米国公認会計士(USCPA)と日本の公認会計士の試験制度比較【受けやすいのは?】

勉強時間や試験日、合格率も全然違うみたいだし、整理して知りたいな。

OK、まずは「試験制度」だけにフォーカスして整理してみようか。
「どっちがおすすめ?」というキャリアの話は別記事で解説してるから、この記事ではしくみ・制度面の違いを冷静に比べていくよ。
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- 自分の学歴で受験資格があるか
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- 短期合格のコツ
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この記事でわかること
この記事は、次のような人向けです。
- USCPAと日本の公認会計士の試験制度だけをきちんと整理したい人
- 「受験しやすさ」「制度の違い」をもとに、まず全体像をつかみたい人
- 「どっちを選ぶか」は、後でじっくり考えたい人
ここでは、制度面の事実に絞って比較していきます。
「自分にはどっちが向いているか?」という判断やキャリアの話は、こちらで詳しく解説しています。
音声でスキマ時間に確認したい方は、USCPAどこチャンネルの USCPAと日本の公認会計士どっち?試験制度・年収・キャリアの違い もどうぞ。
1.USCPAと公認会計士の試験日の違い
まずは「いつ受けられるのか?」という試験日の違いです。
USCPA試験
- 基本的に ほぼ通年で受験可能
- 受験日・受験科目の順番を自分で決められる
- 不合格でも、スコアが出ればすぐに再受験を組み立てられる(科目合格30ヶ月ルールに要注意)
日本の公認会計士試験
- 短答式:年2回(12月上旬・5月下旬)
- 論文式:年1回(8月下旬)
- 試験日が決まっており、自分の都合では動かせない
- 不合格だと、基本的には次の試験シーズンまで待つ必要がある
- USCPA:試験日の自由度が高く、再受験も組みやすい
- 公認会計士:年数回のチャンスに集中して全力投球するスタイル
2.USCPAと公認会計士の試験科目の違い
つぎは「何科目受けるのか?」という話です。
USCPA試験は合計4科目合格すればOKです。
USCPA試験科目(2024年以降・必須科目+選択科目)
必須科目(Core):3科目必須
- FAR(Financial Accounting and Reporting):財務会計
- AUD(Auditing and Attestation):監査と証明業務
- REG(Taxation and Regulation):税法と商法
選択科目(Discipline):1科目選択
- BAR(Business Analysis and Reporting):ビジネス分析と報告
- ISC(Information Systems and Controls):情報システムと統制
- TCP(Tax Compliance and Planning):税法遵守と税務計画
一方、日本の公認会計士の試験は、短答式試験4科目、論文式試験5科目です。
日本の公認会計士試験の科目
短答式試験:4科目
- 財務会計論
- 管理会計論
- 監査論
- 企業法
論文試験:4科目必須+1科目選択
- 必修科目:会計学(財務会計論と管理会計論)、監査論、企業法、租税法
- 選択科目:経営学・経済学・民法・統計学から1科目
- USCPA:4科目
- 日本の公認会計士:短答式試験4科目、論文式試験5科目
試験範囲の「中身」は、こちらの記事で詳しく解説しています。
3.USCPAと公認会計士の試験の形式の違い
さらに「試験の形式の違い」についてです。
USCPA試験
- 出題形式:MC問題(4択)+TBS(シミュレーション型の穴埋め・計算)
- 2024年以降は、旧BECのような長文エッセイは廃止
- 計算問題もあるものの、「理解して覚える→マーク&TBSでアウトプット」という形が中心
- すべて英語で出題・解答
日本の公認会計士試験
- 短答式:マークシート方式(選択式)
- 論文式:全科目が記述式で答案を書くスタイル
- 複雑な仕訳・計算・理論の書き分けが求められる
- USCPA:記述式は限定的。PC上で選択・入力する試験
- 公認会計士:論文式中心で、日本語で長文を書く試験
4.USCPAと公認会計士の勉強スタイルの違い
そして「勉強スタイルの違い」も見ておきましょう。
USCPA試験
- 1科目ずつ出願・受験が基本
- 合格済み科目は、原則として30ヶ月有効(州によりルール差あり)
- 「1科目に集中 → 合格したら次へ」という積み上げ型
日本の公認会計士試験
- 短答式では全科目を同時に勉強するのが一般的
- 短答合格後も、論文に向けて複数科目を並行して勉強
- 短答式合格者には2年間の短答試験免除あり
- USCPA:社会人でも「1科目ずつ、コツコツ積み上げ」がしやすい
- 公認会計士:学生を中心に、「数年かけて複数科目を並行して攻略」するイメージ
5.USCPAと公認会計士の合格までの勉強時間の違い
あくまで目安ですが、よく言われる勉強時間の目安は次のとおりです。
USCPA試験
- 予備校のパンフレット:1,000時間~1,500時間
- どこの場合(簿記3級+TOEIC850点+経理経験あり):1,000時間
日本の公認会計士試験
- 早い人:3,000時間
- 一般的:4,000時間~5,000時間
単純な「総時間」だけ見ると、日本の公認会計士の方が2~3倍重いイメージ
6.USCPAと公認会計士の合格基準の違い
実は、「合格基準」にも大きな違いがあります。
USCPA試験
- 各科目99点満点中 75点以上で合格
- 合格者数に上限はなく、一定以上の点数が取れれば全員合格→絶対評価
日本の公認会計士試験
- 合格者をある程度コントロールする前提で合否が決まる→「トップから何%」という相対評価に近い仕組み
- USCPA:絶対評価
- 日本の公認会計士:相対評価
同じ「難関試験」でも、合格基準の考え方がまったく違うのがポイント。
7.USCPAと公認会計士の合格率の違い
合格率についてのざっくりとしたイメージは、次のとおりです。
USCPA試験
- 科目別合格率:おおむね50%
- 合格率が高いのは、受験資格があり、受験者層のレベルがそもそも高い
- 自分で受験日が決められるため、準備ができたら受験できることも、合格率を上げる要因にはなる
- 4科目すべてを合格する人の割合まで考えると、トータルでは10%くらいと言われる
日本の公認会計士試験
- トータル合格率は10%前後になるように調整されている
- 受験資格がないので、合格率を下げる要因にはなる
- 直近は、短答・論文それぞれの単体の合格率は、もう少し高めに出ることも多い
「USCPAの方が合格率が高い=簡単」という短絡的な理解は危険。
試験の受けやすさや受験者層の違いも含めて見る必要がある。
8.USCPAと公認会計士の合格者の平均年齢の違い
参考までに「合格者の平均年齢」も見ておきましょう。
USCPA試験合格者
- 30代前後~30代半ばがボリュームゾーン
- 社会人・転職希望者・海外志向の人が多い
日本の公認会計士試験合格者
- 大学在学中~20代前半の合格も多く、平均は20代半ばくらい
- USCPA:30代半ばで合格
- 日本の公認会計士:20代半ばで合格
この「合格者の年齢層」の違いは、キャリア設計の違いにもそのままつながります。
まとめ:USCPAと公認会計士の試験制度の違い
ここまでをさっくりまとめると、このようになります。
| 試験の比較 | USCPA | 日本の公認会計士 |
| 試験日 | 自由に決められる | 既に決められている |
| 試験科目 | 必須科目3科目、選択科目が1科目 | 短答式が4科目、論文式が5科目 |
| 試験の形式 | 記述式は限定的。PC上で選択・入力する試験 | 論文式中心で、日本語で長文を書く試験 |
| 試験勉強のスタイル | 1科目ずつ勉強 | 全科目一度に勉強 |
| 合格までの勉強時間(目安) | 1,000~1,500時間 | 3,000~5,000時間 |
| 合格となる基準 | 絶対評価 | 相対評価 |
| 合格率 | 50%(実際は10%くらいではないか?) | 10%(実際はもっと高い?) |
| 合格者の平均年齢 | 30代半ば | 20代半ば |
結局のところ、
- 試験日の自由度
- 科目数・記述式の有無
- 勉強スタイル(1科目ずつ vs 全科目)
- 勉強時間
- 合格基準(絶対評価 vs 相対評価)
- 合格率・合格者の年齢
といった点で、USCPAと日本の公認会計士は「同じ会計士資格でも、制度設計の思想そのものが違う」と言えます。
制度として「受けやすい」のは?

一方で、英語・出願州・ライセンス取得など、別のハードルもある。
「自分にどちらが合っているか?」は、制度だけで決めず、キャリアの方向性も踏まえて考えるのがおすすめです。
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