英文会計の基本用語集|初心者が覚えたい会計英語をわかりやすく解説
英文会計を学び始めると、Financial Statements、Assets、Liabilities、Revenue、Debit、Credit など、基本的な会計用語の英語がたくさん出てきます。
日本語では知っている会計用語でも、英語になると急にわかりにくく感じることがありますよね。
この記事では、英文会計の初心者がまず覚えておきたい基本用語を、財務諸表、会計等式、複式簿記、仕訳、転記、試算表、決算の流れに分けて解説します。
この記事でわかることは、次のとおりです。
- 英文会計でよく使う基本用語
- 財務諸表の英語表記
- Assets、Liabilities、Revenue、Expense の意味
- Debit と Credit の違い
- 仕訳、転記、試算表、決算の英語表現
英語の財務諸表を読むとき、英文経理の実務で使うとき、USCPAや英文会計を勉強するときの入門用語集として使ってください。
なお、勘定科目ごとの英語表記を一覧で確認したい方は、別記事で詳しくまとめています。
勘定科目の英語一覧|BS・PL・キャッシュフローの会計用語を分類して解説
この記事では、英文会計を理解するための基本用語と考え方を中心に解説します。
英文会計でまず覚えたい基本用語
英文会計では、日本語の会計用語をそのまま英語に置き換えるだけではなく、英語の財務諸表や会計実務でよく使われる表現に慣れることが大切です。
たとえば、「資産」は Assets、「負債」は Liabilities、「収益」は Revenue、「費用」は Expense と表現されます。
また、「借方」は Debit、「貸方」は Credit です。
最初は覚えることが多く感じるかもしれませんが、英文会計の用語は、財務諸表の構造とセットで理解すると覚えやすくなります。
まずは、財務諸表の基本用語から見ていきましょう。
財務諸表(Financial Statements)の基本用語
財務諸表は、英語で Financial Statements といいます。
会社の財政状態、経営成績、お金の流れを示すための書類です。
代表的な財務諸表には、次のようなものがあります。
- 貸借対照表(Balance Sheet:BS)
- 損益計算書(Profit and Loss Statement / Income Statement:PL)
- キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement:CF)
- 株主資本等変動計算書(Statement of Changes in Equity)
- 注記(Notes)
貸借対照表(Balance Sheet:BS)
貸借対照表は、英語で Balance Sheet といいます。
会社の資産、負債、純資産を示す財務諸表です。
簡単にいうと、会社がどのような資産を持ち、どのような負債を抱え、差し引きでどのくらいの純資産があるのかを示します。
損益計算書(Profit and Loss Statement / Income Statement:PL)
損益計算書は、英語で Profit and Loss Statement や Income Statement と表現されます。
日本の実務や外資系企業では PL / P&L と呼ばれることも多いですが、英文の財務諸表では Income Statement という表記もよく使われます。
損益計算書は、会社の収益、費用、利益を示す財務諸表です。
簡単にいうと、会社がどれだけ売上を上げ、どれだけ費用を使い、どれだけ利益を出したのかを示します。
キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement:CF)
キャッシュフロー計算書は、英語で Cash Flow Statement といいます。
会社のお金の流れを示す財務諸表です。
営業活動、投資活動、財務活動の3つに分けて、現金がどのように増減したのかを示します。
株主資本等変動計算書(Statement of Changes in Equity)
株主資本等変動計算書は、英語で Statement of Changes in Equity といいます。
純資産の変動を示す財務諸表です。
資本金、資本剰余金、利益剰余金などが、どのように増減したのかを確認できます。
注記(Notes)
注記は、英語で Notes といいます。
財務諸表の数字だけではわかりにくい内容を補足する説明です。
会計方針、重要な取引、偶発債務、セグメント情報などが記載されることがあります。
会計の5要素と会計等式の英語
英文会計を理解するうえで、会計の5要素はとても大切です。
会計の5要素とは、次の5つです。
- 資産(Assets)
- 負債(Liabilities)
- 純資産(Equity / Net Assets)
- 収益(Revenue)
- 費用(Expenses)
この5つを理解すると、貸借対照表と損益計算書の関係が見えやすくなります。
資産(Assets)
資産は、英語で Assets といいます。
会社が保有している経済的価値のあるものです。
たとえば、現金、売掛金、棚卸資産、建物、機械、土地などが資産にあたります。
負債(Liabilities)
負債は、英語で Liabilities といいます。
会社が将来支払う義務のあるものです。
たとえば、買掛金、借入金、未払金、社債などが負債にあたります。
純資産(Equity / Net Assets)
純資産は、英語で Equity や Net Assets といいます。
資産から負債を差し引いた残りの部分です。
米国会計や英文財務諸表では Equity と表現されることが多く、日本基準の純資産を説明するときは Net Assets と表現されることもあります。
貸借対照表では、資産、負債、純資産の関係を次の会計等式で表します。
資産 = 負債 + 純資産
英語では、次のように表現されます。
Assets = Liabilities + Equity
日本の会計で「純資産」を説明する場合は、次のように表現してもよいです。
Assets = Liabilities + Net Assets
収益(Revenue)
収益は、英語で Revenue といいます。
会社が商品やサービスを提供することで得る収入です。
売上高は Sales や Net Sales と表現されます。
費用(Expenses)
費用は、英語で Expenses といいます。
収益を得るために発生したコストです。
たとえば、売上原価、人件費、広告宣伝費、減価償却費、支払利息などが費用にあたります。
貸借対照表・損益計算書・キャッシュフロー計算書の構造
ここでは、財務諸表の基本である貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書の構造を確認します。
英文会計の用語は、財務諸表のどこに出てくる用語なのかを意識すると理解しやすくなります。
貸借対照表(Balance Sheet)の構造
貸借対照表は、会社の財政状態を示す財務諸表です。
基本構造は次のとおりです。
資産(Assets)
= 負債(Liabilities)
+ 純資産(Equity / Net Assets)
資産は、流動資産と固定資産に分けられます。
- 流動資産(Current Assets)
- 固定資産(Non-current Assets)
負債も、流動負債と固定負債に分けられます。
- 流動負債(Current Liabilities)
- 固定負債(Non-current Liabilities)
純資産には、株主資本やその他の包括利益累計額などが含まれます。
なお、勘定科目ごとの英語を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
勘定科目の英語一覧|BS・PL・キャッシュフローの会計用語を分類して解説
損益計算書(Profit and Loss Statement / Income Statement)の構造
損益計算書は、会社の経営成績を示す財務諸表です。
基本的には、収益から費用を差し引いて利益を計算します。
収益 - 費用 = 利益
英語では、次のように表現できます。
Revenue – Expenses = Profit
損益計算書の主な流れは、次のとおりです。
売上高(Sales)
- 売上原価(Cost of Sales)
= 売上総利益(Gross Profit)
売上総利益(Gross Profit)
- 販売費及び一般管理費(Selling, General and Administrative Expenses)
= 営業利益(Operating Income)
営業利益(Operating Income)
+ 営業外収益(Non-operating Income)
- 営業外費用(Non-operating Expenses)
= 経常利益(Ordinary Income)
経常利益(Ordinary Income)
+ 特別利益
- 特別損失
= 税引前当期純利益(Income before Income Taxes)
税引前当期純利益(Income before Income Taxes)
- 法人税等(Income Taxes)
= 当期純利益(Net Income)
なお、経常利益(Ordinary Income)は日本基準の損益計算書で使われる区分です。
US GAAPやIFRSの英文財務諸表では、同じ形で表示されないこともあります。
また、特別利益・特別損失の英語表現は、会計基準や開示実務によって扱いが異なることがあります。
そのため、ここでは日本基準のPL構造を英語で理解するための説明として押さえておきましょう。
キャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement)の構造
キャッシュフロー計算書は、会社のお金の流れを示す財務諸表です。
主に次の3つに分けて表示されます。
- 営業活動によるキャッシュフロー(Cash Flows from Operating Activities)
- 投資活動によるキャッシュフロー(Cash Flows from Investing Activities)
- 財務活動によるキャッシュフロー(Cash Flows from Financing Activities)
営業活動によるキャッシュフローは、本業でどれだけ現金を生み出したかを示します。
投資活動によるキャッシュフローは、固定資産や有価証券の取得・売却など、投資に関するお金の流れを示します。
財務活動によるキャッシュフローは、借入、返済、株式発行、配当金の支払いなど、資金調達に関するお金の流れを示します。
複式簿記・仕訳・転記の英語
英文会計では、財務諸表の用語だけでなく、簿記の基本用語もよく出てきます。
ここでは、複式簿記、仕訳、借方・貸方、転記の英語を確認します。
複式簿記(Double-entry Bookkeeping)
複式簿記は、英語で Double-entry Bookkeeping といいます。
ひとつの取引を、借方と貸方の両方に記録する方法です。
たとえば、現金で商品を購入した場合、商品という資産が増える一方で、現金という資産が減ります。
このように、取引の二面性を記録するのが複式簿記です。
仕訳(Journal Entry)
仕訳は、英語で Journal Entry といいます。
取引を借方と貸方に分けて記録することです。
たとえば、現金で商品を100円購入した場合、次のような仕訳になります。
借方:商品 100
貸方:現金 100
英語では、借方を Debit、貸方を Credit といいます。
借方(Debit)と貸方(Credit)
借方は、英語で Debit といいます。
貸方は、英語で Credit といいます。
英文会計では、Debit を Dr.、Credit を Cr. と略すことがあります。
- 借方(Debit:Dr.)
- 貸方(Credit:Cr.)
資産や費用が増えるときは、借方に記録します。
負債、純資産、収益が増えるときは、貸方に記録します。
最初はややこしく感じますが、英文会計では Debit と Credit が基本中の基本です。
ここを押さえておくと、仕訳やT勘定が理解しやすくなります。
T勘定(T-account)
T勘定は、英語で T-account といいます。
T字型の表を使って、借方と貸方の増減を整理する方法です。
左側が Debit、右側が Credit です。
- 左側:Debit
- 右側:Credit
T勘定を使うと、各勘定科目の増減や残高を視覚的に整理できます。
転記(Posting)
転記は、英語で Posting といいます。
仕訳帳に記録した取引を、総勘定元帳に移すことです。
英語では、仕訳帳を Journal、総勘定元帳を General Ledger といいます。
- 仕訳帳(Journal)
- 総勘定元帳(General Ledger:GL)
- 転記(Posting)
仕訳を作成し、それを総勘定元帳に転記することで、各勘定科目ごとの残高を確認できるようになります。
試算表と決算の流れの英語
ここでは、試算表と決算に関する基本用語を確認します。
簿記の流れを英語で理解すると、英文会計の全体像が見えやすくなります。
試算表(Trial Balance)
試算表は、英語で Trial Balance といいます。
総勘定元帳の各勘定科目の残高を一覧にした表です。
試算表では、借方合計と貸方合計が一致しているかを確認します。
複式簿記では、借方と貸方が常に一致するため、試算表は会計記録のチェックに使われます。
修正仕訳(Adjusting Entries)
修正仕訳は、英語で Adjusting Entries といいます。
決算時に、収益や費用を正しい会計期間に対応させるために行う仕訳です。
たとえば、未払費用、前払費用、未収収益、前受収益、減価償却費などが関係します。
決算(Financial Closing)
決算は、英語で Financial Closing や Closing といいます。
一定期間の会計記録を締め切り、財務諸表を作成する手続きです。
決算では、試算表の確認、修正仕訳、決算整理、帳簿の締め切り、財務諸表の作成などを行います。
帳簿の締め切り(Closing the Books)
帳簿の締め切りは、英語で Closing the Books といいます。
会計期間の取引記録を締め切り、次の会計期間に繰り越すための手続きです。
収益や費用の勘定を締め切り、最終的に利益剰余金などに振り替えます。
財務諸表の作成(Preparation of Financial Statements)
財務諸表の作成は、英語で Preparation of Financial Statements といいます。
決算手続きが終わると、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などを作成します。
英文会計では、これらの財務諸表名や勘定科目の英語表記を理解しておくことが大切です。
英文会計の基本用語を覚えるコツ
英文会計の用語は、単語だけを丸暗記しようとすると覚えにくいです。
おすすめは、財務諸表の構造とセットで覚えることです。
たとえば、Assets、Liabilities、Equity は貸借対照表に出てくる用語です。
Revenue、Expense、Net Income は損益計算書に出てくる用語です。
Debit、Credit、Journal Entry、Posting は簿記の処理に出てくる用語です。
このように、用語を使う場面ごとに整理すると、英文会計の理解がかなり楽になります。
また、実務でよく使う略語もあります。
- AR:Accounts Receivable(売掛金)
- AP:Accounts Payable(買掛金)
- GL:General Ledger(総勘定元帳)
- TB:Trial Balance(試算表)
- BS:Balance Sheet(貸借対照表)
- PL:Profit and Loss Statement(損益計算書)
- CF:Cash Flow Statement(キャッシュフロー計算書)
会計・経理実務で使う略語については、こちらの記事も参考にしてください。
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まとめ:英文会計の基本用語は財務諸表の構造とセットで覚えよう
この記事では、英文会計の初心者がまず覚えておきたい基本用語をまとめました。
英文会計では、Financial Statements、Assets、Liabilities、Revenue、Expense、Debit、Credit など、基本的な会計用語がたくさん出てきます。
最初からすべてを完璧に覚える必要はありません。
まずは、財務諸表、会計等式、仕訳、借方・貸方、転記、試算表、決算の流れとセットで、少しずつ覚えていきましょう。
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