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USCPA試験のダミー問題とは?手応えと結果が乖離する原因!?

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困った君
困った君
USCPA(米国公認会計士)試験の受験が近づいてきたよ。

USCPA試験では、採点されない問題が出題されると聞いたけど本当かな?

どこ
どこ
どこは、USCPA(米国公認会計士)だよ。

採点されない問題というのは「ダミー問題」のことだね。

USCPA試験を受ける前に知っておいた方がいいから、説明しておくね。

  • 当記事はUSCPA試験の二大特徴である「ダミー問題」と「テストレットの難易度変化」について解説したものでした。
  • ですが、2024年1月開始の新USCPA試験では「テストレットの難易度変化」がなくなりました。
  • とはいえ、しばらくは「テストレットの難易度変化」の解説も残しておきます。

ダミー問題(Pretest Question)とは?

「ダミー問題」の出題について話していきます。

 

(1)新USCPA試験でも「ダミー問題」ってあるの?

新USCPA試験では「ダミー問題」はなくなったという話が広まっています。

「ダミー問題」はなくなったのか?という問い合わせをいただくことが増えています。

 

結論から言うと、新USCPA試験でも「ダミー問題」はあります。

NASBAのウェビナーで、AICPAのCPA Exam Teamの担当者が「ダミー問題」はあると話していました。

 

当記事もそうだったのですが、「ダミー問題」とテストレットの難易度変化をワンセットで解説することが多かったです。

ですが、新USCPA試験でテストレットの難易度変化は廃止。

なので、新USCPA試験では「ダミー問題」も廃止、または、「ダミー問題」が廃止、と誤解が広まってしまった気がします。

 

(2)そもそも「ダミー問題」って?

「ダミー問題」とは、出題されて解く必要があるけれど、採点されない問題のことです。

つまり、「ダミー問題」とは、正解でも不正解でも、合否には関係ない問題です。

 

日本では「ダミー問題」と呼ばれることが多いですが、AICPA(米国公認会計士協会)は「Pretest Questions」と呼んでいます。

USCPA試験の問題の種類

  1. Operational Questions:採点される
  2. Pretest Questions:採点されない ☜通称「ダミー問題」

 

注意:「ダミー問題」の出題数については、2024年1月からの新USCPA試験については、AICPAは公表しないようです。

AICPAに問い合わせたところ、教えられないと回答が来ました。

NASBAからは、そのようなことはわからないという回答が来ました

 

 

どのくらいの「ダミー問題」が、どこで出題されるかというと、以下の通りです。

試験形式 ダミー問題の数
Multiple Choice Questions(択一問題) 12問
Task-based Simulation(事例形式問題) 1問
Written Communication(記述式問題) 1問

 

注意:これは旧USCPA試験での「ダミー問題」の出題数です。

ただし、新USCPA試験でも、TBS(事例形式問題)は1問だと思います。

 

ちなみに、各科目ごとの出題数は、以下の通りです。

試験形式 FAR AUD REG BEC
Multiple Choice Questions(択一問題) 66問 72問 76問 62問
Task-based Simulation(事例形式問題) 8問 8問 8問 4問
Written Communication(記述式問題) N.A. N.A. N.A. 3問

注意:これは旧USCPA試験での出題数です。

 

択一問題については、各科目ごとの「ダミー問題」が出題数に占める割合は、以下の通りです。

試験形式 FAR AUD REG BEC
Multiple Choice Questions(択一問題) 18% 17% 16% 19%

注意:これは旧USCPA試験でのMC問題の「ダミー問題」出題割合です。

新USCPA試験でのMC問題の「ダミー問題」出題割合ですが、同じくらいの割合なのではないかと予想。

 

旧USCPA試験でのダミー問題(新USCPA試験ではないので注意)

  1. 択一問題では、約20%が「ダミー問題」☜問題を解いていると5問に1問くらいは「ダミー問題」にあたる。
  2. 事例形式問題と記述式問題では、問題を解いていると1問だけ「ダミー問題」にあたる。

 

(3)なぜ「ダミー問題」なんて出題されるの?

それでは、なぜ採点されない「ダミー問題」が出題されるのでしょうか。

「ダミー問題」は、AICPA(出題者)がデータ収集を目的として出題しています。

 

ダミー問題出題の目的

以下のことを決めるため、出題して受験生に解いてもらい、正答率を確認。

  1. 今後、採点される問題(Operational Questions)として、実際に出題するかどうか。
  2. 今後、採点される問題(Operational Questions)として出題した場合、どのくらいの「ポイント」とするか。

 

(4)試験中にダミー問題について気にするべき?

試験中に「ダミー問題」について、何か気にしたほうがいいことがあるのでしょうか。

 

試験中は、特に気を付ける必要はないです。

というより、どれが「ダミー問題」か問題を解いていても見分けがつきません。

AICPAも、「ダミー問題」がどれなのか分からないようになっていると明記しています。

 

以前「ダミー問題」の区別がつくようになっていないと、合格レベルにないというツイートをしたUSCPA合格者がいました。

ですが、区別はつきませんので「ダミー問題」の区別がつかなかったとしても、不合格かもと不安になる必要はありません。

 

「ダミー問題」の可能性があっても、全ての問題が採点されると考えて問題を解く必要があります。

ただし、あまりにも難しかったり、過去の勉強で全く触れたことがなく、解くのに時間がかかりそうな場合。

「ダミー問題」である可能性が高いと考え、後回しにしたり、時間をかけずに終わらせてしまっていいでしょう。

 

NASBAのウェビナーで、AICPAのCPA Exam Team担当者も、同じことを言っていました。

 

テストレットの難易度変化(新試験からなし)

「テストレットの難易度変化」について話していきます。

日本では「テストレットの難易度変化」と呼ばれることが多いですが、AICPA(米国公認会計士協会)は「multi-stage testing (MST)」と呼んでいます。

 

(1)そもそもテストレットって?

そもそも、テストレットとは何なのかというと、問題群のことです。

各科目のテストレット(問題群)の出題形式

 

FAR、REG、AUD

  1. テストレット1と2:Multiple Choice Questions(択一問題)
  2. テストレット3、4、5:Task-based Simulation(事例形式問題)

BEC

  1. テストレット1と2:Multiple Choice Questions(択一問題)
  2. テストレット3と4:Task-based Simulation(事例形式問題)
  3. テストレット5:Written Communication(記述式問題)

BECだけ、テストレット5が記述式問題となります。

注意:BECは2024年1月開始の新USCPA試験からなくなりました。

各科目につき5つのテストレットがあり、テストレット1からテストレット5まで、順番に回答していくことになります。

 

(2)どのテストレットで難易度変化が起こるの?

各科目につきテストレットが5つあることが分かりましたが、全てのテストレットで難易度変化が起こるのでしょうか。

いいえ、違います。

テストレットの難易度変化が起こるのは、テストレット2の「Multiple Choice Questions(択一問題)」だけです。

テストレット3からテストレット5の「Task-based Simulation(事例形式問題)」や「Written Communication(記述式問題)」でも、難易度変化が起こると思われている方がいますが、それは誤解です。

また、事例形式問題や記述式問題は、択一問題の結果で出題される問題が変わるわけではなく、最初からどの問題が出題されるか決められています。

 

(3)結局テストレットの難易度変化って何?

結局のところ、「テストレットの難易度変化」というのは、何なのでしょうか。

「テストレットの難易度変化」は、「Multiple Choice Questions(択一問題)」のテストレットは、テストレット1とテストレット2の2つありますが、1つ目のテストレットの出来により、2つ目のテストレットの難易度が変わるというものです。

 

ちなみに、「Multiple Choice Questions(択一問題)」のテストレットの難易度は、2種類しかありません。

「Multiple Choice Questions(択一問題)」のテストレットの難易度

  1. Medium(普通)
  2. Difficult(難しい)

テストレット1では、必ず「Medium(普通)」のテストレットを解きます。

テストレット1がよくできていれば、テストレット2では「Difficult(難しい)」のテストレットを解きます。

そして、テストレット1があまりできていなければ、再度「Medium(普通)」のテストレットを解くことになるわけです。

 

「Multiple Choice Questions(択一問題)」のテストレットの難易度変化

テストレット1は、「Medium(普通)」となっている。

  1. テストレット1が良くできている場合:テストレット2の難易度が「Difficult(難しい)」に上がる。
  2. テストレット1があまりできていない場合:テストレット2の難易度は「Medicum(普通)」のまま変わらない。

とはいえ、「Medium(普通)」のテストレットにも難しい問題が含まれており、「Difficult(難しい)」のテストレットにも簡単な問題は含まれています。

「Difficult(難しい)」のテストレットは、「Medicum(普通)」のテストレットより、平均より難しい問題が多く含まれているというだけです。

 

(4)なぜテストレットの難易度変化なんてあるの?

それでは、なぜ「テストレットの難易度変化」があるのでしょうか。

どこが、アビタスのUSCPAセミナーで聞いたところでは、テストレットの難易度変化は、「視力検査」と同じとのことでした。

一度くらいは「視力検査」を受けたことがあると思うので、詳しくは説明しませんが、手順は以下のような感じだと思います。

「視力検査」の手順

真ん中あたりにある大きさのマークを見せる。

  1. それが見えれば、それより小さなマークが見えるか試す。
  2. それが見えなければ、もう一度同じ大きさの他のマークが見えるか試す。

視力検査では、最初に見せたマークが見えれば、それより小さなマークが見えているかを試すため、難易度を上げます。

最初に見せたマークが見えなければ、念のため、他の同じ大きさのマークで、本当にその大きさのマークが見えないか試すでしょう。

これは、できるだけ少ない回数で視力を測るための効率的な方法です。

つまり、USCPA試験の「テストレットの難易度変化」も、できるだけ少ない問題数で、受験生の実力を正確に測るための効率的な方法と言えるでしょう。

 

(5)試験中に難易度変化について気にするべき?

USCPA試験では「テストレットの難易度変化」が起こることについてはご理解いただけたと思います。

では、試験中に「テストレットの難易度変化」について、何か気にしたほうがいいことがあるのでしょうか。

試験中は、特に気を付ける必要はないと思います。

テストレット2を解きながら、難化したか考えたり、難化しなかったようだと落ち込んだり、難化した気がすると喜んだりするのは無駄だと思います。

そもそも、テストレット2を解いていても、難化したかどうかなど、分からないことの方が多いです。

 

どこの経験では、FAR、BEC、REGに関しては、難化した気がしました。

テストレット2の最初の方の問題を解いていたら、明らかに勉強したことがない、自分にとっては難しい問題がたくさん出てきたからです。

でも、もしかしたら、後述する「ダミー問題」が目についただけかもしれません。

そして、AUDですが、テストレット1はすごく簡単に感じ、テストレット2もすごく簡単に感じて、難化しなかった気がしました。

難化しなかった気がしたので不合格かと思ったのですが、結果は、Multiple Choice Questions(択一問題)は満点だっただろうと思われるスコアでした。

テストレット2で難化しても、なお簡単に感じるくらい、AUDは理解できていたということになります。

つまり、テストレット2で難化したかどうかの自分の感覚など、あてにならないと言えるでしょう。

「テストレットの難易度変化」については、USCPA試験はそういう出題のしくみになっているのだと理解するだけで、試験中に気にかける必要はない。

 

まとめ:USCPA試験中に気にするべきなのは?

USCPA試験の2大特徴である、「ダミー問題の出題」「テストレットの難易度変化」について見てきました。

 

ずいぶん前になりますが、USCPA受験生の間で「難易度変化で難しくなると不利だから、テストレット1は手を抜いた方がいい」というデマが流れたことがあります。

USCPA試験のしくみを知っていれば、すぐにデマだと気が付けるでしょう。

ですので、間違った行動を試験中にしないためにも、USCPA試験の特徴は知っておいた方がいいと思いました。

 

とはいえ、と「ダミー問題の出題」と「テストレットの難易度変化」については、試験中に気にするものではないでしょう。

試験中に気にかけても、スコアアップにつながる何かができるわけではないからです。

 

それでは、試験中に気にかけるべきなのは、どんなことでしょうか。

USCPA試験は、過去の受験生の正答率から、各問題の難易度が決まり、正解と不正解で割り当てられる「ポイント」も決まっているとのことです。

問題の難易度 正解した場合 不正解だった場合
難しい 「ポイント」がたくさんもらえる 「ポイント」はあまり引かれない
普通 「ポイント」は少ししかもらえない 「ポイント」がたくさん引かれる

 

つまり、正解だった問題が多ければ合格、正解だった問題が少なければ不合格という、正解数で合否が決まる単純な試験ではないということです。

難しい問題に正解できれば「ポイント」がたくさんもらえ、普通の問題に不正解だと「ポイント」がたくさん引かれるとの理解です(ちなみに、USCPA試験は減点方式の試験です)。

 

USCPA試験においては、難化したかや、ダミー問題かどうかを気にするよりは、普通の問題をいかに間違えないようにし、「ポイント」が大きくマイナスされないように気にするべきでしょう。

 

 

以上、「USCPA試験のダミー問題とは?手応えと結果が乖離する原因!?」でした。

困った君
困った君
USCPA試験は、テストレットの難易度が変化したり、ダミー問題が出たり、出題のしくみが独特だね。

でも、どちらも、試験中に気にするようなものではないんだね。

どこ
どこ
USCPA試験は、多くのダミー問題が含まれているから、手ごたえとスコアが一致しないことが多いよ。

できなかったと思っても、できなかった問題はダミー問題で、採点されなかったりするから、スコアが良かったりするんだね。

それに、択一問題が簡単だったと思っても、実際はできていなかったから、難化しなかっただけという可能性もあるし。

だから、試験中は、できが悪いと思っても、最後まであきらめずに全力を尽くす。

試験後は、スコアリリース(結果発表)まで、合否について自分の感覚で決めつけないってことかな。

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