会計知識

経理未経験者が経理職へ転職する際のポイント

困った君
困った君
専門性を身につけたいから経理職に転職したいんだ。でも、経理経験がないから難しいよね。困ったな。

どこ
どこ
どこは、USCPA(米国公認会計士)の資格があり、複数の企業で経理の仕事をしてきたよ。

どこも、未経験で経理職に転職したし、今まで経理の採用もしてきたので、自分の経験から、経理未経験者が採用されるために必要なことを話していくね。

経理の仕事は、専門性が高いので、未経験だと転職は難しいと思われるかもしれません。たしかに、経験者に比べると、応募できる企業は少なくなり、選択肢は減ります。

ですが、未経験者だから転職できないということはありません。

どこは、管理職として経理の採用に携わってきました。

基本的には経理経験者を募集するのですが、未経験者も採用したことがあります。

また、どこ自身、新卒で経理職に就いたというわけではなく、全くの未経験の状態で、自分で経理の募集をみつけ、経理職に就いています。

ですので、経理採用者の立場からと、未経験で経理職を勝ち取った経験から、「未経験者でも採用されるポイント」について、話していこうと思います。

「20代から30代前半の経理未経験者」を想定しています。

1.経理未経験者が採用されるのは?

経理未経験者の採用について見ていきましょう。

(1)経理未経験者を採用する場合

新卒採用ではなく中途採用の場合、当たり前ですが、採用する理由があるので、募集をかけるわけです。

経理の募集をする場合、以下の2つのパターンに大きく分けられます。

経理の募集をする場合

  1. 退職者が出たことにより、その補充をするため
  2. 業務量が増えてきたことにより、人員を増やすため

退職者が出たことにより、その人の代わりとなる人を募集する場合、未経験者を雇うことはありません。

退職者に代わって即戦力となる人が今すぐ必要なので、その退職者がしていた仕事が任せられそうな、同じような経験がある人しか雇いません。

ですが、業務量が増えてきたことにより、人員を増やしたいという理由で募集をする場合、未経験者を雇うことがあります。

切羽詰まった状態ではなく、一から経理の経験を積んでもらえればいい(うちの会社の経理の色に染まってもらいたい)と採用側が思うからです。

つまり、経理未経験者を採用するのは、人員を増やしたいと思っている場合が多いです。

(2)経理未経験者を採用する基準

経理未経験者だと、今までの経理経験から判断し、採用するか決めることができません。

ですので、採用側は、いくつかの判断基準をもって、未経験の応募者が自分の会社で経理の仕事をこなせそうか、面接を通して見ていきます。

どこが採用側に立った際に見ているのは、以下の3つです。

未経験者を経理に採用するかの判断基準

  1. 経理の仕事を理解しているか
  2. 現在の仕事と経理の仕事のかかわりが説明できるか
  3. 性格が経理向きか

①経理の仕事を理解しているか

まずは、求人票に書かれている仕事内容から、採用されたらこのような仕事を任されるのだろうと、自分なりに理解できているかを見ます。

②現在の仕事と経理の仕事のかかわりが説明できるか

また、現在の仕事が何であれ、まったく経理の仕事とかかわりがなかったということはないので、経理職以外の立場で、経理の仕事をどのように感じてきたのか、関連点などが論理的に説明できるかを見ます。

③性格が経理向きか

そして、性格が経理向きであるか、採用した場合に他の経理社員とうまくやっていけそうかを見ます。

この3つの判断基準で未経験者と面接で話し、自分の中で3つとも丸がついたら、人事担当者に「未経験でも活躍してもらえそうなので、次の役員面接に進めてください」とお願いをしています。

もう少し詳しく、この3つの判断基準について見ていきましょう。

2.経理の仕事を理解していること

「経理の仕事を理解していること」といっても、簿記検定に合格しているかなど、知識があるかということではないです。

ちなみに、簿記検定の何級に合格しているかは「履歴書」で確認をしますが、「簿記1級などの上級の資格試験をパスしているから採用しよう」などと思ったことはないです。

経理の仕事は、本人の経験に応じて、少しずつステップアップしていける仕事です。

経理職は、任されている仕事を見れば、どれだけ評価されているかが周りにもはっきりとわかってしまう、「実力主義な職」だと思っています。

未経験なら、最初は簡単な仕事から始めることができます。

簡単な仕事を任せてみて、その仕事をマスターし、もう少し難しい仕事が任せられそうだと思ったら、難易度が少し高い仕事を任せてみます。

そのように、本人の経験に合わせて任せる仕事をレベルアップさせていきますので、最初がどうであるかは、あまり重要視していません。

ただ、どうしても慣れるまでは、簡単で単調なルーティンワークを任せることになるので、「経理の仕事はつまらない」と辞めてしまう人も多いです。

経理の仕事を理解している人は、簡単で単調なルーティンワークを任されたからと言って愚痴を言うことはなく、任されている仕事がつまらないからという理由で辞めることもありません。

いま任せられている仕事に真剣に向き合い、どのようにステップアップしていくか、改善と努力を続けます。

この経理職としての仕事への向き合い方は、入社後に色々と諭してみても分からない人は分からないです。

ですので、面接の時点で「経理の仕事の本質」が分からなそうだと判断した人は、最初から雇わないことにしています。

3.現在の仕事と経理の仕事のかかわりが説明できること

経理の仕事は未経験だとしても、社会人として何らかの経験はあるわけです。

そして、その社会人としての経験が、まったく経理の仕事と無関係だったということはないでしょう。

ですので、「現在勤務中の会社の経理に対する印象」「経理担当者とやり取りがあったか」「経理担当者に何か提出していたものはあるか」など、経理とのかかわりについて質問してみます。

経理とのかかわりがうまく説明できる人は、現在の仕事の経験を経理の仕事にも活かしていけるでしょう。

また、未経験の経理の仕事にキャリアチェンジする動機も、納得がいくものになります。

例えば、現在営業職の人だと、常に売上や予算などを意識して仕事をしていますので、経理と同じく数字に向き合っているということが共通しています。

また、営業データを経理担当者に提出していたり、経費精算を経理担当者に依頼していたり、経理の仕事に間接的に関わっていることなどがあるでしょう。

特に、数字を意識して業務をしてきた人は、経理が未経験だとしても、経理の仕事をするセンスが最初からある場合が多く、経理の仕事の理解が早く、経理の仕事に慣れるのも早いでしょう。

4.性格が経理に向いていること

経理の仕事に向いている人は、以下のような人です。

経理の仕事に向いている人

  1. 慎重である
  2. 几帳面である
  3. コミュニケーションがとれる
  4. 努力できる

(1)慎重である

経理の仕事は、会計の情報を正確に、タイムリーに提供することです。

ちょっとしたミスや、ちょっとした遅れは、経営陣や外部の利害関係者の信用を失うことにつながります。

ですので、「ちょっとくらいなら間違ってもいいだろう」「ちょっとくらいなら期限から遅れてもいいだろう」「自分の考えではたぶんこうだろう」という甘い考えの人は、経理として向きません。

合っているかどうか色々な角度から確かめてみたり、期限に間に合うようにスケジュール管理をしたり、理解があやふやならば会計基準などを参照して根拠を探せる人が、経理に向いています。

経理の仕事に向いているのは、慎重な人です。

ミスはゼロにできなくても、少なくする努力をする。
ちょっとくらいならいいだろうと、自分に対して甘い。

(2)几帳面である

書類やデータの整理も大切な経理の仕事です。

紙の書類は減ってきたとはいえ、まだまだファイリングをして保管する必要がありますし、大量のデータをサーバーに保管するなどの作業があります。

整理ができていないと、必要な情報を探すのに無駄な時間がかかりますし、情報を依頼されたときにすぐに取り出せず、相手に迷惑をかけます。

大事な書類を机に放置したままにしたり、気分次第で一貫性のないファイル名をデータに付けたり、フォルダに保管し忘れたりするいいかげんな人は、経理として向きません。

整理整頓が得意で、机の上も、パソコンの画面上も、頭の中も整理されている人が、経理に向いています。

経理の仕事に向いているのは、几帳面な人です。

一貫したルールをもって整理整頓ができる。
書類やデータなどを探している時間が長い。

(3)コミュニケーションが取れる

人と話すのがあまり得意ではないので、経理職に就きたいと言う人がいます。

ですが、経理職だとあまり人と話さないと思うのは、大きな誤解です。

ただパソコンに向かって黙々と作業しているだけということはありません。

経理という仕事は、部署内だけではなく、他部署、金融機関、監査法人などとやりとりをする機会が非常に多いです。

特に、経験を積めば積むほど、パソコンに向かって作業する時間が減っていき、部下の管理や指導、上司や役員への報告、金融機関からの借入れ交渉、監査法人への監査対応など、誰かと話をしている時間が増えていきます。

ここで大事なのは、「コミュニケーションが取れる」とは、「誰とでも愛想よく話せること」という意味ではないということです。

経理職は、他の社員より機密事項を知りやすいので、「守秘義務」を念頭に置いて対応しなくてはいけません。

どの情報が、どのレベルの人にしか話してはいけないのかを把握し、たとえ情報を知っているとしても、話してはいけない人には聞かれても情報を漏らさない態度を取る必要があります。

また、他部署などから期限までにデータが用意できないなどと言われた際に、言われたとおりに受け入れてしまっては仕事になりません(そして、期限を守れない理由を他部署のせいにしたり、他部署から言われたことをそのまま上司に伝えたりすると、「思考が停止している」と思われます)。

どの程度までなら期限の延長ができるか、どのレベルのデータなら用意できるかなど、お互いが納得できる妥協点を探る「交渉力」がある人が、経理に向いています。

経理の仕事に向いているのは、コミュニケーションが取れる人です。

守秘義務が守れる。交渉力がある。
聞かれたら誰にでも話してしまう。相手の言いなりになる。

(4)努力できる

経理の仕事は、自分の経験によりステップアップさせていけます。

ただそれには、日々の努力が必要です。

最初は簡単なルーティンワークを任されると思いますが、同じことを同じようにただ繰り返し、慣れてきたからと言って満足していては成長がありません。

まずは、業務を理解し、きちんと正確にできるようになることに集中します。

そして、慣れてきたところで、やっている作業を楽にするにはどうしたらよいか、無駄な工程はないのか、もっと早く終えるにはどうしたらよいのか、など改善ができないか考えながら仕事をする必要があります。

さらに、経験を積みながら、業務に必要な知識をみつけては、勉強して補足していきます。

知識を身につけては仕事に活かしていけば、非常に実践的であり、効率的に知識が自分の中で定着していきます。

日々の仕事で改善に努め、仕事に必要な知識を身につけようとする向上心がある人が、経理に向いています。

経理の仕事に向いているのは、努力できる人です。

改善をする。勉強してスキルアップもする。
任されたことをただ繰り返す。簡単にこなせるようになったことに満足する。

5.転職エージェントを使うこと

経理の求人は、経理経験者に対するものがほとんどで、未経験者でも応募可能なものはあまりありません。

ですので、今すぐ転職するというよりは、転職エージェントに早めに登録をして、未経験者でも応募可能な求人が出たら紹介してもらう、というのが失敗が少ない方法です。

転職エージェントだけではなく、転職サイトやハローワークなどでの転職先の探し方がありますが、転職エージェントを利用した方が、給与や福利厚生などの条件の良い求人にありつける可能性が高いです。

ハローワークは、紹介料が払えない企業や、人材が定着しない企業の求人が含まれており、条件の良い求人が見つけにくいです。

転職エージェントは、経理の求人を出していることが知られたくない大企業、十分に紹介料を払える余裕がある企業からの求人案件を持っています。

どこが勤務している大手グローバル企業でも、経理職の求人は転職エージェントにお願いしています。

普段から、転職エージェントの担当者から、「人手は足りているか」「いい人材が登録したので、経歴書だけでも見てもらえないか」など、しょっちゅう連絡が来ます。

今すぐ人手が欲しいわけではなくても、紹介してもらった人が良さそうなら採用するということもありますし、未経験者でもお試し採用をすることもあります。

ですので、転職エージェントを利用することを強くおすすめします。

未経験で経理職へ転職する際のおすすめの転職エージェントは、こちらです(登録は無料です)☞管理部門・士業特化型エージェントNo.1 MS-Japan

 

以上、「経理未経験者が経理職へ転職する際のポイント」でした。

困った君
困った君
経理未経験者が採用されるかどうかのポイントがわかったよ。

「履歴書」や「職務経歴書」を作ったり、面接を受ける際に、このポイントを踏まえることにするよ。

どこ
どこ
経験者を採用する際も、募集要件に完全にマッチした人などいないので、一部はポテンシャルで判断して採用するかを決めているよ。

だから、未経験者だから、経理職に就くのは無理かもと思わなくていいよ。経理職への適性が感じられれば、未経験者でも採用されるからね。

資格取得のための参考情報

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国際会計資格 USCPA・USCMA・EAの比較、どれを取るといいのか?

 

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内部監査資格 CIA・CISA・CFEの比較、どれを取るといいのか?

 

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USCPAと簿記検定の比較(参考ページ)

USCPA(米国公認会計士)と簿記検定、どっちが役に立つのか?

 

公認会計士

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USCPAと公認会計士の比較(参考ページ)

USCPA(米国公認会計士)とJCPA(日本の公認会計士)の試験の違い

 

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