるといいでしょう。
- 環境(時間・家庭・仕事)が言指示的に崩れている→休止が向きやすい
- 理由が特定できず、改善策も実行できない→撤退が合理的
迷うなら、期限付きの休止(例:1~2ヶ月)で状況を見直すのも手です。
Q3:撤退したけど、また戻りたくなる気がするけど?
それでOKです。
撤退=永久離脱ではありません。
戻りたくなる人は一定数いますし、戻って合格した人もいます。
だからこそ、撤退時に「戻れる形(復帰導線)」だけ残しておくと強いです。
また、アビタス受講生であれば、再開者のための資料がサイトにありますし、説明会もやっているので安心です。
まとめ:USCPA撤退は「失敗」ではなく、人生を守る判断
USCPA撤退の判断で大事なのは、精神論ではなく基準です。
- すぐ撤退が合理的なケースもある(続けるほど損が増える状態)
- 迷うなら期限を切って「やり方を変えて」検証する
- 撤退後は「振り返り→資産化→止血→次」に進めば、努力は残る
以上、「USCPA撤退すべき?続ける?迷った時の判断基準と撤退時にやること」でした。

判断として考えると、少し冷静に慣れそう。

「これ以上の損を止めて、次に進む」ための判断でもあるよ。
自分を守るのも、立派な実行力だからね。




