困った君
困った君
自分は大学生で、そろそろ就活を考え始めているよ。

USCPA(米国公認会計士)試験に合格していれば、BIG4監査法人の監査職で新卒採用してもらえるのかな。

どこ
どこ
どこは、ワシントン州のUSCPA(米国公認会計士)で、BIG4での会計監査の経験があるよ。

結論からいうと、USCPA合格者が新卒でBIG4監査法人の監査職を目指す道はゼロではないよ。

ただし、日本の公認会計士の定期採用に比べるとかなり限定的だよ。

だから、「USCPAを取れば新卒でBIG4監査に入りやすい」と考えるのは危険。

つまり、新卒USCPAでBIG4監査は王道ルートではなく、狭き門ということ。

この記事では、大学生が新卒USCPAでBIG4監査を目指す現実と、進路を考える上で知っておきたいポイントを詳しく解説するね。

 

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はじめに:大学生が「USCPAで監査法人へ新卒入社」を目指す際の前提知識

「USCPAになって監査法人で働きたい」というご相談は非常に多いです。

ただ、このテーマは以下の論点を区別しないと、バランバラな情報に惑わされてしまいます。

 

  • 資格の違い:USCPAなのか、JCPA(日本の公認会計士)なのか
  • 採用枠の違い:新卒採用なのか、中途採用なのか
  • 職種の違い:監査職なのか、アドバイザリーなど別職種なのか
  • 規模の違い:BIG4なのか、中小監査法人なのか

 

 

USCPAが監査法人で働きたい場合の採用される可能性

 

大前提として、日本で監査法人の監査職を目指すなら、日本の公認会計士が王道です。

日本の公認会計士であれば、試験合格後にBIG4監査法人の監査部門へ進む流れが「定期採用」という制度として確立されています。

一方、USCPAは日本国内の法定監査資格ではないため、USCPAに合格しただけで日本の監査法人の監査職に新卒で入りやすくなるわけではありません

 

また、USCPA受験生の多くが社会人であるため、監査法人の採用入口としては「中途採用寄り」で扱われやすい傾向があります。

新卒で監査がしたい場合、BIG4での採用は限られますが、アドバイザリー(非監査)や中小監査法人であれば、採用の可能性はあります。

ただし、ポテンシャル採用となるので、たとえUSCPAという資格があっても、採用される保証はないことに注意が必要です。

PwC Japan有限責任監査法人では、新卒区分でUSCPA全科目合格者向けの監査職募集が確認できます。

よって、現在は「新卒USCPAは全法人で対象外」とまでは言えません。

 

 

1.BIG4監査法人の監査部門における採用ルート(新卒USCPAの扱いは?)

まず知っておきたいのは、BIG4監査法人の監査部門の採用には、大きく分けて「定期採用」と「中途採用」の2つの入口があることです。

 

BIG4監査法人の監査部門の採用

  1. 日本の公認会計士の「定期採用」
  2. 社会人の「中途採用」

BIG4監査法人は、Webサイト上に「採用」のページを設けています。

 

(1)日本の公認会計士向けの「定期採用」(新卒の王道ルート)

日本の公認会計士試験は、学生や既卒で社会人経験のない方が受験生の中心です。

監査法人側にも、11月の合格発表タイミングで、合格者をまとめ採用する「定期採用」の仕組みが整っています。

そのため、新卒でBIG4監査法人の監査職を目指すなら、日本の公認会計士ルートが一般的です。

  1. BIG4監査法人の1年は、決算期首が7月なので、7月に始まると考えていいです(ただし、トーマツのみ6月)。
  2. つまり、BIG4監査法人の決算期末は6月末(ただし、トーマツのみ5月末)。
  3. 多くの日本の大企業の決算期末は3月で、会計監査人を選ぶ株主総会が6月に開かれるから6月になっています。

 

BIG4監査法人についてはこちらの記事を参考にしてください。

監査未経験の新人USCPAのためのBIG4大手監査法人のイロハ
新人USCPAがBIG4大手監査法人について知っておくべきこと5選監査未経験の新人USCPAは必見!BIG4大手監査法人での監査経験がある「USCPAどこのブログ」のどこが、新人USCPAが監査人として働き始めるとき知っておくべきことを5つ選んで解説!...

 

(2)社会人向けの「中途採用」(USCPAの新卒もここに含まれる)

一方、USCPAの場合は、試験がほぼ毎日受けられ、合格発表も月に1回程度あります。

受験者の大半が社会人経験のある方であり、合格・転職のタイミングもバラバラなため、監査法人側はUSCPAを個別に「中途採用」として受け入れています。

USCPAに合格した大学生の場合、社会人経験はありませんが、採用プロセス上は「中途採用」枠として扱われることになります。

ただし、実務経験がないため、社会人と同じ土俵に立てるわけではない点に注意が必要です。

例外として、近年では PwC Japan有限責任監査法人 が、大学・大学院卒業予定者かつUSCPA全科目合格者向けの監査職募集が公開するようになりました。

よって、今の実態としては

  • USCPAは基本的に中途採用寄りの資格
  • ただし、一部法人では新卒向け監査職の入口もある

と理解しておくと正確です。

 

 

2.BIG4監査法人(監査部門)の中途・新卒USCPA募集要項を比較

では、各BIG4監査法人(東京事務所)の監査部門におけるUSCPAの応募要件を見てみましょう。

注意:USCPAを採用する場合、外資系クライアントなどの英語案件が多いため、主要都市で募集される日本の公認会計士と異なり、大都市の事務所に限定されることが多いです。

 

 

(1)KPMGあずさ監査法人

あずさ監査法人の会計監査部門の応募条件を見てみましょう。

あずさ監査法人監査部門採用

応募条件は以下の通りです。

応募条件

  • 公認会計士 および 公認会計士論文式試験全科目合格者 またはUSCPA および USCPA試験全科目合格者

職務の経験者以外でも、以下の要件があればチャレンジ可。

  • 何事にも前向きに取り組む方
  • 論理的な思考力、理解力がある方
  • 対人コミュニケーション能力がある方

 

 

「USCPA および USCPA試験全科目合格者」となっています。

USCPAのライセンスを取得していなくても、USCPA試験に全科目合格していれば応募できるということですね。

USCPA試験の科目合格では応募はできないようです。

 

(2)EY新日本有限責任監査法人

EY新日本監査法人の監査部門の応募条件を見てみましょう。

新日本監査法人監査事業部

応募条件(スタッフの場合)は以下の通りです。

応募資格

日本公認会計士資格、または公認会計士論文式試験全科目合格者
米国公認会計士資格、または全科目合格者
論理的な思考力、コミュニケーション能力のある方
事業会社での経理実務経験があれば尚可

 

「米国公認会計士資格、または全科目合格者」となっています。

USCPAのライセンスを取得していなくても、USCPA試験に全科目合格していれば応募できるということですね。

USCPA試験の科目合格では応募はできないようです。

 

(3)PwC Japan有限責任監査法人

PwC Japan有限責任監査法人の監査部門の応募条件を見てみましょう。

「募集職種」には監査部門での採用はなく、「個別カジュアル面談会」という形で掲載されていましたので、それを参照します。

あらた監査法人監査カジュアル面談登録資格

応募条件は以下の通りです。

登録資格 Qualification

(必要なスキル・経験)
以下のいずれかに該当する方
・日本公認会計士、日本会計士試験全科目合格者、USCPA資格保持者
・金融機関で、経理・財務・IT関連・内部監査等の経験を有する方 ※一般事業会社等でのご経験の場合は、USCPA科目合格から
・監査法人での監査経験・アドバイザリー業務経験を有する方
・金融機関や大手企業向けのIT支援業務経験をお持ちの方

(あれば望ましい資格など)
・ビジネスレベルの英語力をお持ちの方

 

「USCPA資格保持者」となっていますので、基本的には、USCPA試験に全科目合格し、USCPAのライセンス取得していることを想定しているのでしょう。

また「一般事業会社等でのご経験の場合は、USCPA科目合格から」となっています。

経理・財務・IT関連・内部監査などの実務経験があれば、科目合格でも応募が可能なようです。

 

(4)Deloitteトーマツ

Deloitteトーマツ監査法人の会計監査業務の応募条件を見てみましょう。

トーマツ監査部門採用

応募資格は以下の通りです。

応募資格

【必須要件】
①もしくは②に該当する方
①日本の公認会計士(日本の公認会計士論文式試験合格者を含む)
②米国公認会計士資格(USCPA)の資格保持者であって、日商簿記2級以上の知識・経験のある方

【以下のご経験・スキルがあれば尚可】
■監査法人、会計事務所等における監査実務経験
■上場企業等における経理実務経験
■語学力(ビジネスにおける英語の使用経験 等)

 

「米国公認会計士資格(USCPA)の資格保持者であって、日商簿記2級以上の知識・経験のある方」とあります。

基本的には、USCPA試験に全科目合格し、USCPAのライセンスまで取得していることを想定しているのでしょう。

また、日商簿記2級以上の知識・経験のある方とありますので、日商簿記2級に合格しておくのが無難そうです。

 

比較:各BIG4監査法人の監査部門の採用の募集要項

各BIG4監査法人の東京事務所の監査部門の募集要項を比較してみます。

注意:どの事務所か、どの監査部門かによって、多少は採用の募集要項が変わってくるかもしれません。

 

BIG4監査法人名 募集要項
KPMGあずさ USCPAライセンス不要、全科目合格で応募可
EY新日本 USCPAライセンス不要、全科目合格で応募可
PwC Japan
  • USCPAのライセンス必要
  • 経理・財務・IT関連・内部監査などの実務経験ありなら科目合格で応募可
  • 新卒枠もあり
Deloitteトーマツ ライセンス必要、かつ日商簿記2級レベルが必要

 

個人的な見解となりますが、USCPAのライセンスが必要に見える法人でも、全科目合格済みで、「入所後にライセンスを取る」と伝えれば応募できる余地はあると考えています。

 

 

 

3.【現実】BIG4監査法人の監査職で「新卒USCPA」は採用されるのか?

BIG4監査法人の監査部門で、中途での(転職希望の)USCPAの募集があることはわかりましたが、はたして「新卒のUSCPA」は採用されるのでしょうか。

正直に言うと、新卒のUSCPAでの採用は狭き門です。

 

現実➀:BIG4で働いていたとき、新卒のUSCPAはいなかった

どこは、BIG4監査法人の監査部門で働いていた経験があります。

監査部門にはUSCPAは約50人いましたが、新卒のUSCPAは一人もいませんでした

 

少なくとも私が在籍していた当時の所属部門では、新卒USCPAや30代以上のUSCPAは見かけませんでした。

USCPAは、25~29歳(入所時点で)の層が中心だった印象です。

 

当時の人事担当者や他のBIG4の人事に確認したところ、「新卒USCPAの採用実績はない」との回答でした。

注意:ただし現在は、PwC Japanで新卒USCPA向け監査職募集が開始されるなど、状況に変化が見られます。

 

 

現実②:BIG4から見た「新卒USCPA」を採用するメリットの薄さ

監査法人からすると、新卒USCPAは、「新卒の日本の公認会計士合格者」と「社会人経験のあるUSCPA」の中間のような存在。

採用ルートが制度として確立されていないため、個別判断になりやすいです。

 

よって、新卒の日本の公認会計士試験合格者や社会人経験のあるUSCPAよりも、何か大きなウリが必要でしょう。

ウリがないなら、BIG4監査法人としても、わざわざ個別対応で採用しようと思えないですから。

 

中途で採用される20代USCPAは、

  • 海外就労経験
  • ネイティブ並みの英語力
  • 事業会社での経理経験(年次決算対応など)

といった明確なウリを持っていました(どこが見た限り)。

 

単にUSCPA試験に合格しただけで、あまり英語力が高くない場合、監査法人側は「日本の公認会計士試験合格者を採用した方が手っ取り早い」と判断しがちです。

 

結論:大学生が検討すべき別の選択肢

それでもUSCPAを活かしてキャリアを積みたい大学生には、以下の2つの選択肢が考えられます。

 

選択肢➀:「監査アシスタント」「監査補助者」を狙う?

EY新日本監査法人の「監査アシスタント採用」や、KPMGあずさ監査法人の「監査補助者採用」を狙う道です。

ただし、USCPA試験に合格していることが採用の条件にはなっておらず、他の無資格者と一緒の採用プロセスになってきます。

よって、どこまでUSCPA試験合格がプラスに働くかは分かりません。

 

給与水準や担当業務は限定的になりやすいため、USCPA取得後の進路として希望に合うかは慎重に見た方がいいです。

EY新日本監査法人の「監査アシスタント」

  1. 会計士の事務業務をサポートする職種。監査の補助業務を行う。
  2. 報告書作成補助、Excelを使用したデータ作成・管理などを行う。
  3. 簿記2級くらいの知識があるのが望ましい。

 

選択肢➁:アドバイザリー職や中小監査法人に応募する

BIG4の「監査職」にこだわらなければ、アドバイザリー職や、BIG4以外の中小監査法人であれば、新卒USCPAでも採用される可能性はあります。

 

 

 

まとめ:「USCPAを取って新卒でBIG4監査」は慎重な検討を

ネット上でみかける、監査法人で働いたことのない人が書いている「USCPAを取って、新卒で監査法人に行くのがおすすめ」という声は鵜呑みにするのは危険です。

「新卒で監査法人で監査がしたいけれど、日本の公認会計士は合格できる自信がないので、USCPAで」と考えている場合、新卒でのハードルは決して低くないので注意してください。

 

 

 

以上、「大学生はUSCPAでBIG4監査法人の監査職を目指せる?新卒採用の現実とルートを解説」でした。

困った君
困った君
BIG4監査法人で監査がしたかったら、新卒の場合はやはり、USCPAより日本の公認会計士の方が採用されやすいよね。

それでもUSCPAは可能性を感じるから挑戦してみたいよ。

どこ
どこ
USCPAの場合、BIG4監査法人の監査職に限ってしまうと、特に新卒採用では狭き門になってしまうので、他のキャリアも考えてもいいかもしれない。

USCPAという資格自体は、持っておくと可能性が広がるから、色々な道を考えてみるといいと思うよ。

 

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USCPA資格の活かしかた短期合格のコツを記載しています。