USCPAはBIG4監査法人をいつ辞めるべき?後悔しないタイミングと判断基準

辞める場合は、どんなタイミングで辞めるのがいいのかな。

ただし、後悔しないための判断基準はあるよ。
この記事では、USCPAがBIG4監査法人を辞めるタイミングと、辞める前に考えておきたいことをお話しするね。
USCPAがBIG4監査法人を辞めるタイミングは、人によってかなり違います。
ただ、
- なんとなくつらいから辞める
- 忙しいから勢いで辞める
という決め方はおすすめしません。
大事なのは、
- 監査法人ではできないことを本当にやりたいのか
- 監査法人でやり残したことはないか
です。
この記事では、USCPAがBIG4監査法人を辞めるか迷ったときに、どう考えれば後悔しにくいのかを経験ベースで整理していきます。
スキマ時間に確認したい場合は「USCPAどこチャンネル」のUSCPAでBIG4監査法人に入った後どうなる?残る・辞める・昇進の考え方を聞いてみてくださいね。
1.USCPAがBIG4監査法人を辞めるタイミングは人それぞれ
まず、前提として、USCPAがBIG4監査法人を辞めるタイミングに、万人共通の正解はありません。
人によって、監査法人で得たい経験も、その後に進みたいキャリアも違うからです。
(1)日本の公認会計士は辞めるタイミングが比較的そろいやすい
日本の公認会計士の場合は、監査法人に入った後の王道ルートが比較的見えやすいです。
もちろん個人差はありますが、
- 監査法人で経験を積んで昇進を目指す
- 一定年数で事業会社やFAS、コンサルなどに転職する
といった流れはイメージしやすいと思います。
そのため、辞めるタイミングもある程度似通いやすいです。
たとえば、
- 監査の基本を一通り経験したタイミング
- シニアに上がる前後
- このまま監査法人で上を目指すか考えるタイミング
などです。
どこの周りの日本の公認会計士の場合は、終了考査に合格して公認会計士登録が済み、シニアに昇格して、インチャージを何社か経験したところで、辞める人が多かったです。
入所して3年から5年目あたりですね。
辞めた後の進路は、独立したり、実家の事務所を引き継ぐために地元へ戻ったり、海外留学したりという感じでした。
覚えている限り、驚くような進路を選んだ人はいませんでした。
(2)USCPAはやめるタイミングも理由もかなりバラバラ
一方、USCPAはかなり幅があります。
そもそもUSCPAは、日本の公認会計士のように「みんなが同じルートを歩む資格」ではありません。
そのため、監査法人を辞めるタイミングも理由も、みごとにバラバラです。
平均すると3年くらいで辞めていった印象はありますが、もちろん全員がそうではありません。
大事なのは、他人の年数に合わせることではなく、自分が監査法人で何を得たいのかをはっきりさせることです。
どこの周りのUSCPAの場合。
入所して3年して周りを見まわしたら、同期(10名)は半分以下(自分を入れて4人)になっていました。
辞めた理由は、
- 「激務でもう疲れた」「監査に飽きた」などのネガティブな理由
- 「高給で有名企業からオファーが来た」などのポジティブな理由
- 「忙しさが嫌になっていたところに、タイミングよく転職のオファーが来た」といった合わせ技
などさまざまでした。
(3)後悔しないためには、ポジティブかつ明確な理由で決める
監査法人を辞めること自体は、悪いことではありません。
ただし、後悔しないためには、ネガティブな感情だけで辞めないことが大事です。
- 忙しい
- つらい
- 人間関係がしんどい
- 評価に納得がいかない
こうした気持ちは、どの職場でも起こりえます。
監査法人はたしかに忙しいですが、「ワークライフバランスのために辞めれば全部解決する」とは限りません。
転職先でも忙しい時期はありますし、別の種類のしんどさが出ることもあります。
なので、
- 監査法人ではできないことをやりたい
- 次のキャリアの方向性がはっきりしている
- 監査法人でやるべきことはやった
というように、前向きで明確な理由があるかどうかを重視した方がいいです。
「辞めたい」ではなく、
「次にこうしたいから辞める」
まで言えた方が、後悔しにくいです。
2.USCPAが監査法人を辞める前に考えるべきこと
監査法人を辞める前に、特に考えておいた方がよいことを整理します。
いちばん大事なのは、「こうなったら辞める」という基準を自分の中で持っておくことです。
(1)「こうなったら辞める」という基準を決める
「こうなったら辞める」という基準は、監査法人に入る前にある程度考えておくのが理想です。
ただ、実際には働いてみないとわからないことも多いですし、入所後に考えが変わることもあります。
なので、入所前に決めて終わりではなく、働きながら定期的に見直していくのがよいと思います。
ここでは基準の例を2つ挙げます。
①監査法人ではできないことがしたくなったのか?
監査法人は、会計・監査の実務を学ぶ場としてかなり恵まれています。
お金をもらいながら会計のプロに鍛えてもらえる環境であり、会計業界の中で最高峰の職場です。
だからこそ、単に「しんどいから」「今の環境が嫌だから」だけで辞めるのは、少しもったいないです。
正直なところ、どんなに忙しくて辛くても、他の会社でも、たとえば経理職などでしたら、繁忙期の辛さは、監査法人以上だったりします。
「ワークライフバランスを求めて」といった理由で監査法人を離れても、転職先でも大きく変わらないことがあります。
ですので、本当に考えるべきは、
- 自分がやりたいことは監査法人ではできないのか
- 監査法人の中で実現できる可能性はないのか
- 異動やアサイン変更で解決できないのか
です。
どこの場合、監査法人を辞めた理由は、海外で働きたかったからです。
法人内の海外事務所説明会に出たり、異動希望先のスタッフに連絡したりして、法人内で実現できる道をかなり探りました。
そのうえで、当分の間は難しいと判断したので、辞める決断をしました。
自分なりに考えた基準で決めたことなので、辞めたことに後悔はまったくありません。
つまり、辞める前に確認すべきなのは、
「本当に監査法人の外に出ないと実現できないのか」
です。
②監査法人でやり残したことはないか?
もう1つ大事なのが、監査法人でやり残したことがないかです。
これを確認しないまま辞めると、後になって「もう少し経験を積んでおけばよかった」と思いやすくなります。
特に、次の転職で活かしたい経験があるなら、先に監査法人でそれを取りにいった方がいいことも多いです。
- この業種のクライアントを経験したい
- この科目も担当したい
- 英語を使う案件に入りたい
- 研修講師や採用にも関わりたい
- 海外案件や海外異動にチャレンジしたい
このように、まだ取りにいける経験があるなら、辞める前に一度立ち止まって考えた方がよいです。
(2)「やったことリスト」と「やりたいことリスト」を作る
監査法人を辞めるかどうかと関係なく、「やったことリスト」と「やりたいことリスト」を作っておくのは本当におすすめです。
随時更新していくと、かなり役に立ちます。
たとえば「やったことリスト」には、次のようなことを書いておきます。
監査での「やったことリスト」の例
- 監査経験:クライアント名・業種、クライアント側の担当者、監査チームの担当者、担当期間、担当科目、評価、学んだこと、今後気を付けたいことなど
- 監査以外:コンサル業務、研修講師、リクルーティング、CSR活動、語学力・PCスキル・プレゼン力・問題解決力・ビジネスマナー・コミュニケーション能力の獲得など
このリストを見ながら、
- 監査法人で十分に経験を積めたか
- 自分は何ができるようになったか
- まだ取りに行ける経験が残っていないか
を確認します。
そして「やりたいことリスト」も作っておきます。
たとえば、
- この業種のクライアントを経験したい
- この科目も担当したい
- 英語を使う案件に入りたい
- 研修講師や採用にも関わりたい
- 海外案件や海外異動にチャレンジしたい
といった内容です。
「やったことリスト」を見ながら、身につけた経験や能力の「棚卸し」をして、もう監査法人でやりきったと思えるか確認しましょう。
まだやりきっていないことが見つかったら、「やりたいことリスト」に追加し、辞めるのは少し待ってもよいと思います。
辞めるのは
- 自分がやりたいことは監査法人ではできない
- 監査法人で十分にやりきった
- 監査法人でやりたかったのに、まだできていないことはない
この3つにある程度YESと言えるようになったときです。
- 監査法人ではなくても、たとえば事業会社の経理職の場合も、「やっていることリスト」(業務リスト)は作成・更新しておくのがおすすめです。
- 日次業務、月次業務、四半期業務、年次業務など、業務を項目別に分け、実施のタイミング、所要時間、提出書類・提出先、プロセス、注意点などをひとまとめにしておくと、引継ぎをする際や、上司へ自分がやっていることをアピールする際に役立ちます。
- 「やりたいことリスト」も、「こんなことがやりたい」と上司に話すタイミングがめぐってきた時に、チャンスをものにできるので、併せて用意しておきましょう。
(3)辞めると決めた後は、周囲への配慮を忘れない
ポジティブかつ明確な理由で監査法人を辞めると決めたなら、その判断自体は悪いものではありません。
ただし、辞め方は大事です。
監査法人はチームで仕事をします。
繁忙期に、アサインが決まってから突然辞めるのは、周りに大きな迷惑をかけます。
そのため、
- 辞める時期には配慮する
- 引継ぎをきちんとする
- 同僚や上司、クライアントとの関係を悪くしない
ことが大切です。
どこの場合は、法人の決算期末のタイミングで辞めることにし、次のアサインが決まる前に退所の意思を伝えました。
上司も、きちんと考えた上での判断ならと受け止めてくれましたし、同僚とも前向きな関係のまま離れることができました。
元同僚とは今でも気軽に連絡を取れる関係ですし、クライアントにもきちんとご挨拶をしました。
「狭い業界だし、またどこかで会うかもね」
「またご縁があったらよろしく」
と、前向きなお別れができました。
監査・会計の業界は広そうで狭いです。
だからこそ、定番ですが、立つ鳥跡を濁さずです。
3.USCPAが監査法人を辞めるべきか迷ったときの判断基準
ここまで読んで、「じゃあ自分は今やめるべきなのかな」と思った方もいるかもしれません。
次の基準で考えるといいでしょう。
(1)忙しさやつらさだけで辞めようとしていないか
繁忙期はしんどいです。
これは本当です。
でも、繁忙期のしんどさだけで辞めると、後で冷静になったときに「もう少し頑張れたかも」と思うことがあります。
疲れているときは、判断がどうしても短期的になります。
まずは、
- 今のしんどさは一時的なものか
- 仕事そのものが本当に合っていないのか
- アサインや環境が変われば改善する余地はあるか
を見極めた方がいいです。
(2)次にやりたいことが明確か
「とにかく今の環境から出たい」は、気持ちとしてはわかります。
でも、次に何をしたいのかが曖昧なまま辞めると、転職先選びでまた迷いやすいです。
- 経理に行きたいのか
- FASやコンサルに行きたいのか
- 内部監査なのか
- 外資系や海外なのか
このあたりが整理できていないなら、まだ情報収集の段階です。
辞める前に、少なくとも「自分は次のどんな働き方をしたいのか」は言語化しておいた方がいいです。
(3)監査法人で得られる経験をまだ取り切れていないか
監査法人は、若いうちにかなり濃い経験を積める職場です。
担当科目、業種、英語案件、チーム内での役割、クライアント対応など、まだ取れていない経験があるなら、もう少し残る価値はあります。
特に、次の転職で活かしたい経験が明確なら、先に監査法人でそれを取りに行った方が、後で効いてきます。
(4)監査法人では実現できないキャリアがあるか
これが一番大きいです。
たとえば、
- 海外で働きたい
- 事業会社で当事者として経理・財務をやりたい
- FASやアドバイザリーに進みたい
- 経営に近いポジションに行きたい
など、次の方向性が明確なら、辞める判断はかなりしやすくなります。
監査法人に残る理由より、外に出る理由の方が明確になったときが、1つの節目です。
(5)次の進路を自分の言葉で説明できるか
次の3つが自分の言葉で説明できるようになっているなら、かなり整理が進んでいます。
- なぜ辞めるのか
- なぜ次はその仕事なのか
- 監査法人での経験をどう活かすのか
ここまで来ているなら、勢いの退職ではなく、考えたうえでの前向きな退職になりやすいです。
監査法人を辞めるかどうかは、感情だけで決めるより、次の選択肢を知ったうえで判断した方が後悔しにくいです。
監査法人を辞めるかどうか考え始めたら
会計キャリアに強い転職エージェントに相談して、今の自分にどんな選択肢があるのか整理してみるのもおすすめです。
転職すると決めていなくても、情報収集だけしておくと、辞めるべきか残るべきかの判断もしやすくなります。
USCPA向けの求人もそろっているレックスアドバイザーズに、無料で転職相談してみてください。
\2分で登録できます/
まとめ:USCPAが監査法人を辞めるなら、年数より判断基準が大事
USCPAがBIG4監査法人を辞めるタイミングに、万人共通の正解はありません。
ただし、後悔しないための考え方はあります。
- 忙しさや感情だけで辞めない
- 監査法人ではできないことを本当にやりたいのか考える
- 監査法人でやり残したことがないか確認する
- 「やったことリスト」「やりたいことリスト」で棚卸する
- 辞めると決めたら、周囲への配慮を忘れない
大事なのは、「何年いたか」より、自分の中で納得して次に進めるかです。
監査法人に残るのも正解。
辞めるのも正解。
でも、なんとなく決めるのは、たぶん不正解です。
自分の軸を大切にして、監査法人で働き続けるとその軸から外れてしまうと思うなら、次に進めばいい。
そうでないなら、もう少し残って経験を取りに行けばいい。
その判断を自分で納得してできることがいちばん大事だと思います。
以上、「USCPAはBIG4監査法人をいつ辞めるべき?後悔しないタイミングと判断基準」でした。

監査法人を辞めるかどうかと関係なく、「やったことリスト」と「やりたいことリスト」を作成・更新するのも大事かも。

監査法人を辞めるかどうかと関係なく、「やったことリスト」と「やりたいことリスト」を作って更新していくのは本当におすすめだよ。
自分の経験や能力の棚卸しにもなるし、次に進むにしても、監査法人に残るにしても役立つからね。
自分の軸を大切にして、監査法人で働き続けると自分の軸から外れてしまうと思ったら、監査法人から離れればいいと思うよ。
後悔のない選択になるかどうかで進路を選ぶのが正解だよ。



