
USCPAとして入所したら、日本の公認会計士資格も取った方がいいのかな?
どこも、監査法人に入所した後、USCPA資格だけでは不十分で、日本の公認会計士資格も取る必要があるのか疑問に思ったよ。
結論から言うと、日本の公認会計士資格は取る必要がないと思うので、その理由を見ていこうか。
USCPAが監査法人で働く場合、日本の公認会計士資格も取る必要があるのか?
無事USCPAに合格して、監査法人で採用してもらえました。
おめでとうございます!
今まで頑張った分、少しは遊んだり、旅行に行ったりしたいですよね。
どこは、合格してすぐ監査法人に採用されたため、まだ浮かれた状態で入所しました(笑)。
ですが、入所してみると、そんなのんびりとしたUSCPAはいませんでした。
「次は日本の公認会計士資格を取るぞ!」と予備校探しを始めたりするUSCPAまでいて。
日本の公認会計士資格を取ることを考えていなかったどこも、「せっかくUSCPAに合格したばかりなのに、日本の公認会計士資格も取らないと働いていけないの?」と慌てたものでした。
そして、USCPAのマネージャー(日本の公認会計士資格なし)に、「日本の公認会計士の資格は取った方がいいですか?」とさっそく聞きに行きました。
日本の公認会計士資格がないマネージャーに聞きに行ったのは、もちろん、「日本の公認会計士の資格は必要ないよ」と言ってもらいたかったからです(笑)。
案の定、「日本の公認会計士の資格は必要ない」との回答を得ました。
さらに、その理由も聞き、かなり納得したので、日本の公認会計士の資格はないまま、いまに至ります。
もし「必要!」と言われていたら、日本の公認会計士の資格を取るより、監査法人を辞めていそうですが(笑)。
その時に聞いた「USPCAが監査法人で働く場合に、日本の公認会計士資格が必要ではない理由」は、大きく分けると3つです。
今のどこならば、実体験を含めて補足できますので、1つ1つ説明していきたいと思います。
USCPAが監査法人で働く場合に、日本の公認会計士資格を取る必要がない理由
- 公認会計士の資格は、入所するためには必須だが、仕事では必須ではないから
- いくらでも勉強しないといけないことがあるから
- USCPAはせっかく差異化できているのに、わざわざ同化するともったいないから
1.公認会計士の資格は、入所するためには必須だが、仕事では必須ではないから
「USCPAが監査法人で働く場合に、日本の公認会計士資格を取る必要がない理由」の1つ目を見ていきましょう。
それは、公認会計士の資格は、入所するするためには必須ですが、仕事では必須というわけではないからです。
(1)資格はパスポート
医師や弁護士と同様、公認会計士の資格を取る理由の1つは、「その資格がないと仕事に就けないから」でしょう。
監査法人で働く場合、公認会計士の資格があって初めて、門戸が開かれます。
資格はパスポートのようなものです。
USCPAは既に米国の公認会計士なのですから、さらに日本の公認会計士の資格を取らなくても、既にパスポートを手にしています。
そもそも、入所しているということは、既に中にいるのですから、いまさら中に入るための道具は必要ないわけです。
(2)USCPAに制約なし
また、公認会計士の資格を取る理由として、「その資格がないと仕事ができないから」というのも挙げられます。
仕事をする際に、「USCPAだからこの仕事はやってはいけない」などという制約はありません。
日本の公認会計士とUSCPAでは、差はありません。
入所してからのアサイン(業務の割り当て)は、日本の公認会計士なのか、USCPAなのかどうかで決まるのではなく、「その人が仕事ができるかどうか」で決まります。
日本の公認会計士でも能力や評価が低く、あまりアサインされない人もいますし、一方、USCPAでも、どんどん難しいプロジェクトに抜擢され、活躍する人もいます。
(3)完全実力主義
監査法人というのは、難しい資格を持っていれば高い評価が得られるという世界ではなく、完全に実力主義です。
自分の仕事は自分の力で勝ち取ってくるという、「個人事業主の集まり」です。
日本の公認会計士と対等になりたくて資格を取ったとしても、それで評価が上がって、自然と出世できるわけではありません。
日本の公認会計士資格をもっていなくても、実力があれば出世できるので、USCPAだから出世できないなどというのは、USCPAの単なるいいわけ、実力不足でしょう。
- パスポートを持って中に入ったのに、いくつパスポートがほしいの?
- USCPAだからといって、できる仕事に制約はありません。
- 監査法人は、資格で評価が変わるような世界ではありません。難しい資格をもっているかより、実力が評価されます。
2.いくらでも勉強しないといけないことがあるから
「USCPAが監査法人で働く場合に、日本の公認会計士資格を取る必要がない理由」の2つ目を見ていきましょう。
それは、わざわざ日本の公認会計士試験の勉強をしなくても、いくらでも勉強しないといけないことがあるからです。
(1)勉強自体はマスト
どこは、USCPAに合格して、すぐに監査法人に入所しました。
自分の中では、すごろくの「あがり」のような、ゴールテープをきったような気分だったのですが、実際はスタートだったのです。
前職は外資系企業の経理職で、経理も英語もそこそこできて、それなりに評価されていました。
ですが、監査法人に入ったら、一緒に働くチームは日本の公認会計士ばかり。
まるで、突然オリンピック選手と走ることになってしまったような感じでした。
つまり、日本の公認会計士とUSCPAは、鍛え方が違って、筋肉量(知識量)にかなりの差があります。
USCPAの試験勉強をしていた頃より、さらに筋トレ(勉強漬け)の毎日になったのです。
(2)実務の勉強より資格の勉強を優先するの?
働きながら、いくらでも勉強すべきことや、勉強したいことが出てきます。
いま現在、実務で知らなくてはいけないことが山ほどあるのに、はたして、実務にすぐ直結しない日本の公認会計士資格の勉強をする必要があるのでしょうか?
資格というのは、どんな場合に取るべきか、再度考えてみましょう。
資格を取るべき場合
- その資格がないと仕事に就けない場合
- その資格がないと仕事ができない場合
- ある分野の知識を効率的・網羅的にインプットする手段として勉強する場合
以上の3つの場合に取るべきだと思います。
前述のように、既に仕事に就けているし、仕事ができています。
さらに、明確に勉強しなくてはならないことが決まっているのだから、わざわざ資格を利用して、幅広く会計の勉強をするのは、反対に非効率です。
つまり、日本の公認会計士資格を取るメリットが特に見当たりません。
日本の公認会計士に合格するには、3,000時間くらいかかると言われています。
そんなに大量の時間を資格のために投入するくらいなら、業務に必要な勉強に時間をかけた方が、よほどプラスになるでしょう。
USCPAが監査法人に入所したら勉強しておいた方が良いことについては、こちらを参照してください☟

USCPAの試験もそうですが、資格というのは、さっさと最低限の勉強で合格させてしまうべきもの。
時間をかけるべきは、仕事で必要なことに関する勉強でしょう。
「資格の勉強」と「実務に必要な勉強」は異なりますので。
- 業務に直結する勉強をしましょう。
- 日本の公認会計士資格の試験範囲には、自分に直接必要ではないことまで含まれています。
- 優先順位を考えましょう。
3.USCPAはせっかく差異化できているのに、わざわざ同化するともったいないから
「USCPAが監査法人で働く場合に、日本の公認会計士資格を取る必要がない理由」の3つ目を見ていきましょう。
それは、USCPAはせっかく日本の公認会計士と差異化できているのに、わざわざ同化するともったいないからです。
(1)USCPAは劣っているのではなく、違うだけ
ネットなどでUSCPAがダメ扱いされている気がするのですが、実際は監査法人では、前述のように、ダメな人は日本の公認会計士でも評価は低いですし、デキル人はUSCPAでも優秀です。
USCPAは中途入所が多いです。
既になんらかのキャリアを積み、USCPAを取って、監査法人に入所してくるわけです。
よって、実務経験なしで入所した多くの日本の公認会計士より、世間慣れしています。
特に、どこの事業部では、「海外経験が豊富な人」という条件でUSCPAを採用してきたらしく、留学経験、海外駐在経験がある人しかおらず(ちなみに、どこはワーキングホリデー経験のみ、おまけ枠です 笑)、英語力のあるユニークな経験をもつ人が揃っていました。
(2)会計以外の幅を広げ、さらに差異化
USCPAは、会計知識では日本の公認会計士に負けていても、他に優れている点がいくらでもあります。
それだったら、わざわざ日本の公認会計士資格を取って同じ土俵に上がるよりも、その優れている点をさらに伸ばすことに時間を使った方が良いのではないでしょうか。
ビジネス英会話のスキルをさらに磨いたり、MBAでさらにビジネス知識を身につけたり、プログラミングを始めたりと、USCPAだからこそ、追加で身につけると幅が広がることがあるでしょう。
日本の公認会計士資格を取ることにより会計だけを深めるのではなく、「会計×英語×ビジネス×IT×・・・」と色々な得意なことをかけ合わせて、「オンリーワン」を目指した方が良いのではないでしょうか。
USCPAは、日本の公認会計士と違うことが評価されているのに、わざわざ同じになる意味がありますか?
USCPAが監査法人で働く場合に、日本の公認会計士を取る必要がないと思う理由を3つ挙げました。
ただ、一点例外があります。それは、監査法人内でパートナーまで昇進したい場合です。
パートナーになるには、やはり日本の公認会計士の方が有利だと思います。
パートナーまでの道のりは長いので、パートナーになりたいと決心してから日本の公認会計士の勉強を始めても遅くはないと思います。
以上、「USCPAが監査法人で働く場合、日本の公認会計士資格も取る必要があるのか?」でした。
業務に必要な知識を身につけることに専念するね。
だから、監査法人内でお互いの長所を活かして助け合った方がいいと思うよ。
たとえば、どこの場合、日本の公認会計士のチームメンバーが、クライアントの経理担当者への対応で困っているとき、前職の経理経験を活かして、助け舟を出していたことが、チーム内での評価につながっていたと思うよ。
反対に、日本の会計基準で分からないことがあったら、日本の公認会計士のチームメンバーに家庭教師のように教えてもらっていたし。
USCPAとして優れている点をさらに伸ばして、特化していった方が、日本の公認会計士資格を取るより、ずっといいと思う。
監査法人がUSCPAに期待しているのは、「人手不足の解消」ではなく、「人材の多様化への貢献」だと思っているよ。

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