USCPAの複業(パラレルキャリア)とは?本業以外でキャリアを広げる考え方
USCPA(米国公認会計士)というと、転職や昇進、年収アップを思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、それもUSCPAの大きな魅力です。
ですが、USCPAの価値は「転職で有利になること」だけではありません。
本業以外でも、自分の専門性を活かして活動の幅を広げていける。
それが、USCPAと相性のよい複業(パラレルキャリア)という考え方です。
リンダ・グラットン著の『LIFE SHIFT(ライフシフト)ー100年時代の人生戦略』がベストセラーになりましたよね。
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複業は、人生100年時代を考えるうえで注目されている働き方です。
複業という言葉自体は、経営学者のピーター・ドラッカーが生み出しました。
ドラッカーは、人の寿命が延び、人の寿命が組織の寿命を超えた現在、個人は1つの組織に依存するのではなく、自分の労力や時間の一部を本業以外の何かに費やすべきだと言っています。
どこも、USCPA合格後にBIG4監査法人、海外就職、グローバル企業での管理職とキャリアを広げるなかで、本業だけに軸を置く働き方ではなく、本業以外にも自分の役割を持つ働き方を意識するようになりました。
USCPAとしてキャリアを積んでいくと
- 本業だけでこのままでいいのか考えるようになった
- 自分の専門性をもっと違う形でも活かしたい
- 収入だけでなく、やりがいや社会とのつながりもほしい
こう感じることがあります。
そこで、この記事では、USCPAにとっての複業とは何か、なぜ相性がよいのか、どう考えると始めやすいのかを整理していきます。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPAの副業や複業についても記載しています。
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1.複業とは?USCPAにも相性がよい働き方
複業とは、本業と並行して、別の仕事や活動にも取り組む働き方のことです。
ポイントは、単なる副業ではなく、複業の軸でキャリアを築く感覚に近いことですす。
副業というと、どうしても
「本業がメインで、空いた時間にお金を稼ぐためにやるもの」
というイメージを持たれやすいです。
一方で、複業は、収入だけが目的ではありません。
- 自分の強みを別の場所でも活かしたい
- 本業以外でも役に立ちたい
- 新しい人や価値観に触れたい
- 将来の選択肢を増やしたい
こうした思いから始まることが多いです。
つまり、複業は「本業のサブ」ではなく、自分の人生やキャリアを広げるためのもう1つの軸です。
USCPAは、会計・英語・ビジネスの知識を組み合わせやすい資格です。
そのため、本業以外の場面でも専門性を活かしやすく、複業ととても相性がよいです。
複業について音声で知りたい場合は、USCPAの複業のすすめ|選択肢が増えるパラレルキャリア(プロボノ)をどうぞ。
2.USCPAが複業で広げやすい領域
USCPAの複業といっても、いきなり大きなことをする必要はありません。
自分の知識や経験を活かせる領域から、小さく始めれば十分です。
たとえば、次のような方向があります。
(1)有償の複業
報酬を得ながら専門性を活かす複業です。
- 会計や英文会計の講師
- 英語×会計の翻訳
- ブログや書籍などの執筆
- 小規模事業者や団体への会計サポート
- 情報発信やコンテンツ制作
USCPAは「英語が分かる人」ではなく、英語で会計やビジネスを理解できる人として差別化しやすいのが強みです。
(2)無償の複業
報酬は伴わないものの、自分のスキルを活かして人の役に立つ活動です。
たとえば、NPO(NGO)の会計支援や、教育活動、セミナー、相談対応などがあります。
こうした活動は、一般的にプロボノと呼ばれます。
プロボノは複業の1つですが、詳しくは別記事で整理しています。
「USCPAはプロボノで何ができるのか?」を知りたい方は、こちらを参考にしてください。
- 「お金」を提供:寄付
- 「時間」を提供:ボランティア
- 「スキル」を提供: プロボノ
(3)本業とシナジーが出やすいテーマを選ぶのがコツ
複業はなんでもよいわけではありません。
続きやすいのは、
本業の延長線上にあるもの
または
本業とは少し違っても、自分の強みと自然につながるもの
です。
たとえば、
- 監査法人勤務→ 会計講師、NPO会計支援、執筆
- 事業会社経理→ 業務改善支援、英文会計、情報発信
- 英語が得意→ 翻訳、英語学習系コンテンツ、海外向け支援
のように、「USCPA×○○」のかけ算で考えると見つけやすくなります。
- 最近は、複業を築いている人は、スラッシャー(Slasher)と呼ばれるようです。
- 肩書をスラッシュ(/)で併記していることから来ています。
- 「USCPA/会社経営者/ライター」などと複数の肩書を持つことになるわけです。
- やりたいことで食べる「ライフワーク」を持ち、食べるために働く「ライスワーク」から脱却している人たちです。
3.USCPAが複業にシフトするときに大切なこと
複業はおもしろそうに見えますが、思いつきだけでは続きません。
どこが大事だと感じるのは、次の4つです。
複業へのシフトで大切なこと
- 自分の強みを「USCPA×○○」で考える
- 最初の一歩を先延ばししない
- プライベートをどう使うか先に考える
- 期限を決めて逆算する
(1)自分の強みを「USCPA×○○」で考える
まず大事なのは、自分の強みを把握することです。
自分にとっては簡単で当たり前にできることでも、他の人にとっては価値があることがあります。
USCPAなら、
- 会計がわかる
- 英語がわかる
- 監査がわかる
- 経理実務がわかる
- 試験勉強の経験がある
- 海外や外資での働き方がわかる
といった強みがあります。
ここに別の要素を掛け合わせると、複業の方向性が見えてきます。
- USCPA×講師
- USCPA×翻訳
- USCPA×発信
- USCPA×キャリア相談
- USCPA×教育
- USCPA×NPO支援
最初から完璧な答えは出なくて大丈夫です。
人に話してみると、自分では気づいていない強みが見つかることもあります。
(2)最初の一歩を先延ばししない
複業は、本業を続けていくのが前提。
だからこそ、難しく考えすぎて止まるより、まず小さく試してみる方がいいです。
- noteを1本書く
- ブログを始める
- SNSで発信する
- セミナーを1回やる
- 知人の相談にのる
- ボランティアで会計支援をしてみる
この程度のスタートでも十分です。
最初から大きな収益化や事業化を考える必要はありません。
小さく始めて、合うかどうかを見ればいいのです。
(3)プライベートの時間をどう使うか先に考える
複業は、本業以外に労力と時間をかけてやるものです。
よって、確実にプライベートの時間が減ります。
プライベートの時間が全くなくなる可能性すらあります。
ここを甘く見ると続きません。
大切なのは、
「空いた時間があればやる」
ではなく、
「どの時間を複業に使うかを先に決める」
ことです。
無理をしすぎると、本業も私生活も崩れます。
複業は人生を豊かにするためのものなので、消耗戦にしないことが大切です。
(4)期限を決めて逆算する
新しいことは、期限を決めないと驚くほど進みません。
たとえば、
- 1ヶ月以内にブログを開設する
- 2週間以内にプロフィール文を書く
- 3ヶ月以内に記事を5本出す
- 半年以内にセミナーを1回開催する
というように、期限を置くと動けるようになります。
さらに、必要なら次のような準備も進めていくとよいです。
- 開業届を出す
- 専用口座を作る
- 独自ドメインを取る
- 名刺やプロフィールを整える
- 何のためにやるかを言語化する(ミッション、ビジョン)
複業は思いつきでは続きません。
逆算して形にしていくことで、少しずつ「仕事」として育っていきます。
4.USCPAが複業を持つメリット
複業には負担もありますが、それ以上に得られるものがあります。
複業のメリットは大きく分けると4つあると考えます。
複業のメリット
- 本業以外の人とつながれる
- 自分の意志で決めて、自分の力を試せる
- 本業とシナジー効果を生み出せる
- 収入以外のやりがいや生きがいができる
(1)本業以外の人とつながれる
本業だけだと、どうしても人間関係や価値観が偏りがちです。
複業を始めると、普段の職場では出会わない人とつながれます。
- 別業界の人
- 起業している人
- NPOや教育分野の人
- 発信している人
- 海外志向の人
こうした人たちと関わることで自分の視野が一気に広がります。
(2)自分の意志で決めて、自分の力を試せる
本業では、組織の方針や役割分担があります。
一方、複業では、何をやるか、誰のためにやるか、どこまでやるかを自分で決められます。
これは大変でもありますが、その分おもしろいです。
自分の強みが本当に通用するのか。
何を求められるのか。
どこまで価値を出せるのか。
こうしたことを、自分の名前で試せるようになります。
(3)本業とシナジー効果を生み出せる
複業で得た経験は、本業にも返ってきます。
たとえば、
- 人にわかりやすく伝える力
- 初対面でも信頼を得る力
- 業務を整理する力
- 時間管理の力
- 自分で考えて動く力
こうした力は、本業にもそのまま効きます。
逆に、本業で詰んだ経験も複業に活きます。
この相互作用が出るのが、複業の大きな魅力です。
(4)収入以外のやりがいや生きがいができる
複業は、お金のためだけにやるものではありません。
もちろん、有償の複業なら収入アップにもつながります。
ですが、それ以上に大きいのは、
- 自分の強みを実感できる
- 誰かの役に立てる
- 自分で人生を動かしている感覚が持てる
ということです。
本業一本だと、会社や組織の都合に左右される場面も多いです。
複業を持つと、自分で決められる領域が増えます。
それは安心感にもつながります。
5.USCPAが複業を始める前に注意したいこと
複業にはメリットがありますが、何でも自由にやってよいわけではありません。
複業を始める前の注意点を3つ挙げておきます。
USCPAが複業を始める前の注意点
- 会社の副業規定を確認する
- 守秘義務と利益相反に注意する
- 最初から広げすぎない
(1)会社の副業規定を確認する
勤務先によっては、副業や兼業にルールがあります。
有償か無償かで扱いが違うこともあります。
まずは、就業規則や社内ルールを確認しておきましょう。
(2)守秘義務と利益相反に注意する
USCPAとして働いていると、業務上、機密性の高い情報を扱う場面が多いです。
そのため、複業では守秘義務や利益相反に注意が必要です。
本業のクライアントや取引先に近い領域で活動する場合は、特に慎重に考えた方が良いです。
(3)最初から広げすぎない
複業は、最初から全部やろうとすると失敗しやすいです。
- 発信
- 執筆
- 翻訳
- 講師
- 相談
- 支援活動
と手を広げ過ぎると、結局どれも中途半端になります。
まずは1つに絞る。
これがいちばん堅実です。
6.複業の中でも、USCPAはプロボノと相性がよい
複業というと、有償の副業ばかりをイメージしがちです。
ですが、USCPAは無償のプロボノとも、とても相性がよいです。
会計・英語・業務改善・教育といったスキルは、NPOや教育現場、国際支援の場でも役立ちます。
しかも、プロボノは
- いきなり収益化しなくてよい
- 実務経験の幅を広げやすい
- 本業で得にくい経験ができる
- 社会貢献にもつながる
という魅力があります。
- 「有償の副業はまだハードルが高い」
- 「まずは経験を積みたい」
という方にとって、かなり始めやすい選択肢です。
プロボノについては、前述のように別記事で詳しく解説しています。
まとめ:USCPAは複業でキャリアの選択肢を増やせる
USCPAは、転職のためだけの資格ではありません。
本業で専門性を磨きながら、本業以外でも強みを活かしていく。
そんな複業(パラレルキャリア)とも相性がよい資格です。
- 本業以外の人と出会える
- 自分の強みを試せる
- 本業にも良い影響が出る
- 収入以外のやりがいも持てる
こうした意味で、複業はUSCPAの可能性を広げてくれます。
最初から大きく始める必要はありません。
まずは、自分の中にある
「USCPA×○○」
を1つ見つけて、小さく動いてみてください。
本業以外にも、自分の役割を持てるようになると、キャリアの見え方はかなり変わります。
以上、「USCPAの複業(パラレルキャリア)とは?本業以外でキャリアを広げる考え方」でした。
複業というのは、自分の視野を広げ、成長できるライフスタイルであることがわかっていただけると思います。
やりたいこと・やれること・得意なことをするので、自分で決められることが増え、幸福度が高まります。
自己決定は、高学歴・高年収より幸福度が高いそうですよ。
自分に裁量がないことばかりしていると、ストレスが溜まるんですよね。
「複業のメリットは、ストレスがなく幸せになれること」と言い切っていいと思います。
転職や企業でステップアップしたい場合でも、いきなり大きく動くより、まずは複業から始める方がリスクは抑えやすいです。
どこもまだまだ模索中ですが、複業については、思いついたことをどんどん実行していこうと思います。
知識ばかり増やして動けなくならないように、考えすぎず、まずは軽く動いてみようと思います。
もしも、まだUSCPAの勉強を始めていない場合「USCPAの始めかた」も参考にしてください。



