IFRS検定の勉強方法|独学できる?勉強時間・教材・合格のコツを解説
IFRS検定は、会計知識がある人なら独学も可能です。
ただし、会計初学者やIFRSを初めて学ぶ人が、何となく独学で進めるとつまずきやすいです。
IFRS検定は、国際会計基準であるIFRSの知識を確認する検定です。
IFRS検定の勉強で大事なのは、いきなり細かい基準書に突撃しないことです。
おすすめの順番は、次のとおりです。
- 財務会計の基礎を確認する
- IFRSの全体像をつかむ
- 主要基準を優先して学ぶ
- 問題演習で弱点を見つける
- 間違えた論点をテキストに戻って復習する
この順番で進めると、単なる暗記になりにくいです。
また、この記事では特定のIFRS検定講座を強くすすめるのではなく、独学と講座のどちらが自分に合うかを判断できるように整理します。
IFRS検定は、会計知識がある人なら独学でも進められます。
一方で、会計知識に不安がある人、IFRSを初めて学ぶ人、短期間で合格を狙う人は、講座を使う選択肢もあります。
この記事では、IFRS検定の勉強方法、独学できる人・講座を使った方がいい人、勉強時間、教材の選び方、合格のコツを解説します。
IFRS検定をどう勉強すればよいか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
1.IFRS検定の勉強方法は大きく3つ
IFRS検定の勉強方法は、大きく分けると3つあります。
1つ目は、市販教材や公式情報を使って独学する方法。
2つ目は、IFRS検定講座を使う方法。
3つ目は、英語教材やICAEW教材を使う方法です。
どれが正解というより、自分の会計知識、英語力、使える時間、予算によって選ぶのがよいです。
(1)市販教材・公式情報で独学する
会計知識がある人なら、市販教材や公式情報を使って独学することも可能です。
たとえば、簿記2級程度の会計知識がある人、経理経験がある人、監査経験がある人は、IFRSの論点も比較的理解しやすいです。
独学のメリットは、費用を抑えやすいことです。
一方で、学習範囲を自分で整理する必要があります。
IFRSは基準ごとに論点が分かれていて、最初は全体像をつかみにくいです。
そのため、独学する場合は、いきなり細かい基準書を読み込むより、試験範囲に対応した教材で全体像をつかむ方がよいです。
(2)IFRS検定講座を使う
IFRSを初めて学ぶ人、短期間で合格を狙いたい人、学習範囲を整理してほしい人は、講座を使う選択肢もあります。
講座を使うメリットは、学習範囲が整理されていることです。
どこから勉強すればよいか分からない人にとっては、テキスト・講義・問題演習がまとまっている方が進めやすいです。
一方で、講座には費用がかかります。
また、講座を使えば必ず合格できるわけではありません。
結局は、自分で復習し、問題演習をして、知識を定着させる必要があります。
そのため、講座は「合格を保証してくれるもの」ではなく、「学習範囲を整理しやすくするもの」と考えた方がよいです。
(3)英語教材・ICAEW教材を使う
英語が得意な人や、英語でIFRSを学びたい人は、英語教材やICAEW教材を使う選択肢もあります。
英語でIFRSを学ぶと、外資系企業やグローバル企業で使う会計英語に慣れやすいです。
ただし、IFRSそのものが専門的なうえに、英語で読む負担も加わります。
そのため、合格を優先するなら、日本語教材の方が効率的な人も多いです。
英語教材は、USCPA合格者や、将来的に英語でIFRSを扱う仕事をしたい人向けの選択肢と考えるとよいです。
2.IFRS検定の勉強時間と学習スケジュール
IFRS検定の勉強時間は、会計知識の有無によって変わります。
会計知識がある人なら、60〜100時間程度が一つの目安です。
ただし、会計初学者の場合は、IFRS以前に財務会計の基礎を学ぶ必要があるため、もっと時間がかかる可能性があります。
(1)会計知識がある人は60〜100時間が目安
簿記2級程度の会計知識がある人、経理経験がある人、監査経験がある人であれば、IFRS検定は60〜100時間程度が一つの目安です。
たとえば、1週間に10時間勉強できるなら、1〜2か月程度で一通り学習できます。
1週間に5時間程度なら、2〜4か月くらい見ておくとよいでしょう。
ただし、これはあくまで目安です。
IFRSにどれくらい触れたことがあるか、問題演習にどれくらい時間がかかるかで変わります。
(2)会計初学者はまず財務会計の基礎から
会計初学者の場合は、いきなりIFRS検定に進むとつまずきやすいです。
IFRSは国際的な会計基準ですが、土台になるのは財務会計です。
財務諸表、収益、費用、資産、負債、純資産、減価償却、引当金、連結などの基本が分かっていないと、IFRSの理解が難しくなります。
そのため、会計初学者はまず簿記や財務会計の基礎を確認しましょう。
IFRS検定は受験条件がないため、誰でも受験できます。
ですが、受験できることと、合格しやすいことは別です。
会計の基礎が不安な人は、遠回りに見えても、先に財務会計の土台を作る方が結果的に早いです。
(3)1〜3か月で進める学習スケジュール
IFRS検定を1〜3か月で進めるなら、次のようなスケジュールが現実的です。
| 期間 | やること |
|---|---|
| 1週目 | 財務会計の基礎を確認する |
| 2〜3週目 | IFRSの全体像をつかむ |
| 4〜6週目 | 主要基準を学ぶ |
| 7〜8週目 | 問題演習を進める |
| 9〜12週目 | 間違えた論点を復習する |
短期で合格を狙う場合も、最初から問題だけを解くより、全体像をつかんでから問題演習に入る方がよいです。
IFRSは論点がバラバラに見えやすいので、最初に全体像をつかむことが大事です。
3.IFRS検定のおすすめ勉強ステップ
IFRS検定の勉強は、順番が大事です。
おすすめは、次の5ステップです。
(1)財務会計の基礎を確認する
最初に、財務会計の基礎を確認しましょう。
IFRSは国際会計基準ですが、土台は財務会計です。
財務諸表の構造、収益・費用、資産・負債、減価償却、引当金、減損、連結などの基本が分かっていないと、IFRSの理解に時間がかかります。
会計に不安がある人は、まず簿記や財務会計の基礎を確認してください。
ここを飛ばすと、IFRSの基準を読んでも意味がつかみにくくなります。
(2)IFRSの全体像をつかむ
次に、IFRSの全体像をつかみます。
いきなり収益認識やリースなどの細かい基準に入ると、どこを学んでいるのか分からなくなりやすいです。
まずは、IFRSがどのような会計基準なのか、どのような財務諸表を前提にしているのか、主要論点には何があるのかを確認しましょう。
全体像をつかむと、個別基準を学ぶときに迷いにくくなります。
(3)主要基準を優先して学ぶ
IFRS検定では、すべての論点を同じ深さで学ぶより、主要基準を優先して学ぶ方が効率的です。
特に、実務でも出てきやすい論点は重点的に学びたいです。
たとえば、次のような分野です。
- 財務諸表の表示
- 収益認識
- リース
- 金融商品
- 棚卸資産
- 有形固定資産
- 無形資産
- 減損
- 引当金
- 法人所得税
- 連結財務諸表
- 企業結合
- 開示
最初からすべてを完璧にしようとすると、時間が足りなくなります。
まずは主要論点を押さえて、問題演習を通じて弱点を補強していく方が現実的です。
(4)問題演習で弱点を見つける
IFRS検定では、問題演習がかなり大事です。
テキストを読むだけだと、理解したつもりになりやすいです。
問題を解くことで、どの論点があいまいなのかが分かります。
最初から正解率が高くなくても大丈夫です。
大事なのは、間違えた問題を通じて、自分の弱点を見つけることです。
問題演習は、知識確認というより、弱点発見のために使うとよいです。
(5)間違えた論点をテキストに戻って復習する
問題を解いて間違えたら、解説を読んで終わりにしない方がよいです。
関連する基準やテキストに戻って、なぜその答えになるのかを確認しましょう。
IFRSは、似たような用語や処理が出てきます。
そのため、ただ答えを覚えるだけでは、別の聞かれ方をされたときに対応しにくいです。
間違えた論点をテキストに戻って復習する。
これを繰り返すことで、知識が定着していきます。
4.IFRS検定は独学できる?
IFRS検定は、会計知識がある人なら独学も可能です。
ただし、全員に独学をおすすめできるわけではありません。
独学できるかどうかは、会計知識と学習管理ができるかで決まります。
(1)独学できる人
IFRS検定を独学しやすいのは、次のような人です。
- 簿記2級程度の会計知識がある人
- 経理経験がある人
- 監査経験がある人
- 連結決算や開示に関わったことがある人
- 自分で教材を選べる人
- 学習スケジュールを自分で管理できる人
こうした人は、教材や公式情報を使って独学でも進めやすいです。
特に、すでに会計実務に触れている人は、IFRSの論点を実務とつなげて理解しやすいです。
(2)独学が難しい人
一方で、次のような人は独学が難しい可能性があります。
- 会計初学者
- IFRSを初めて学ぶ人
- 財務会計の基礎に不安がある人
- 何から勉強すればよいか分からない人
- 短期間で合格したい人
- 問題演習や学習範囲を整理してほしい人
このような人は、講座を使う選択肢もあります。
講座を使うと、学習範囲や順番が整理されているため、迷いにくいです。
ただし、講座を受けるだけでは合格できません。
講義を聞いた後に、自分で問題演習と復習をすることが必要です。
(3)独学するなら古い教材に注意
IFRS検定を独学する場合は、教材の古さに注意してください。
IFRSは基準改訂があります。
古い教材だけで勉強すると、現在の試験範囲や基準の内容とズレる可能性があります。
特に、中古教材や古い参考書を使う場合は、いつの基準に対応しているかを確認しましょう。
安く買える教材でも、内容が古いと逆に遠回りになります。
また、講座教材には転売禁止のものもあります。
教材を選ぶときは、最新版かどうか、試験範囲に対応しているか、利用してよい教材かを確認しましょう。
5.IFRS検定の教材・参考書の選び方
IFRS検定の教材を選ぶときは、価格だけで決めない方がよいです。
大事なのは、試験範囲に合っているか、主要基準を体系的に学べるか、問題演習ができるかです。
(1)試験範囲に対応しているか
まず確認したいのは、試験範囲に対応しているかです。
IFRS検定は、IFRSの知識を問う検定です。
そのため、教材が古かったり、試験範囲に合っていなかったりすると、学習効率が下がります。
教材を選ぶときは、いつ出版されたものか、どの基準に対応しているかを確認しましょう。
(2)主要基準を体系的に学べるか
IFRSは論点が多いです。
収益認識、リース、金融商品、減損、連結、企業結合、開示など、さまざまなテーマがあります。
そのため、主要基準をバラバラに学ぶのではなく、体系的に整理できる教材の方が使いやすいです。
「どの基準で何が問われるのか」が見える教材を選ぶとよいです。
(3)問題演習ができるか
IFRS検定では、問題演習が重要です。
テキストを読むだけでは、知識が定着しにくいです。
教材を選ぶときは、練習問題や模擬問題があるかを確認しましょう。
問題演習ができる教材なら、理解できていない論点を見つけやすいです。
(4)基準改訂に注意する
IFRSは改訂があります。
そのため、古い教材だけに頼るのは危険です。
特に、中古教材や昔の講座資料だけで勉強する場合は注意しましょう。
古い教材で基礎を確認することはできます。
ただし、試験対策として使うなら、最新情報と照らし合わせる必要があります。
IFRS検定を受けるなら、試験時点で有効な基準や最新情報を確認しながら勉強しましょう。
6.講座を使った方がいい人・使わなくてもいい人
IFRS検定は、独学でも講座でも合格を目指せます。
大事なのは、自分に合う方法を選ぶことです。
講座を使うかどうかは、会計知識、学習経験、使える時間、予算で判断しましょう。
この記事では特定のIFRS検定講座を強くすすめるのではなく、独学と講座のどちらが自分に合うかを判断できるように整理します。
(1)講座を使った方がいい人
講座を使った方がいいのは、次のような人です。
- IFRSを初めて学ぶ人
- 会計知識に不安がある人
- 何から勉強すればよいか分からない人
- 短期間で合格を狙いたい人
- 学習範囲を整理してほしい人
- 問題演習の進め方に不安がある人
講座を使うと、学習順序や試験範囲を整理しやすくなります。
独学で迷う時間を減らせるのはメリットです。
(2)講座を使わなくてもいい人
一方で、次のような人は、講座を使わなくてもよいかもしれません。
- 簿記2級程度の会計知識がある人
- 経理・監査の実務経験がある人
- IFRSに触れたことがある人
- 自分で教材を選べる人
- 学習スケジュールを管理できる人
- 費用を抑えたい人
このような人は、市販教材や公式情報を使って独学でも進めやすいです。
ただし、独学する場合も問題演習は必要です。
読むだけで終わらせず、必ず問題を解いて理解を確認しましょう。
(3)特定講座を強くすすめすぎない理由
IFRS検定の講座はいくつか選択肢があります。
ただし、私はこの記事で特定のIFRS検定講座を強くすすめるつもりはありません。
理由は、受験者によって必要なサポートが違うからです。
会計知識がある人なら独学でも進められます。
一方で、会計に不安がある人は講座を使った方が学びやすいです。
大事なのは、「有名な講座だから」ではなく、自分に合う教材・講座を選ぶことです。
教材の分かりやすさ、問題演習の量、サポート内容、費用を見て判断しましょう。
7.IFRS検定の勉強でやってはいけないこと
IFRS検定の勉強では、やり方を間違えると遠回りになります。
特に、次の4つには注意した方がよいです。
(1)いきなり基準書を読み込む
IFRSを学ぶなら、基準書を読むこと自体は大事です。
ただし、最初から基準書を細かく読み込むと、かなりつらいです。
基準書は実務上重要ですが、初学者が最初に読むには重いです。
まずは、試験向け教材や入門書で全体像をつかみましょう。
そのうえで、必要に応じて基準書に戻る方が効率的です。
(2)用語暗記だけで進める
IFRS検定では、用語暗記だけでは不十分です。
IFRSは、基準ごとの考え方や処理を理解する必要があります。
用語を覚えることも必要ですが、「なぜその処理になるのか」を理解しないと、問題で迷いやすくなります。
特に、収益認識、リース、金融商品、減損、連結などは、考え方を押さえた方がよいです。
(3)古い教材だけに頼る
IFRSは基準改訂があります。
そのため、古い教材だけに頼るのは危険です。
特に、中古教材や昔の講座資料だけで勉強する場合は注意しましょう。
古い教材で基礎を確認することはできます。
ただし、試験対策として使うなら、最新情報と照らし合わせる必要があります。
(4)問題演習を後回しにする
IFRS検定では、問題演習を後回しにしない方がよいです。
テキストを完璧に読んでから問題を解こうとすると、時間が足りなくなります。
ある程度学んだら、早めに問題演習に入りましょう。
問題を解くことで、自分の弱点が分かります。
間違えた問題を復習することで、知識が定着していきます。
8.まとめ:IFRS検定は基礎→全体像→主要基準→問題演習の順で学ぶ
IFRS検定は、会計知識がある人なら独学も可能です。
ただし、会計初学者やIFRSを初めて学ぶ人にとっては、簡単な試験ではありません。
IFRS検定の勉強は、次の順番で進めるのがおすすめです。
- 財務会計の基礎を確認する
- IFRSの全体像をつかむ
- 主要基準を優先して学ぶ
- 問題演習で弱点を見つける
- 間違えた論点をテキストに戻って復習する
独学できるかどうかは、会計知識と学習管理ができるかで決まります。
簿記2級程度の会計知識があり、経理・監査の経験がある人なら、独学でも進めやすいです。
一方で、会計知識に不安がある人、IFRSを初めて学ぶ人、短期間で合格を狙う人は、講座を使う選択肢もあります。
大事なのは、特定の勉強方法にこだわることではありません。
自分の会計知識、使える時間、予算、目的に合った方法を選ぶことです。
IFRS検定は、勉強方法を間違えなければ、会計経験者にとっては短期集中で狙いやすい検定です。
ただし、会計初学者がいきなり挑戦するには少し専門的です。
まずは自分の会計知識を確認し、独学で進めるか、講座を使うかを決めましょう。
IFRS検定の概要や難易度を知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
IFRS検定が本当に役に立つのか不安な方は、こちらの記事も参考にしてください。
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