米国公認会計士(USCPA)と日本の公認会計士の試験内容比較【簡単なのは?】

こんな声を聞きますが、本当にそうでしょうか?
この記事では、
- USCPA試験4科目(必須科目+選択科目)の内容
- 日本の公認会計士試験の各科目の内容
- そのうえで、「何がどう違うのか」「どちらが簡単と言えるのか」
を中身ベースで比較していきます。
特に、
- すでに日本の公認会計士合格済、これからUSCPAも検討している人
- 「日本の公認会計士は断念したけど、USCPAなら・・・?」と考えている人
には、リアルなイメージを持ってもらえる内容です。
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1.USCPA試験の内容
USCPA試験の科目は、必須3科目+選択1科目の計4科目です。
USCPA試験科目
必須科目(Core):3科目必須
- FAR(Financial Accounting and Reporting):財務会計
- AUD(Auditing and Attestation):監査と証明業務
- REG(Taxation and Regulation):税法と商法
選択科目(Discipline):1科目選択
- BAR(Business Analysis and Reporting):ビジネス分析と報告
- ISC(Information Systems and Controls):情報システムと統制
- TCP(Tax Compliance and Planning):税法遵守と税務計画
(1)FAR:財務会計
FARは、簿記3級~1級の一部+米国会計基準+公会計をまとめて学ぶイメージです。
- 簿記の基礎(仕訳・決算)
- 米国会計基準の各論(収益認識、リース、金融商品、税効果など)
- キャッシュフロー計算書、連結・企業結合
- 政府会計・非営利組織会計
「財務会計が約8割、公会計が約2割」くらいのボリューム感で出題されます。
FARの出題範囲の例
- 現金、売掛金、棚卸資産
- 有形固定資産、無形資産
- 現在価値
- 社債、リース
- 収益認識
- 投資
- 税効果
- 外貨建取引とヘッジ
- キャッシュフロー計算書
- 企業結合、連結、持分法
- 政府会計、非営利組織会計
(2)AUD:監査と証明業務
AUDは、監査論+保証業務+職業倫理を英語で学ぶ科目です。
- 財務諸表監査の目的・プロセス
- 内部統制の評価
- 監査報告書の種類
- レビュー業務・コンピレーションなどの証明業務
- 会計士の職業倫理・独立性
「監査・証明業務が約8割、会計士としての責任が約2割」くらいのボリューム感で出題されます。
AUDの出題範囲の例
- 財務諸表監査
- 監査報告書
- 内部統制
- 監査以外の保証業務
- IT監査
(3)REG:税法と商法
REGは、米国税法+米国ビジネス法の科目です。
- 個人所得税
- 法人税・パートナーシップ
- 資産売買・交換
- 米国の契約法・商取引法・担保権など
「税務がボリュームの約8割、ビジネス法は約2割」くらいのボリューム感で出題されます。
REGの出題範囲の例
米国連邦税法
個人所得税、法人税、米国特有のパートナーシップなど
- 個人所得税
- 法人税
- 資産取引
- パートナーシップ
米国ビジネス法
米国のパートナーシップ法、会社法や契約法など物品売買がメイン
- 契約
- 物品売買
- 動産担保取引
日本の公認会計士試験の「租税法+企業法」と似ているところもありますが、完全にアメリカの制度に寄った内容なので、ゼロからのインプットが必要です。
(4)選択科目(BAR・ISC・TCP)
選択科目は3つのうち1つを選びます。
- BAR(Business Analysis and Reporting)
→高度な財務会計・管理会計・データ分析寄り
- ISC(Information Systems and Controls)
→情報システム・内部統制・IT監査寄り
- TCP(Tax Compliance and Planning)
→税務コンプライアンス・税務プランニング寄り
どの科目を選ぶかで、キャリアの方向性が少し変わってきます。
2.日本の公認会計士試験の内容
日本の公認会計士の試験は、短答式4科目+論文式5科目です。
日本の公認会計士の試験科目
短答式試験(マークシート方式)
- 財務会計論
- 管理会計論
- 監査論
- 企業法
論文式試験(筆記試験)
- 会計学(財務会計論と管理会計論)
- 監査論
- 企業法
- 租税法
- 選択科目(経営学・経済学・民法・統計学から1科目)
(1)財務会計論:計算と理論
「簿記」と「財務諸表論」に分かれます。
- 簿記:企業の活動を記録・計算し、集計する方法
- 財務諸表論:会計基準というルールの内容、理論的背景、考え方
日本基準をベースに、深いレベルの理解と計算力が求められます。
(2)管理会計論:計算と理論
製品を作るためにかかった金額を計算する原価計算と、原価計算の方法に関する基準の内容、考え方が出題されます。
- 原価計算:個別・総合・標準・直接原価計算など
- 管理会計の意思決定理論
- CVP分析・予算管理・業績評価など
(3)監査論:理論
公認会計士が備えるべき価値観や、財務諸表監査に関するルールの内容や背景についての理論が出題されます。
- 会計士の役割・責任
- 監査基準・実務指針
- 内部統制・監査手続・監査報告など
(4)企業法:理論
「会社法」をメインとして、「商法」「金融商品取引法」など、条文、立法趣旨、要件、効果を理解し、論述する力が求められます。
- 会社法
- 商法
- 金融商品取引法など
(5)租税法:計算と理論
「法人税法」をメインとして、「所得税法」「消費税法」など、税金を計算する問題と、計算方法を裏付ける理論の背景、考え方について基礎的な問題が出題されます。
- 法人税法(メイン)
- 所得税法・消費税法など
(6)経営学:計算と理論
経営戦略、モチベーション、リーダーシップ、コーポレート・ガバナンス、ファイナンス、マーケティングなどについて、計算問題と知識が問われる問題(時事的な問題も含む)が出題されます。
(7)経済学:計算
企業や消費者の経済行動や、個々の財・サービスの需給の分析をする「ミクロ経済学」と国レベルの経済全体・世界経済全体の分析をする「マクロ経済学」の計算問題が出題されます。
(8)民法:理論
売買契約などの財産取引を規律する「財産法」の論述が出題されます。
(9)統計学:計算
確率、相関・回帰分析、推測統計などに関して、与えられたデータを用いた計算方法や、確率を利用した統計的評価方法が出題されます。
3.USCPA試験と日本の公認会計士試験の内容比較
USCPAと日本の公認会計士の試験内容を比較してみましょう。
(1)試験のあり方と役割の比較
ざっくり言うと、
- USCPA試験 →「会計プロフェッショナルとして、国際的に通用する最低限の共通基準を満たしているか」を測る試験
- 日本の公認会計士試験→「日本の公認会計士として、高度な専門性と理論的裏付けを持っているか」を測る試験
USCPAは、「広く・実務寄りの知識を英語で問う」イメージ。
日本の公認会計士は、「深く・理論+計算・論述で問う」イメージです。
| 学習体系 | USCPA試験 | 日本の公認会計士試験 |
| 幅広い基礎知識が必要 | 選択問題(MC問題) | 短答式試験 |
| 体系的な理解と応用力が必要 | 記述式問題(TBS問題) | 論文式試験 |
USCPAの方が4科目しかなく、楽そうに見えるかもしれませんが、実際はそういうわけではないです。
試験自体は分かれていませんが、USCPA試験には選択問題(MC問題)だけではなく、記述式問題(TBS問題)も含まれています。
USCPA試験も日本の公認会計士試験も、幅広い基礎知識と体系的な理解・応用力が必要なのは同じです。
USCPA試験の選択問題(MC問題)と日本の公認会計士試験の短答式試験、記述式問題(TBS問題)と論文式試験が同じようなあり方と考えるとシンプルでしょう。
どこは、あいにく日本の公認会計士試験は受けたことがないので難易度の比較はできないのですが、どちらも勉強した人によれば、以下のような難易度になるようです。
USCPA試験と日本の公認会計士試験の難易度比較
短答式試験 < MC問題 < TBS問題 < 論文式試験
ただし、USCPA試験は英語での試験ですので、英語力によっては難易度が変わると考えられます。
日本の公認会計士試験は、短答式試験と論文式試験に分かれていますが、別物としての学習は非効率となりますし、体系的な理解があれば短答知識にも対応できます。
これはUSCPA試験も同じで、試験範囲が広いため、すべてを完璧にしようとするのではなく、MC問題を通して体系的な理解を身につけ、TBS問題にも対応していくのが効率的です。
USCPA試験に関しては、「MC問題ができればTBS問題ができる」とよく言われますが、「MC問題で体系的な理解をすることで、TBS問題もできるようになる」とも言えでしょう。
USCPA試験のMC問題でも、日本の公認会計士試験の短答式試験でも、基本的な問題が幅広く出題され、必要な知識がないと足切りされます(USCPA試験はその科目が不合格となり、日本の公認会計士試験は論文式試験に進めません)。
USCPA試験のTBS問題でも、日本の公認会計士試験の論文式試験でも、思考力・判断力・応用力などに評価の重点が置かれます。
つまり、USCPA試験も日本の公認会計士試験も、試験のあり方、役割としては大きな違いはないと理解しています。
ただし、USCPA試験は「絶対評価」の試験であり、自分が良くできれば合格。
日本の公認会計士試験は「相対評価」の試験であり、自分が良くできているとしても、合格者を制限するために不合格になる可能性があるのが、大きな違いでしょう。
(2)必要となるインプット量の比較
「インプット量の総量」だけを見ると、日本の公認会計士の方が重いと言えます。
科目数
- USCPA:4科目
- 日本の公認会計士:9科目相当
会計・監査の深さ
- 日本の公認会計士の方が、理論・計算ともにかなり深掘りされる
税法・法務
- USCPAは米国制度、日本の公認会計士は日本制度をガッツリ
とはいえ、USCPAは
- 英語で学ぶ
- US基準・US税法・USビジネス法をゼロから理解する
という負担があります。
(3)結局、簡単なのはどっち?
よくある「簡単さ」のイメージを整理すると、こうなります。
- 勉強時間・科目数・社会人との両立のしやすさ
→USCPAの方が「合格までの距離」は短く設定されている
- 1科目ごとの中身の深さ・論述の量
→日本の公認会計士の方が深く、負荷も高い
- 英語・海外制度へのキャッチアップ
→USCPA独自のハードル

でも、だからと言って、USCPAが「簡単な資格」というわけではまったくない
というのが、どこの実感です。
「USCPA or 日本の公認会計士」
「日本の公認会計士 × USCPA」
「USCPA × 日本の公認会計士」
については、以下の記事も参考にしてください。
音声でスキマ時間に確認したい場合は、USCPAと日本の公認会計士どっち?試験制度・年収・キャリアの違い を参考にしてください。
以上、「米国公認会計士(USCPA)と日本の公認会計士の試験内容比較【簡単なのは?】」でした。


とはいえ、そもそも英語で出題されるし、出題形式が違うから、アウトプットの時間はしっかり取らないとだめだね。
USCPA試験の場合、そもそも学習を継続するのが大変で撤退してしまう人が多い印象だけど、日本の公認会計士であれば、学習の習慣ができているだろうから、その点の心配がいらないのは大きいと思うよ。
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